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配偶者の死後、親族との関係を断ち切る「死後離婚」
配偶者が亡くなった後に、配偶者側の親族との関係を終了させたい場合、姻族関係を終了させる手続きを取ることができ、これは俗に「死後離婚」といわれています。
配偶者が亡くなった場合、亡くなった配偶者本人との関係である婚姻関係は解消されますが、亡くなった配偶者の血族との姻族関係は当然には終了せず、継続している状態となります。
この継続している姻族関係を終了させるための手続きが「死後離婚」といわれる手続きであり、そのために必要な届出の名称を、「姻族関係終了届」といいます。
「死後離婚」の手続きをとる人の数は、年々増加しており、ここ10年では届出数は約2倍となっております。それでは、「死後離婚」の手続きは、具体的にどのようなものなのでしょうか?
ここでは、「死後離婚」を選択することによるメリット・デメリット、相続権や年金受給権がどう取り扱われるのかについて解説いたします。
死後離婚の手続きにあたって気をつけるべきこと
姻族関係終了届の手続きは、婚姻届や離婚届と同様、市区町村役場に届出を提出する必要があります。具体的な提出書類、提出先などは、以下のとおりです。
■提出書類
・姻族関係終了届
・亡くなった配偶者の死亡事項が記載されている戸籍(除籍)謄本1通
・届出人の現在の戸籍謄本1通(提出先が本籍地の場合は不要)
■提出先
・届出人の本籍地又は住所地のある市区町村役場
※届出時には、届出人の印鑑(シャチハタ以外)、本人確認書類(運転免許証、旅券、マイナンバーカードなど)が必要となります。
■提出者
・遺された配偶者
※以上は、一般的な提出書類となりますので、実際に届出をする場合は、各市区町村のHPや窓口にて、提出書類を確認してください。
なお、婚姻前の苗字(いわゆる旧姓)に戻りたい場合は、姻族関係終了届の他に、復氏届の提出も必要となりますので、注意してください(姻族関係終了届を出さず、復氏届のみを提出することもできます)。
死後離婚については、手続き自体はそれほど難しくありません。しかしながら、姻族関係終了届は一度届出が受理されると、原則として取消しなどはできませんので、弁護士などの専門家に事前に相談した上で、提出するようにしましょう。
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