(※写真はイメージです/PIXTA)

チームのパフォーマンスを向上させるには、チームの「状態」や「雰囲気」を常にチェックすることが重要です。状態や雰囲気というと漠然としていますが、チームを水槽に、メンバーを水槽にいる魚に置き換えると分かりやすいかもしれません。魚を元気に過ごさせるには、水質が悪化しないように気を付けることが重要です。濁ってくれば誰もが「水質が悪い」と理解できますが、いざ悪化してからでは手の打ちようがないことも少なくありません。この水質こそがチームの状態であり、チームの状態も、悪化する前に手を打つことが重要なのです。

優秀な人材を得ても、チーム自体が良くないと台無し

リーダーが万能でなければ、チームメンバーを補強するしかないと考える方もいるかもしれません。しかしチーム自体が良くなければ、すばらしい人材を異動やキャリア採用で補強したとしてもその人材がパフォーマンスを発揮できず、意味がないのです。

 

そもそも現在はメンバーの補強もなかなかできません。大企業でさえ優秀な人材は取り合いになっていますが、中小企業はこの10年ほどずっと人材採用に苦戦しています。リクルートワークス研究所の「第37回ワークス大卒求人倍率調査(2021年卒)」によると、ここ10年における5000人以上の大企業の求人倍率は1倍以下となっているのに対し、300人未満の企業の求人倍率は常に3倍以上を維持しています。

 

終身雇用も崩れてきており、人材の流動化は年々進む一方です。優秀な人材はよほど会社に対するエンゲージメントが高くないと、すぐに条件の良い会社に移ってしまいます。仮に優秀な人材を獲得できたとしてもチームの状態が悪ければ、不満を言うどころかその前にさっさと他社に移ってしまうのです。

 

そうなると今いるメンバーで解決するほうが効率的です。そして今いるメンバーでやり遂げようと思うのであれば、チームパフォーマンスを最大化するしか道はありません。するとあまりパッとしないメンバーがいきいきと活躍し始めることもよくあります。その人と向き合って最良の道を探してあげることもリーダーの務めの一つです。

 

 

橋本 竜也

株式会社日本経営  取締役

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※本連載は、橋本竜也氏の著書『チームパフォーマンスの科学』(幻冬舎MC)より一部を抜粋・再編集したものです。

TEAM PERFORMANCE チームパフォーマンスの科学

TEAM PERFORMANCE チームパフォーマンスの科学

橋本 竜也

幻冬舎メディアコンサルティング

「科学的アプローチ」でチームパフォーマンスを客観的に評価する! 一人ひとりの社員は優秀なのに、チームパフォーマンスが上がらない…。そんな悩みを抱える管理職・リーダー層に向けた、待望の一冊。 マネジメントにお…

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