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2020年代はインフレの10年

筆者は、以前のエントリーで、「2020年代はインフレの10年」と書き、以下の要素を提示しました。あちらこちらで価値観を巡る対立が起きています。それは、とても長い旅になるように思えます。

 

今後の長期テーマとインフレの可能性

以前にも何度か書いたとおり、筆者は「2020年代がインフレの10年」になるのではと想像を巡らせています。

 

現時点で、多くの人が今後の長期的なテーマと感じているのは、

 

①国家の対立:米国vs.中国(→企業のグローバル化を通じ、②とも関連する)


②国内対立1:資本家vs.労働者:所得と富の格差と解消(→国家レベルでの所得再分配、国際法人税制、ベーシックインカム、インフラ・教育・科学技術投資。企業レベルでのESGのS)


③気候変動:地球vs.人間(→先進国のみならず、中国も国家レベルで対応する。企業レベルでのESGのE)


④国内対立2:国家vs.個人:政府債務&不換紙幣vs.商品貨幣vs.仮想通貨


といったあたりと推測します。いずれも裏テーマは「保守vs.リベラル」です。

 

筆者は、これらがいずれも、インフレの可能性を持っていると考えています。加えて言えば、「中国の賃金上昇と労働者の減少」もディスインフレを終わらせる要素になりつつあると考えられます。

(出所)「マーケットを語らず」フィデリティ・インスティテュート、2021年6月8日

 

コモディティ価格・期待インフレ率・10年金利が上がるなら、どのセクターがアウトパフォームするか。

急に実践的になりますが、以下に3つのシンプルなチャートを用意しました。現状が続く場合には、バリュー系のセクターが全体をアウトパフォームしそうです。

 

[図表1]先進国株式の業種別相対リターン(対先進国株式全体)とコモディティ価格指数との相関係数(直近52週)
[図表1]先進国株式の業種別相対リターン(対先進国株式全体)とコモディティ価格指数との相関係数(直近52週)

 

 

[図表2]先進国株式の業種別相対リターン(対先進国株式全体)と米インフレ連動債市場の期待インフレ率との相関係数(直近52週)
[図表2]先進国株式の業種別相対リターン(対先進国株式全体)と米インフレ連動債市場の期待インフレ率との相関係数(直近52週)

 

 

 

[図表3]先進国株式の業種別相対リターン(対先進国株式全体)と米10年債利回りとの相関係数(直近52週)
[図表3]先進国株式の業種別相対リターン(対先進国株式全体)と米10年債利回りとの相関係数(直近52週)

 

 

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