(※写真はイメージです/PIXTA)

本記事は、フィデリティ投信株式会社が提供するマーケット情報『マーケットを語らず』を転載したものです。※いかなる目的であれ、当資料の一部又は全部の無断での使用・複製は固くお断りいたします。

【関連記事】株、金利、暗号資産…主要市場、11月の振り返り

2022年を漢字一文字で表すと…

筆者が考える「来年の経済・マーケットを占う漢字一文字」は「放」です。「束縛から、自らを解き放つ」、これが2022年ではないかと筆者は考えています。

 

昨年の米大統領選挙以降、格差是正・インフラ投資・気候変動対策といったリベラルな風が吹いてきました。来年の中間選挙では、この流れがいったん逆に行くと思われます。リベラルな政策の多くは我々の生活や経済を束縛するものですが、すでにパンデミックが人々の生活を十分なほどに長く束縛してきたためです。

 

加えて、米国の有権者がパンデミックの私権制限に耐えていた頃、民主党は超党派インフラ法案の採決を先延ばしにし、単独可決を目指した歳出・歳入法案も一枚岩ではなく、「決められない政党」であることが露呈しました。

 

リベラルも「いったんここまで」で、米国の有権者は、建国以来の自由を求め、自分たちを解き放つように思えます。

 

合わせて、金融緩和や財政出動という介入的な政策から、経済を解き放つのも2022年になりそうです。これを懸念する向きもありますが、米国の家計や企業による自由な経済活動は、世界の経済と金融市場を十分に支えるだけの力が(まだ)あると筆者は考えています。

2022年の株式市場も堅調に推移

ここまで3回に分けて、2022年の見通しを全体観、米中経済、物価動向と見てきました。ひとことで要約すれば「2022年も米国が世界経済をけん引し、インフレは高止まりする」というものです。今日はこれらを受けて、株式市場の見通しをお伝えします。

 

「株式市場は2022年も堅調」と筆者は見ています。セクターで言えば、すでに時価総額の割合=投資家による保有が大きい「米国の大型・成長株式」以外への分散投資が望ましい局面と考えています。もちろん、米国の大型・成長株式は長期・継続保有でよいと考えています。

 

まず、企業業績については2022年も景気が拡大する中、堅調に増加すると見られます。

 

【図表1】では、2022年の主要な株式指数・構成銘柄の増益率を見ています。市場アナリストの予想平均値です。【青色】の日本、アメリカ、欧州を見ると、いずれも平年並みの増益率が見込まれています。【オレンジ】に目を転じると、地域別では、ドル高の影響もあり、新興国の増益率が先進国よりも低くなっています。

 

[図表1]2022年の主要株式指数・構成銘柄の増益率(前年比;1株利益)
[図表1]2022年の主要株式指数・構成銘柄の増益率(前年比;1株利益)

 

次ページ増益率並みの株価上昇を見込むのが妥当に思われる

【ご注意】
•当資料は、情報提供を目的としたものであり、ファンドの推奨(有価証券の勧誘)を目的としたものではありません。
•当資料は、信頼できる情報をもとにフィデリティ投信が作成しておりますが、その正確性・完全性について当社が責任を負うものではありません。
•当資料に記載の情報は、作成時点のものであり、市場の環境やその他の状況によって予告なく変更することがあります。また、いずれも将来の傾向、数値、運用成果等を保証もしくは示唆するものではありません。
•当資料にかかわる一切の権利は引用部分を除き作成者に属し、いかなる目的であれ当資料の一部又は全部の無断での使用・複製は固くお断りいたします。

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録
会員向けセミナーの一覧