(※写真はイメージです/PIXTA)

「仕事の図解」をとおして、自分の仕事の本質的な意味や目的を再発見することができるという。自分は何をすべきかを自覚し直すことで、仕事力が進化し、仕事そのものもブラッシュアップされていくのだ。※本連載は、久恒啓一氏の著書『50歳からの人生戦略は「図」で考える』(プレジデント社)より一部を抜粋・再編集したものです。

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図解「仕事図」注意すべき3つのポイント

仕事図を描くうえで、特に注意しなければならないポイントが3つあります。

 

第1に、「箇条書きにしない」ことです。

 

図解は箇条書きで表せないことを表すためのものです。ところが、箇条書き信仰から抜け出せないと、図解でも箇条書きを入れがちです。

 

たとえば、自分の業務が「原価計算」「見積書・請求書作成」「納品スケジュール管理」であったとしましょう。あまり考えずに描き始めると、図のなかでも箇条書き的に羅列してしまうわけです。

 

そうならないためには、どの業務が大きなウェートを占めるのかなどを考えることです。

 

さらに、重なり合う部分はないかと自分に問いかけることで、単なる羅列は避けられるはずです。その際、共通するキーワードを見つけ、マルで囲んでいくこともポイントになります。

 

たとえば、原価計算と見積書・請求書作成には重なり合う部分があり、ここに「経理と連携する仕事」というキーワードを見つければ、経理部と相互の矢印でつながるかもしれません【図】。このようにキーワードを見つけると、仕事図の完成度は格段に高まるし、誰が見ても理解しやすくなります。

 

【図】図解と箇条書きはこんなに違う

 

2つ目のポイントは、自分の仕事について、「まったく知らない人が見てもわかる図を描く」ことです。つまり、その業界のことも、自分の会社のこともまったく知らない素人に見せることを想定して描くことです。

 

具体的には、社内や業界内だけで通用する言葉や難しい専門用語はかみ砕いて説明する。専門用語や官庁用語は、一種の「方言」なのです。それは、図を見る第三者のためだけではなく、自分自身の気づきのためでもあります。

 

自分が日常的に使っている専門用語や一般的でない難解な言葉のなかには、単にわかっているような気になっているだけのものもあります。それを一般の人にもわかるように説明しようとして、本当はあいまいにしか理解していなかったと気づくことは少なからずあります。

 

あるいは、社内用語や社内の慣例を説明しようとして、それが自分の会社では常識であたりまえであっても、一般社会には通用しにくいことにも、改めて気づかされることもあります。

 

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50歳からの人生戦略は「図」で考える

50歳からの人生戦略は「図」で考える

久恒 啓一

プレジデント社

「人生鳥瞰図」で仕事も人生もうまくいく! 大人のためのキャリアデザインの教科書。 私は日本人の「アタマの革命(図解)」と「ココロの革命(遅咲きの人物伝)」の二つをライフワークとしている──。 こう語るのは、…

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