【関連記事】50歳を乗り越えても…65歳で急に「転落の危機」に陥るワケ
「5W2H」で自分に合った仕事がわかる
■WHO「関心」「能力」をチェックする
前回(第16回)、「自分に合った仕事」を見つけるためには、自らの「価値観」を導き出したあと、 「自分像」の確認が大切であり、自分像は「性格」「関心」「能力」の三つの側面から分析できると述べ、 性格分析の手法としてエニアグラムを紹介しました。
自分像の残る二つの側面のうち「関心」は、年齢や環境とともに変化する場合が多いのですが、現在の最大の関心事を思いつくままにあげていき、そのなかから、最も関心のあることを三つぐらいに絞って、「自分像シート」(図1)の関心の欄に、書き出してみましょう。
「能力」については、「ビジネスコミュニケーション能力診断チャート」(図2)を使って、自分の基礎能力を定量的に測ります。
ビジネスに必要なコミュニケーション能力は「理解力」「企画力」「伝達力」であると述べましたが、これに「行動力」と「意欲・態度」を加え、5つの要素で構成したのが「ビジネスコミュニケーション能力診断チャート」です。
「ビジネスコミュニケーション能力診断シート」(図3)の各質問に答え、5つの要素のそれぞれの平均得点を診断チャートにプロットしていくと、どの能力が強いのか弱いのか、全体のバランスはどうかが可視化されます。
その結果を参考にしながら、自分の能力・技術の中で自信のあることを、「自分像シート」(図1)の能力の欄に書き出してみましょう。
■「WHY」自分の「価値観」を確認する
「価値観」は「人生テーマ」の土台であり、「私に合った仕事」について、なぜ、それが自分に合っているのか、なぜ、その仕事を選ぶのかという、理由を示しています。
したがって、「価値観」は適職ゾーンを絞り込むうえで重要な要素となります。ここで、自分が生きるうえで大切にしたいものを確認して、図1「自分像シート」の価値観の欄に書き出してみましょう。
■「WHEN」どんな「時代」が来るかを考える
政府の政策動向に注意を払い、新聞やニュースなどのマスメディアの情報を常にチェックし、ネットを駆使しながら、これからの「時代」を表すキーワードをピックアップします。
また、自分の仕事の周辺で頻繁に出てくる言葉や用語に注目すると、業界の流れや方向性も見えてきます。
一般的な「時代」の変化の方向性を示すキーワードの候補をあげてみましょう。
「アジアの時代」「大中華圏」「SDGs(持続可能な開発目標)」「地球の気候変動」「DX(デジタルトランスフォーメーション)」「人生100年時代」「少子高齢化」「地域再生」「デジタル民主主義」、また「ポストコロナ」「ウィズコロナ」も時代の転換を示す言葉になるでしょう。
「自分像」の「関心」の対象によって、ピックアップされるキーワードも変わってくるでしょう。これからどんな時代になるか、「自分像シート」(図1)の時代の欄に、キーワードも含めて自分の考えを書いてみましょう。