(※写真はイメージです/PIXTA)

街を歩くなか「あっ、この店良さそう!」と何気なく店舗に入った経験はありますか。……もしかしたら、その「何気ない気持ち」、看板の“不思議なパワー”に魅了されてしまったのかもしれません。本記事では、看板製作会社「有限会社オチスタジオ」の代表・越智一治氏が各社の看板に秘められた「意図」を考察していきます。

日高屋は「白地に黒い筆文字の看板」…そのワケは?

■どんな印象を与えたいか考える

 

看板の色選びは、店や会社のイメージに影響します。そのため、お客さんにどう見られたいかを考えることが重要です。「赤が好きだから」「ラッキーカラーが紫だから」といった理由で決めてしまうと、店や会社のイメージが間違って伝わってしまうことがあります。「誰に伝えるのか」を踏まえたうえで、自分が使いたい色ではなく、お客さんからどう見えるかを考えることが大事です。

 

色選びでは、業種や業態に合う色を選ぶことも重要なポイントです。例えば、飲食店の看板では暖色系がよく使われます。その理由は、暖色が食欲を増進させ、活気ある店という印象を与える効果が期待できるからです。

 

また、お客さんの認知度もよくなります。駅前で赤い看板の店を見掛ければ、通り掛かった人は「居酒屋かな」「中華料理屋かな」と思うでしょう。

 

看板は、見てもらいやすくすることが基本です。その点から見ても、すばやく認知されるために、業種や業態でよく使われている色を踏まえることが大事です。業種や業態を踏まえる例としては、冷たいものや飲み物を売るなら寒色系、高級品を売るなら黒やグレー、医院や治療院などは白をベースとするといったことが基本です。

 

ただし、これはあくまでも基本です。あえて同じ業種や業態の店などと違う色を使うことによって、自社の看板を目立たせることもできます。

 

例えば、中華料理のチェーン店である日高屋は、白地に黒い筆文字の看板です。一般的には中華料理店の看板は赤と黄色が多く、同業種のチェーン店では、幸楽苑は黄色の地色ですし、餃子の王将は赤地に白抜きで王将と書いています。街中の個人の中華料理店も、ほとんどが赤系の色をベースに使っています。その点から見ると、日高屋の看板は色使いという点で同業者と差別化を図っているといえます。

 

私自身、日高屋が中華料理店だと知ったのはつい最近のことで、それまでは看板のイメージから、蕎麦屋だと思っていました。良し悪しの両面がありますが、悪い面でいうと、同業種の店と違うタイプの看板は、一目で「中華料理屋だな」と認知してもらいづらく、「ラーメンが食べたいな」と思ってもらう効果が低下するリスクがあります。

 

良い面としては、色味が違う看板は目立ちますし、目に留まりやすくなります。赤系の看板が多いなかでは白い看板が目立ちやすくなり、道行く人の目に入りやすくなるということです。

 

 

越智 一治

有限会社オチスタジオ 代表取締役

※本連載は、越智一治氏の著書『看板マーケティング戦略』(幻冬舎MC)より一部を抜粋・再編集したものです。

看板マーケティング戦略

看板マーケティング戦略

越智 一治

幻冬舎メディアコンサルティング

ピーター・ドラッカーは、マーケティングの理想は「販売を不要にすること」であると言いました。 つまり、営業マンが売り込みに走り回らなくても、商品やサービスが「自ずから売れるようにすること」が究極のマーケティングだ…

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