1. 首都圏新築マンションの発売戸数(供給量の推移)
2020年前半の新築マンション市場では、コロナ禍下の緊急事態宣言発令で、ショールームが閉鎖されるなど販売活動が制限され、多くの人が購入を見送った。不動産経済研究所によると、2020年5月の月次発売戸数は393戸(前年同月比▲82%)となった。
しかし、2020年後半以降の発売戸数は徐々に回復し、最近では在宅勤務の広がりから自宅の居住環境や作業環境が重視されるなど、マンション需要は大きく回復した。こうした需要回復を受け、2021年9月の発売戸数(供給量)は月次2,311戸、前年比▲7%であるが、12カ月移動累計では3.3万戸(前年同月比30%、2019年比▲1%)と2019年の水準に戻っている[図表1]。