有望なIPO、続々「フィリピン株式」コロナ禍で注目すべき企業 写真:PIXTA

フィリピンでは行動制限が緩和され堅調なGDP数値が出てきたこともあり、フィリピン株総合指数は73,00の大台を超えてきました。そんな中、IPOも盛り上がってきています。資本市場を活用してフィリピン経済を活性化しようという国としての動きもあり、また来年5月の大統領選挙も控えて、有望なIPOが続々と出てくることが期待されています。そこで一般社団法人フィリピン・アセトコンサルティングのエグゼクティブディレクターである家村均氏が注目の新規株式公開会社を紹介しながら、フィリピン経済や市場の動向をチェックしていきます。

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コロナ禍で注目される、フィリピン・新規上場会社

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「メディライン社」のビジネスはCTスキャン、MRI、心電図、透析機器など高度医療機器をドイツのシーメンスなどグローバルな医療機器メーカーから輸入し、医療機関へ販売そして販売後のメンテナンスを行うというものです。

 

フィリピンでは、コロナの影響もあり、高度医療機器の不足が顕在化し、需要が高まっています。政府も医療分野への投資に重点を置いていますので、魅力的なビジネスになると考えられます。

 

特に同社は、透析機器、癌治療機器の分野では、強いプレゼンスを示しており、それぞれ市場シェア50.5%、90.4%を抑えています。

 

また、顧客別売上を見ると、77.7%が保健省または公立病院などのパブリックセクターで、公益事業から大きな収益を得ています。

 

同社のオーナーで、大手不動産ディベロッパー「ビスタランド」や初日50%値上がりでストップ高となった最近上場した食品スーパーチェーン「オールディイマート」のオーナーでもあるVillarファミリーは、ファミリーの中から上院議員や公共事業省長官が出ています。

 

2021年上半期の売上高は、281%増益のPhP8億1500万、純利益は、コロナの移動制限で納品がままならなかった昨年の赤字から、1億ペソに黒字転換しました。

 

前述しましたが、フィリピンは病院数の拡大と病院設備の充実が急務となっており、医療分野の設備投資は毎年2桁の増加が予想されています。また、病院数は、現在の1384から1558まで増やす計画です。

 

時価総額は530億ペソで、1000億円を超えてきそうです。IPOで調達した新規マネーは、高額医療機器の仕入れと財務改善の為の借入金の返済に充てられます。

 

公募期間は11月22日から26日、暫定上場日は12月7日、主幹事は地元のPNBキャピタルです。公募価格は2.45ペソと想定されています。

 

バリュエーションですが、公募価格2.45ペソと2021年の利益をベースに算出すると、PERが33.7倍となります。フィリピン国内に競合となるような、同業他社が見当たらないので、海外の医療機器ディストリビューターのPER平均が35.2倍なので、概ね妥当なバリュエーションと言えます。

 

ただ、最近のフィリピンのIPOの事例からすると、最終的な公募価格は、2.45ペソから20~25%程度のディスカウントが期待できそうです。もし25%ディスカウントになれば、PERが25倍程度になりますので、かなり魅力的なIPOになるのではないでしょうか。

 

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一般社団法人フィリピン・アセットコンサルティング エグゼクティブディレクター

慶応義塾大学経済学部卒業後、東急電鉄に入社し、海外事業部にて、米国・豪州・ニュージーランド・東南アジアなどで不動産開発や事業再構築業務に従事。また、経営企画部門にて東急グループの流通・メデイア部門の子会社・関連会社の経営・財務管理を実施した。(約15年)
その後は、コンサルティングファーム(アクセンチュア・ユニシス)や投資ファンド(三菱UFJキャピタル)などで、企業や自治体の事業再構築、事業民営化等の支援や国内外のM&A案件のアドバイザリーを実施。現在、!一般社団法人フィリピン・アセットコンサルティングにて、日本他の投資家および企業、ファンドなどに対してフィリピン不動産の販売やフィリピンへの事業進出のアドバイスを行っている

著者紹介

連載投資すべき国No.1「フィリピン」を取り巻く最新事情

※当記事は、情報提供を目的として、一般社団法人フィリピン・アセットコンサルティングが作成したものです。特定の株式の売買を推奨・勧誘するものではありません。
※当記事に基づいて取られた投資行動の結果については、一般社団法人フィリピン・アセットコンサルティング、幻冬舎グループは責任を負いません。
※当記事の比較するターゲット株価は、過去あるいは業界のバリュエーション、ディスカウントキャッシュフローなどを組み合わせてABキャピタル証券のプロアナリストが算出した株価を参考にしています。

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