年金受給者の親が逝去…子が行うべき「年金関連の手続き」は?【司法書士が解説】 (※写真はイメージです/PIXTA)

年金暮らしをしていた高齢の親が亡くなった場合、必要となる手続きにはどのようなものがあるのでしょうか? また、それに伴って相続人が受け取れるお金はあるのでしょうか。多数の相続問題の解決の実績を持つ司法書士の近藤崇氏が、実例をもとにわかりやすく解説します。

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年金生活の父が死亡、年金関連に必要な手続きとは?

 相談内容 

 

80代の父が死亡し、相続が発生しました。父は長年会社員として働き、晩年は年金暮らしでした。私は結婚して家を出ており、父とは別居です。

 

今後、年金の手続きとしてどのようなことをする必要がありますか? また、それによって遺族が受け取れる、なにかしらの金銭はありますか?

「年金受給権者死亡届(報告書)」の提出が必要に

 回 答 

 

年金を受けている世代の方が死亡した場合、年金を受ける権利がなくなるため、「受給権者死亡届(報告書)」の提出が求められます。これはすべての年金を受給している世代の方に、共通して必要な書類です。

 

日本年金機構にマイナンバーの登録をしていた人は、この「年金受給権者死亡届(報告書)」を省略できます。

 

日本年金機構は、基礎年金番号とマイナンバーの紐づけを進めており、この届け出が済んでいる場合は、年金事務所への報告を省略することができるのです。

 

しかし、第2号被保険者(会社員や公務員等)の厚生年金被保険者については、マイナンバーの登録はされていないため、従来通りの届出書が必要となりますし、第2号被保険者以外でも、年金事務所にマイナンバーを自主的に登録している人は、まだまだ少ないと思います。マイナンバーを登録してあるかどうかわからない方は、年金事務所や年金相談センターまで問い合わせてみるといいでしょう。

 

なお、マイナンバーの登録をしていない場合も、「受給権者死亡届(報告書)」にマイナンバーを掲載することにより、住民票などの添付を省略することができます。

 

これらのことから、年金の手続きをする際には、被相続人や相続人のマイナンバーを用意しておいたほうが便利でしょう。

 

被相続人の「未支給年金」を受け取れる対象は?

年金を受けている方が亡くなったときに「未支給の年金」や、「相続発生日より後に振込みされた年金」について、亡くなった月分までの年金については、未支給年金として「その方と生計を同じくしていた遺族」が受け取ることができます。

 

1.未支給年金を受け取れる遺族

 

年金を受けていた方が亡くなった当時、その方と生計を同じくしていた、配偶者や子等の立場の方は未支給年金を受け取れます。優先順位もこの通りです。

 

(1)配偶者(*事実婚含む)

(2)子 

(3)父母 

(4)孫 

(5)祖父母 

(6)兄弟姉妹 

(7)その他

 

住民票で世帯が同じ、または世帯が別でも住所が同じといった場合は、とくに証明も必要ありません。

 

しかし、上記に当てはまる方の住所が被相続人と異なる場合は「第三者による証明」として、『生計同一関係に関する申立書』の提出が求められています。

 

上記の書面を見ればわかるように、亡くなった方と請求者の「経済的な援助の有無」を問われることがあります。ただこの解釈は実務の運用上は曖昧な点も多いようです。

 

たとえば、食事を作る、入院の世話をする、賃貸物件の保証人になるといった場合でも認められていることがあるようです。生計同一関係はケースによりさまざまであり、現状をきちんと把握したうえで、各地の所轄の年金事務所に相談してみるのもいいかもしれません。

 

※本件は業務上の経験と個人的な見解とに基づき記載しておりますので、内容の正確性、法的整合性等ついては一切の保証をできかねます。各相続のケースでは各専門家の指導の下、個別具体的な判断お願い致します。

 

 

近藤 崇
司法書士法人近藤事務所 代表司法書士

 

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司法書士法人近藤事務所 代表司法書士

司法書士法人近藤事務所ウェブサイト:http://www.yokohama-isan.com/
孤独死110番:http://www.yokohama-isan.com/kodokushi

横浜市出身。横浜国立大学経営学部卒業。平成26年横浜市で司法書士事務所開設。平成30年に司法書士法人近藤事務所に法人化。

取扱い業務は相続全般、ベンチャー企業の商業登記法務など。相続分野では「孤独死」や「独居死」などで、空き家となってしまう不動産の取扱いが年々増加している事から「孤独死110番」を開設し、相談にあたっている。

著者紹介

連載現場第一主義の司法書士がレクチャーする「相続まめ知識」

本記事は、司法書士法人 近藤事務所が運営するサイトに掲載された相談事例を転載・再編集したものです。

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