借地でうどん屋を営む老夫婦に「2000万円」の立退料が支払われたワケ【弁護士が事例解説】 (※写真はイメージです/PIXTA)

建物の建て替え等で借地人に立ち退きを依頼する際、地主は借地人に立退料を支払うことになる場合があります。この「立退料」とは、どのように算出されるものなのでしょうか。今回は、賃貸・不動産問題の知識と実務経験を備えた弁護士の北村亮典氏が、実際にあった裁判例をもとに解説します。※本記事は、北村亮典氏監修のHP「賃貸・不動産法律問題サポート弁護士相談室」掲載の記事・コラムを転載し、再作成したものです。

 

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2000万円の立退料の支払いを命じられた理由とは?

【地主からの質問】

当社が、都内で40年以上賃貸している10坪程度、地代月額9600円の土地があります。

借地人は、その土地上に3階建の木造住宅を建て、その1階でうどん屋を営み、2・3階に住んでいます。借地人はいまは69歳です。

東日本大震災の影響もあって、当社の所有建物が老朽化して建て替えの必要性が高いため、スクラップビルドで建て替えを行わなければならない状況にあります。

そのためには、接道の関係もあり、いま貸している借地から立ち退いてもらってそこに建て替えをする必要性があります。

借地人が立退きを拒否したので、裁判を起こしましたが、裁判所からは「一定の立退料を支払わなければ立ち退きは認められない」といわれています。

この場合の借地の立退料はどのように算定されるのでしょうか。

 

【説明】

本件は、東京地裁平成25年1月25日判決の事例をモチーフにしたものです。

 

この事例では、地主から借地人に対して、借地契約の更新拒絶を理由として、建物収去土地明渡請求訴訟を起こしました。

 

裁判所は、地主の土地利用の必要性を認めましたが、立退料2000万円の支払いを条件として土地明渡を認めました。

 

この事例は、都内で10坪、地代月額9600円という借地でしたが、借地人が40年以上そこでうどん屋を営んでいる老夫婦で、立退きが認められてしまうと借地人のその後の生活が困難になるという事情がありました。

 

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こすぎ法律事務所 弁護士

慶應義塾大学大学院法務研究科卒業。神奈川県弁護士会に弁護士登録後、主に不動産・建築業の顧問業務を中心とする弁護士法人に所属し、2010年4月1日、川崎市武蔵小杉駅にこすぎ法律事務所を開設。

現在は、不動産取引に関わる紛争解決(借地、賃貸管理、建築トラブル)、不動産が関係する相続問題、個人・法人の倒産処理等に注力している。

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著者紹介

連載現役弁護士による「賃貸・不動産法律問題」サポート相談室

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