隣家の“限度を超えた悪臭”を理由に裁判!「損害賠償90万円」を求めた結果…裁判所が下した「妥当な損害賠償額」【弁護士が解説】

隣家の“限度を超えた悪臭”を理由に裁判!「損害賠償90万円」を求めた結果…裁判所が下した「妥当な損害賠償額」【弁護士が解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

自身が所有する賃貸物件の隣地で、猫を複数飼っている居住者。飼育状態が酷く部屋から悪臭を放つせいで、賃貸物件に人が入らなくなってしまいました。賃貸物件の空室の原因をつくった相手に損害賠償を求めた場合、どれほどの損害賠償が認められるのでしょうか。弁護士の北村亮典氏が、実際の判例をもとに解説します。

臭すぎる!隣人が飼い猫の糞尿を放置…「損害賠償」は可能か?

【賃貸物件オーナーからの質問】

私の自宅の隣地の居住者が、7年ほど前から複数の猫を家のなかで飼っています。

 

しかし、飼育の状態がとても悪く、しだいに猫の糞尿の処理もせずその悪臭が周囲に巻き散るようになりました。

 

また、たびたび猫が私の自宅の敷地にも入ってくるようになりましたが、隣人はそれもなにも対策せず放置しています。

 

あまりに悪臭が酷くなってきたので、臭気測定士に悪臭測定を依頼したところ、私の家の敷地と隣人の敷地の境界上の臭気指数が15~17と測定されました。(なお、私の居住地域では臭気指数10を超えると悪臭防止法の規制対象になるようです)。

 

こういう状況なので、私や、他の近隣の方と協力して、隣人に対して面談を求めたり、内容証明郵便で苦情を申し立てたり、民事調停の申し立ても行いましたが、隣人からは手紙が届くものの、直接交渉に応じてくれることはありませんでした。

 

訴訟を起こして悪臭等の発生の差止めと損害賠償を求めるしかないと考えていますが、認められるでしょうか。

 

【弁護士の解説】

本件は、東京地方裁判所平成23年7月29日判決の事例をモチーフにしたものです。

 

まず、近隣住居が悪臭を発生させている場合に、法的にどのような根拠でなにを求めることができるか、という点が問題となります。

 

この点について、裁判所は、

 

「発生している悪臭が受忍限度を超えている場合には、人格権に基づく差止めを求めることができ、その場合には当然不法行為に基づく損害賠償を求めることができる」

 

と述べています。

 

以上を前提とすると、差止めと損害賠償が認められるために「発生している悪臭が受忍限度を超えている」か否かはどのように判断すべきか、という点が重要となります。

 

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    ※本記事は、北村亮典氏監修のHP「賃貸・不動産法律問題サポート弁護士相談室」掲載の記事・コラムを、北村氏が再監修のうえGGO編集部で再編集したものです。

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