(※写真はイメージです/PIXTA)

「一杯飲んで帰りたいな」と街をふらついて、何気なく飲食店に入った経験はありますか。……もしかしたら、その「何気ない気持ち」、看板の“不思議なパワー”に魅了されてしまったのかもしれません。看板製作会社「有限会社オチスタジオ」の代表・越智一治氏が解説していきます。

「飲みたい」欲求を掻き立てる…「ビール190円」!

■Desire(欲求)

 

お客さんが「良さそうな店だ」と思ったら、入店に誘導するもう一押しが必要です。その役割を担うのがメニューなどを書いたスタンド看板や、のぼり旗などの中・小型看板です。ニーズを喚起すれば欲求は掻き立てられます。

 

「安く飲みたい」と思っている人には「ビール190円」が刺さるでしょうし、おいしいものを食べたいと思っている人には「産地直送」「とれたて」「名物」といった言葉が刺さると考えられます。

 

■Memory(記憶)

 

お客さんの「飲みたい」欲求を掻き立てれば、入店に至る確率はかなり高いといえます。ただし、お客さん側の事情として、手持ちのお金が足りない、用事がある、時間がないといった理由があり、その日に入店できないこともあります。

 

そのような場合は、次のタイミングで確実に入店してもらう施策が必要です。お客さんが次に店前を通ったときに「今日こそ、ここで飲んでいこう」と思い出してもらうことが大事ですので、看板戦略としては、思い出してもらいやすく、次の機会まで記憶に残るようなデザインやコピーを考えることが重要です。

 

■Action(行動)

 

お客さんが入店してくれれば、「仕事帰りのお客さんに立ち寄ってほしい」という店主の目的は達成です。次の目的として、リピートしてほしい、たくさん飲んでほしい、友人に広めてほしいといったことが考えられます。

 

お客さんが「また来よう」「次はゆっくり飲もう」「友人を誘って来てみよう」と思ってくれるように、店内の居心地をよくしたり、利便性を高めたりといったことが、Actionまで到達した際の次の取り組みになるでしょう。

次ページなんと…「何気なく入ってみた」すべて計算だった!

※本連載は、越智一治氏の著書『看板マーケティング戦略』(幻冬舎MC)より一部を抜粋・再編集したものです。

看板マーケティング戦略

看板マーケティング戦略

越智 一治

幻冬舎メディアコンサルティング

ピーター・ドラッカーは、マーケティングの理想は「販売を不要にすること」であると言いました。 つまり、営業マンが売り込みに走り回らなくても、商品やサービスが「自ずから売れるようにすること」が究極のマーケティングだ…

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