(※写真はイメージです/PIXTA)

リフォーム工事では常に費用対効果を意識しなければなりません。いかにコストを最小に抑えて、訴求力を高めるかが勝負となります。それに加えて、各リフォーム工事にはクレームの火種も眠っているため、工事管理にも心血を注ぐことが求められるのです。リフォーム理論を具体的に実践する方法について専門家が分かりやすく解説します。

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入居案内時「希望者が特に目にする部分」を重点的に

エントランス・エクステリア工事のポイントは、下記の①~⑥の通りです。これらはすべて入居案内のときに、入居希望者が特に目にする部分である点に注目してください。

 

①塗料の色を変え、ポイントを作る

②看板を新調する

③郵便受けを新調する

④照明を新調する

⑤エレベーター内のリニューアルを行う

⑥植栽にこだわる

 

ただ、こだわれば室内以上に費用がかかってしまうのが、エントランス・エクステリアの改修工事です。

 

「入り口には石を敷き詰めよう」

「オブジェを作ろう」

「ゲートを作ろう」

「ライトアップをしよう」

 

考え出したらきりがありません。

 

物件購入直後で気持ちが高まっているときや、大規模修繕工事を実施し金銭の感覚がマヒしているときは要注意です。余計な工事をしないよう自戒してください。

 

ですので、ここでも「どんな目的で改修工事をするのか」を明確にしておくことをお薦めします。ご自分の物件を自慢するために改修工事を行うのであれば、いろいろとこだわり「趣味」を入れてもよいのですが、あなたはアパート事業で利益を最大化することが目的のはずです。

 

常に最大の効果を考えなければなりません。ここで紹介したポイントは、最小限のコストで最大限の効果を生むことを目的にしたものです。すべて行っても費用は30万円程度に抑えられます。

 

ここでは業者選定のポイントには触れていませんが、あえてポイントをお伝えすると、エントランス・エクステリア工事の専門業者には頼まないほうがよいということです。

 

経験上、こういった専門業者は新築物件を手掛けたり、実需(自家用)の物件の工事を行ったりすることが多く、コスト意識に欠けている場合が多いためです。

 

そのため、当社でオーナーさんへご提案する場合には、あえて内装工事を手掛けるリフォーム業者に工事を頼みます。冒頭にてお伝えしたポイントの塗装以外の部分はすべて内装リフォーム業者で対応できるものです。どの業種の工事業者に頼むかでも、コストが変わることが頻繁にあり、注意が必要です。直近の事例では、敷地内の共用部で雑草が生い茂る部分に除草シートを張り、その上に白砂利を敷き詰めました。その他にも、エントランスのモニュメントの再塗装なども安価で施工可能な割に入居希望者への訴求力は高くなります。

 

 

次ページリフォーム工事に潜む「クレームの火種」への対処法

※本記事は、『空室率40%時代を生き抜く!「利益最大化」を実現するアパート経営の方程式』(幻冬舎MC)より抜粋・再編集したものです。

[増補改訂版]空室率40%時代を生き抜く!「利益最大化」を実現するアパート経営の方程式

[増補改訂版]空室率40%時代を生き抜く!「利益最大化」を実現するアパート経営の方程式

大谷 義武,太田 大作

幻冬舎メディアコンサルティング

人口減少、住宅供給過剰の社会において、アパート経営は、昔のように何もしなくても家賃が入ってきて利益の出るものではなく、工夫しなければ利益がでない厳しい環境になっています。 そこで本書は、アパート経営における利益…

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