航空機やヘリコプターが「優良資産」といわれる理由

前回は、オペレーティングリースの仕組みについて説明しました。今回は、航空機、ヘリコプターが優良資産といわれる理由について見ていきます。

短期償却・高値売却が可能

航空機、ヘリコプターが優良資産といわれる理由は、三つあります。

 

一つは、経済的耐用年数が30~40年と法定耐用年数の5~10年よりも長く、早期に減価償却を終えることができる点です。

 

二つ目は、中古流通資産としての息の長さです。航空機やヘリコプターは、飛行の安全を確保する必要があるため、厳しい保守・整備作業により中古機体の機能が維持されます。そのため、中古機体の価格は比較的緩やかに逓減していくといわれています。

 

三つ目は、航空機の中古市場が発達しており、売却が比較的容易であることです。

 

一つ目、二つ目の理由と関連しますが、中古であっても使える期間が長く価値が落ちないので、売買が頻繁に行われているのです(図表参照)。

 

【図表 ヘリコプター・航空機の減価率】

賃貸料と譲渡代金で投資額を回収できる可能性が高い

投資家にとってみれば、5~8年程度経過した航空機・ヘリコプターはリースの対象となり、短期間で減価償却が可能なため魅力的な資産です。

 

また、航空機のリースを受ける航空会社にとっても、10年経過したような中古機体は不具合が出尽くしているため安定していること、比較的安価に利用できることなどのメリットがあり、ニーズが高い資産なのです。

 

オペレーティングリースで節税を狙う場合、賃貸料と譲渡代金によって投資額を回収できることが大前提になりますから、投資額の回収可能性が高いことが航空機、ヘリコプターの魅力なのです。

杉本俊伸税理士事務所 所長・税理士

1967年宮城県生まれ。中央大学法学部を卒業後、国税庁入庁。大曲税務署長、関東信越国税局調査査察部国際調査課長、ハーバード大学ロースクール、財務省主計局主計官補佐、国税庁資産課税課課長補佐、税務大学校研究部主任教授兼国税庁国際業務課、東京国税局調査第三部長等を経て、2013年12月退官。2001年米国公認会計士資格合格。東京国税局の調査部長として大企業の税務調査を指揮したほか、国税庁では全国国税局の資産課税事務の指導監督などを経験。現在は相続・事業承継、税務調査対策、国際税務に関するコンサルティングに取り組んでいる。

著者紹介

連載航空機・ヘリコプターで大規模投資・短期償却するオペレーティングリースの活用術

本連載は、2014年4月25日刊行の書籍『スゴい「減価償却」』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。
本連載の内容に関しては正確性を期していますが、内容について保証するものではございません。取引等の最終判断に関しては、税理士または税務署に確認するなどして、ご自身の判断でお願いいたします。

スゴい「減価償却」

スゴい「減価償却」

杉本 俊伸+GTAC

幻冬舎メディアコンサルティング

「減価償却で節税」とはよく聞きますが、課税と節税の仕組みを十分に理解して使いこなせている人は多くありません。 減価償却を活用するポイントは、タックスマネジメントです。タックスマネジメントとは、税額や納付のタイミ…

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