SBI証券の「iDeCoセレクトプラン」でイデコを始めるメリットや手数料、全38商品とおすすめ銘柄、組み合わせ(参考ポートフォリオ)、WEBでの申し込み方法、おすすめの引き落とし口座などを、FP資格を持つ証券会社出身のSGO編集者が解説します。
SBI証券のiDeCo(イデコ)…全38商品とおすすめ銘柄、始め方を解説

『資産形成ゴールドオンライン』は複数の企業と提携して情報を提供しており、当サイトを経由して申込みがあった場合、各企業から報酬が発生することがあります。しかし、提携の有無などが本ページ内のサービスの評価や掲載順位に関して影響を及ぼすことはありません(提携会社一覧)。

老後の資産形成への意識の高まりから、加入者が増加している個人型確定拠出年金(通称『iDeCo(イデコ)』)。

 

しかし、いざ始めようと思っても、iDeCo口座は1つしか作れないため、どこの金融機関で始めたらいいのか悩む人も多いでしょう。

 

そこでおすすめなのが、iDeCoの口座数第1位のSBI証券。本記事では、

 

「SBI証券のイデコってどうなの?」

「手数料はどれくらいかかるの?」

「どんな商品があるの? おすすめ銘柄は?」

 

という疑問をお持ちの方に、SBI証券でiDeCoを運用して大きな利益をあげている筆者が、具体的に解説します。

 

最後まで読めば、SBI証券で自信を持って老後資金対策を始められます。

 

 

SBI証券のiDeCoのプランには「セレクトプラン」と「オリジナルプラン」があります。2023年4月までに商品数を35本以下にするように定められていることから、オリジナルプランは2021年1月で新規の受付を停止。これから始める場合は、セレクトプラン一択になります。

そのため、この記事では「セレクトプラン」について解説します。なお、セレクトプランについては、『SBI証券のiDeCo「オリジナルプラン」はおすすめか?「セレクトプラン」に変更すべきかについても解説』で解説しています。

はじめに: iDeCo(イデコ)の概要と口座選びのポイント

イデコの概要と口座選びのポイント
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

iDeCo(イデコ)は「個人型確定拠出年金」といい、20歳~65歳まで毎月決まった額(5,000円以上1,000円単位)を積み立てて運用し、その成果を60歳以降に受け取る「私的年金制度」です。

 

「拠出時」「運用中」「受給時」の3つの場面で税制優遇を受けることができ、老後資産を作る方法の一つとして、加入者が増えています。実際、iDeCoの実施機関である国民年金基金連合会の調べでは、加入者数は2024年2月末時点で324万人を突破。

 

ただし、iDeCoは1人1口座しか作れず、変更するには手間と手数料がかかるため、最初の口座選びが重要です。

 

多くの証券会社や銀行がiDeCoのサービスを提供していますが、口座選びの前提となるのが、毎月の「運営管理手数料」が無料の金融機関を選ぶこと。高いところでは毎月440円かかるので、1年で5,280円、30年で158,400円のコストの差になります。

 

次の記事では、iDeCoの口座選びや銘柄選びのコツについて基本から解説しているので、最初に目を通してから本記事をお読みいただくと、より理解が深まります。

 

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1. SBI証券のiDeCo基本情報と3つのおすすめポイント

SBI証券のイデコ基本情報と3つのおすすめポイント
(引用:SBI証券)

 

まずは、SBI証券のiDeCoの基本情報を見てみましょう。

 

■「SBI証券のiDeCo(セレクトプラン)」概要

iDeCoの口座数 90万(2024年1月末時点)
加入時手数料 2,829円 ※共通
口座管理手数料 171円(掛金を拠出)、66円(掛金を拠出しない)
運営管理手数料 無料
移換時手数料 4,400円
給付時手数料 440円(振込の都度)
取扱い銘柄数 38本
インデックスファンド 17本
アクティブファンド 12本
バランス型 4本
ターゲットイヤー型 4本
元本確保型 1本

主なおすすめ銘柄

・「SBI・全世界株式インデックス・ファンド」

・「eMAXIS Slim全世界株式(除く日本)」

・「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」

・「eMAXIS Slim先進国株式インデックス」

・「ニッセイ外国株式インデックスファンド」

・「eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)」

掛金の引落日

毎月26日(休日の場合は翌営業日)

iDeCoサポートデスク

フリーダイヤル:0120-581-214

携帯からの場合:03-5562-7560(有料)

平日・土日:8時~17時

※土日は新規加入に関する内容のみ

 

そして、SBI証券のiDeCoの主なおすすめポイントは、次の3つ。

 

 

それぞれ解説します。

1.1. 運営管理手数料が無料

SBI証券のイデコ運営管理手数料
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

iDeCoは国の年金制度の一つなので、金融機関が自由に手数料を決めることはできません。

 

しかし、「運営管理手数料」は金融機関が独自に決めることができる数少ない手数料で、SBI証券の運営管理手数料は無料となっています。高いところでは毎月440円かかるので、20年や30年運用すると、大きなコスト差になります。

 

さらに、SBI証券の口座管理手数料(積立をする場合)は月171円で、これは主要ネット証券と同じ。SBI証券のiDeCoには、最小のコストでiDeCoを始める環境が整っています。

 

なお、次の記事では、運営管理手数料と口座管理手数料のコストの差が、20年や30年でどれくらいになるかをシミュレーションしています。

 

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1.2. 商品ラインナップが充実

SBI証券のiDeCoでは、38本の商品のなかから選ぶことができます(一覧は2章で紹介)。

 

資産形成の鉄則は徹底的なコスト削減だと言われているなか、SBI証券のiDeCoでは信託報酬が低いインデックスファンドを17本も取り扱っています。

 

・信託報酬…投資信託の運用や管理にかかる手数料のこと。運用金額に対してかかるため、期間が長くなるにつれて支払う額も増える。
・インデックスファンド…日経平均株価などの「指数」に連動するように設計された投資信託のこと。

 

また、SBI証券のiDeCoの商品ラインナップには、業界最低水準の運用コストを将来にわたって目指し続けることで人気の「eMAXIS Slim(イーマクシス スリム)」シリーズが8本あるので、銘柄選びで迷ったらこのシリーズを選んでおくことをおすすめします。

 

今でこそ、マネックス証券や松井証券のiDeCoでもeMAXIS Slimシリーズを選べるようになりましたが、iDeCoが始まったころはSBI証券しか取り扱いがありませんでした。

 

早い段階から人気ファンドを扱っていたこともあり、SBI証券のiDeCoは加入者数トップです。

 

1.3. 土日も問い合わせに応じてくれる

SBI証券のイデコ問い合わせ
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

SBI証券にはiDeCo専用のサポートデスクがあり、土日も新規加入に関する問い合わせのみ応じてくれます。

 

そのため、平日は仕事で忙しい会社員や自営業の方でも、SBI証券なら土日にじっくり専門スタッフに相談することができます。

 

証券会社のなかには、「AIチャット」で24時間問い合わせに応じていることをウリにしているところもありますが、筆者の使用感としては、あまり精度が高くありません。

 

老後のお金に関わる大切な内容なので、電話で納得がいくまで聞いて疑問を解消してからiDeCoに加入しても遅くはありません。

 

■SBI証券 iDeCoサポートデスク

 

  • フリーダイヤル:0120-581-214
  • 携帯からの場合:03-5562-7560(有料)
  • 受付時間:8時~17時(平日・土日)

 

※土日は、新規加入に関する問い合わせのみ

 

iDeCoの加入者数 No.1

SBI証券のidecoのweb申し込み

 

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2. SBI証券のiDeCo(セレクトプラン)全38商品の一覧

SBI証券のイデコセレクトプラン全商品
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

この章では、SBI証券のiDeCoセレクトプランで積立設定できる全38商品を紹介します。

 

カテゴリーごとに分類して信託報酬(年率)が低い順に並べているので、迷ったら一番上の銘柄を選んでおけば、コスト面で大きく損することはなくなります。

 

また、ファンド名をクリックすると、その投資信託の最新の価格やチャートが見れるので、気になる銘柄はチェックしてみてください。

 

■SBI証券のiDeCo(セレクトプラン)商品一覧

資産クラス インデックス
ファンド
ファンド名 信託報酬
(税込)
国内株式

ニッセイ日経平均インデックスファンド

0.143%

eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)

0.143%
 

ひふみ年金

0.836%
 

野村リアルグロース・オープン(確定拠出年金向け)

0.935%
 

つみたて椿 (愛称:女性活躍応援積立ファンド)

0.99%
 

SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ<DC年金>

1.65%
国内債券

eMAXIS Slim 国内債券インデックス

0.132%
国内REIT

ニッセイJリートインデックスファンド

0.275%
全世界株式

eMAXIS Slim全世界株式(除く日本)

0.05775%

SBI・全世界株式インデックス・ファンド

0.1102%

iグローバル中小型株式ファンド

0.311%
 

ひふみワールド年金

1.1%
 

セゾン資産形成の達人ファンド

1.34%
 

朝日Nvestグローバル バリュー株オープン 

1.98%
米国株式

eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)

0.09372%

iFree NYダウ・インデックス

0.2475%
 

長期厳選投資 おおぶね

0.99%
先進国株式

ニッセイ外国株式インデックスファンド

0.09889%

eMAXIS Slim 先進国株式インデックス

0.09889%

インデックスファンド海外株式ヘッジあり(DC専用)

0.176%

 

ラッセル・インベストメント外国株式ファンド(DC向け)

1.463%

新興国株式

eMAXIS Slim 新興国株式インデックス

0.1518%

 

ハーベスト アジア フロンティア株式ファンド

2.124%

海外債券

eMAXIS Slim 先進国債券インデックス

0.154%

インデックスファンド海外債券ヘッジあり(DC専用)

0.176%

iFree 新興国債券インデックス

0.242%

 

PIMCO 世界債券アクティブファンド(DC)

0.8294%

海外REIT

三井住友・DC外国リートインデックスファンド

0.297%

コモディティ  

三菱UFJ純金ファンド (愛称:ファインゴールド)

0.99%

バランス型  

eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)

0.143%

 

iFree 年金バランス

0.1749%

 

SBIグローバル・バランス・ファンド

0.27%

 

セゾン・グローバルバランスファンド

0.56%

ターゲット
イヤー型
 

セレブライフ・ストーリー2055

0.6487%
 

セレブライフ・ストーリー2045

0.6528%
 

セレブライフ・ストーリー2035

0.654%
 

セレブライフ・ストーリー2025

0.656%
元本確保型

あおぞらDC定期(1年)

 

 

申込フォームがリニューアル

SBI証券のidecoのweb申し込み

 

ターゲットイヤー型は、複数の商品が用意されていてもiDeCoの商品数のカウントでは1本とみなされます。そのため、SBI証券のiDeCo商品は表面上は38本ですが、実質35本となります。

ちなみに、ターゲットイヤー型とは、退職年をゴールに設定し、最初は株式を中心とする積極的な運用を行い、年を経るごとに少しずつ債券の割合を増やしてリスクを下げていくファンドのことです。

 

3. SBI証券のiDeCoおすすめ銘柄と資産配分(ポートフォリオ)

SBI証券のイデコおすすめ銘柄と資産配分(ポートフォリオ)
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

SBI証券のiDeCoでは、38本の商品のなかから1本もしくは複数本を選んで掛金(積立額)の割合を決めることになります。ここでは、おすすめ銘柄や配分(ポートフォリオ)を、あなたが目指す運用スタイルごとに紹介します。

 

なお、純資産やトータルリターンの数字は、ウェルスアドバイザー株式会社の2024年4月2日時点のデータです。

3.1. 積極的に値上がり益を狙いたい方

全世界株式型のイメージ図
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

まだ20代や30代で若く、積極的に値上がり益(キャピタルゲイン)を狙いたい場合は、株式に100%投資する「全世界株式」「米国株式」「先進国株式」のなかからどれか1本を選ぶことで、利益を最大化できる確率が高まります。

 

世界経済は米国を中心に今後も成長が続くとみられているため、全世界に満遍なく投資をすることで、その恩恵が受けられる「全世界株式」に投資することは、理にかなっているといえます。

 

しかも、「全世界株式」や「先進国株式」は約60~70%を米国に投資しているので、米国株式型(S&P500指数)に絞って投資する方法も有効だと考えられています。

 

「1本の投資信託に掛金を集中させるのは怖い」

「もっと分散投資をしてリスクを軽減したほうがいいのでは?」

 

と考える人もいるかもしれませんが、投資信託自体がすでに何百や何千社という企業に分散投資をしているので、1社が倒産したとしても全体のパフォーマンスに与える影響は軽微です。

 

実際に筆者は、SBI証券のiDeCoでは、1本の商品しか選んでいません。

筆者のiDeCo資産状況
 
現在の資産状況
 

以上を踏まえたうえで、SBI証券のiDeCoでおすすめの銘柄をまず5本紹介します。

 

①「eMAXIS Slim全世界株式(除く日本)」

ファンド名 eMAXIS Slim全世界株式(除く日本)
資産クラス 全世界株式
連動する指数 MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(除く日本)
基準価額 24,269円
純資産額 4,542.23億円
信託報酬(税込) 0.05775%
トータルリターン +34.96%(1年)、+19.75%(3年)、+17.66%       
運用会社 三菱UFJアセットマネジメント(旧三菱UFJ国際投信)
ファンドの特色 業界最低水準の運用コストを将来にわたって目指し続けることで人気の「eMAXIS Slim」シリーズ。
『eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)』から日本を除く先進国と新興国の株式に投資できる。
投資先の割合は、1位がアメリカ、2位がイギリス、3位がカナダ。
すでに日本の個別株式を保有しており、日本株の資産構成比を高めたくない人におすすめ。
投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2023」のイベントでは、5位にランクイン。

※表のなかのファンド名をクリックすると、最新の価格やチャートが見れます。

②「SBI・全世界株式インデックス・ファンド 」

ファンド名 SBI・全世界株式インデックス・ファンド
資産クラス 全世界株式
連動する指数 FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス
基準価額

22,609円

純資産額 1,911.85億円
信託報酬(税込) 0.1102%
トータルリターン +33.25%(1年)、+18.54%(3年)、+16.68%(5年)
運用会社 SBIアセットマネジメント
ファンドの特色

愛称は『雪だるま(全世界株式)』。3つのETF「バンガード・トータル・ストック・マーケットETF」(VT)、
「SPDR ポートフォリオ・ディベロッブ・ワールド(除く日本く)ETF」(SPEW)、
「SPDR ポートフォリオ・エマージングマーケッツETF」(SPEM)を通じて、
日本を含む先進国・新興国などの全世界の株式約8,000銘柄(大型・中型・小型株)に投資できる。

※表のなかのファンド名をクリックすると、最新の価格やチャートが見れます。

 

③「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」

ファンド名 eMAXIS Slim米国株式(S&P500)
資産クラス 米国株式
連動する指数 S&P500指数
基準価額 28,567円
純資産額 4兆1,250.78億円
信託報酬(税込) 0.09372%
トータルリターン +42.56%(1年)、+24.94%(3年)、+21.44%(5年)    
運用会社 三菱UFJアセットマネジメント(旧三菱UFJ国際投信)
ファンドの特色

業界最低水準の運用コストを将来にわたって目指し続けることで人気の「eMAXIS Slim」シリーズ。
S&P500インデックスマザーファンドへの投資を通じて、米国企業500社に投資する。
投資先の割合は、1位がアップル、2位がマイクロソフト、3位がアマゾン。
投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2023のイベントでは、3位にランクイン。

※表のなかのファンド名をクリックすると、最新の価格やチャートが見れます。

 

④「eMAXIS Slim 先進国株式インデックス」

ファンド名 eMAXIS Slim先進国株式インデックス
資産クラス 先進国株式
連動する指数 MSCIコクサイ・インデックス
基準価額 29,179円
純資産額 6,978.41億円
信託報酬(税込) 0.09889%
トータルリターン +37.15%(1年)、+22.25%(3年)、+19.14%(5年)
運用会社 三菱UFJアセットマネジメント(旧三菱UFJ国際投信)
ファンドの特色 業界最低水準の運用コストを将来にわたって目指し続けることで人気の「eMAXIS Slim」シリーズ。
日本を除く世界の主要先進国(22ヵ国・地域)の株式に投資できる。
投資先の割合は、1位がアメリカ、2位がイギリス、3位がカナダ。
投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2023」のイベントでは、6位にランクイン。

※表のなかのファンド名をクリックすると、最新の価格やチャートが見れます。

 

⑤「ニッセイ外国株式インデックスファンド」

ファンド名 ニッセイ外国株式インデックスファンド
資産クラス 先進国株式
連動する指数 MSCIコクサイ・インデックス
基準価額 38,553円
純資産額 6,904.37億円
信託報酬(税込) 0.09889%
トータルリターン +37.13%(1年)、+22.18%(3年)、+19.10%(5年)、+13.64%(10年)
運用会社 ニッセイアセットマネジメント
ファンドの特色 2013年12月10日に設定され、同タイプのファンドとしては長い運用実績をもつ。
日本を除く世界の主要先進国の株式に投資できる。
投資先の割合は、1位がアメリカ、2位がイギリス、3位がカナダ。
投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2023のイベントでは、2位にランクイン。

※表のなかのファンド名をクリックすると、最新の価格やチャートが見れます。

 

3.2. 安定した値動きで着実に資産を増やしたい方

GPIFのポートフォリオを参考にする方法
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

次は、分散投資の王道ともいえる「資産分散」をして着実に老後資金を増やしたい方のための方法です。

 

「株式型に掛金の100%を投資するのは、暴落したときに怖い」

「積極的に利益を狙うより、値動きが安定しているほうがいい」

 

という場合は、年金の資産配分(ポートフォリオ)を参考にするのも一案です。株式とは反対の値動きをするとされている「債券」を組み入れることで、株価が暴落したときのリスクを軽減します。

 

日本の国民年金と厚生年金の積立金の管理・運用を行っている「年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)」の資産構成(ポートフォリオ)を見てみましょう。

 

GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の基本ポートフォリオ
GPIFの基本ポートフォリオ (引用:年金積立金管理運用独立行政法人

 

このポートフォリオをSBI証券のiDeCoで再現する場合、次の4つの銘柄の組み合わせが候補になります。

 

 

株式100%ほど高い利益は期待できませんが、株式市場が暴落したときは債券がブレーキ役になるため、「利益はそこそこでいいから、株価のニュースに一喜一憂せずに着実に資産を増やしたい」という人にはおすすめです。

 

3.3. 一本のファンドで手間なく分散投資をしたい方

バランス型ファンドのイメージ図
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

年金の資産配分を参考にして4銘柄に25%ずつ投資する方法も有効ですが、投資信額の価額が上がったり下がったりするうちに、積み立てた資産の配分比率のバランスが崩れていきます。

 

値上がりした商品の掛金の配分比率を下げ、値下がりした商品の比率を上げて、資産構成比率が25%ずつに戻るように調整(=「リバランス」)するのがセオリーなのですが、手動で定期的に実行するのは難しいです。

 

そこでおすすめなのが、1本で株式や債券、REIT(不動産投資信託)などの複数の資産に投資できる「バランス型ファンド」です。面倒なリバランスを自動的に実行してくれるので、投資未経験者でも安心です。

 

なかでも人気が高いのが、次の「eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)」です。

 

・「eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)」

ファンド名 eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)
資産クラス バランス型
連動する指数 バランス型なのでなし(合成指数)
基準価額 16,171円
純資産額 2,624.62億円
信託報酬(税込) 0.143%
トータルリターン +16.68%(1年)、+8.65%(3年)、+8.03%(5年)
運用会社 三菱UFJアセットマネジメント(旧三菱UFJ国際投信)
ファンドの特色

業界最低水準の運用コストを将来にわたって目指し続けることで人気の「eMAXIS Slim」シリーズ。8つの資産
「国内株式」「先進国株式」「新興国株式」「国内債券」「先進国債券」「新興国債券」「国内REIT」「先進国REIT」
に12.5%ずつ均等に投資(ロシアは除外)するのが特徴で、ミドルリスク・ミドルリターンの運用成績を目指す。
投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2023」のイベントでは、9位にランクイン。

※表のなかのファンド名をクリックすると、最新の価格やチャートが見れます。

 

バランス型も株式型ほど高い利益は期待できませんが、値動きがマイルドになるので、手間をかけずに着実に資産を増やしたい人には特におすすめです。

 

SBIグループ全体の口座数が1,100万を突破

SBI証券のidecoのweb申し込み

 

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4. SBI証券でiDeCoを始める3つの方法(加入まで流れ)

SBI証券でイデコを始める3つの方法(加入まで流れ)
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

ここでは、SBI証券でiDeCoを始める方法を3つ紹介します。

4.1. 新規でSBI証券の口座を開いて始める方法

SBI証券で新規でiDeCoを始める流れを紹介します。

 

■SBI証券でiDeCoを始める流れ

 

  1. SBI証券のサイトから資料請求する
  2. 申込書類を返送して審査を受ける
  3. ID・パスワードを受領する
  4. ログイン&初期設定をして運用開始

 

順番に説明していきます。

 

STEP1:SBI証券のサイトから資料請求する(WEB申し込み)

SBI証券で通常の株式取引を行う総合口座を持っていない方や、他社でiDeCoをしていない方は、SBI証券のサイトから加入者情報を入力して資料請求をするところから始めましょう。

 

■補足

2021年より、WEBのみでの申し込みも可能になりました。毎月20日までに申し込めば最短で翌月の26日が初回引き落としになるので、書面の場合と比べて開始までのスピードが早くなります。PCやスマホの操作に慣れている方は、WEB申込ページから加入申し込みをしましょう。

 

STEP2:申込書類を返送して審査を受ける

書類が届いたら、記入して返送します。その際、会社員や公務員の方は、勤め先が発行する「事業主の証明書」が必要になるので、総務課などに問い合わせをしましょう。

 

必要書類が多く、ここでiDeCoの申込を諦めてしまう方もいるようですが、SBI証券のサイトには申込書類の書き方の動画も用意されているので、参考にしてください。

 

【iDeCo申込書類】会社員・公務員向け「事業主の証明書」書き方講座

 

なお、iDeCoに加入するには、実施機関である「国民年金基金連合会」の審査が必要になり、口座開設まで1~2ヵ月程度かかります。

 

来月からiDeCoを始めたいと思ってもすぐには始められないので、早めに手続きをすることをおすすめします。

 

STEP3:ID・パスワードを受領する

ログイン情報が発送されるスケジュールは、申込書類がSBI証券に到着する日にちによって、次のように異なります。

 

  • 毎月1~5日までにSBI証券に到着:翌月中旬に発送
  • 毎月6日~月末までにSBI証券に到着:翌々月中旬に発送

 

「5日」までに書類が到着するかしないかで開始時期が1ヵ月違ってくるので、iDeCoを早く始めたい場合は、速やかに必要書類を返送しましょう。

 

STEP4:ログイン&初期設定をしたら運用開始

IDとパスワードが届いたら、管理画面にログインして、掛金の配分設定をします。

 

なお、初回の引き落とし日は、SBI証券が申込書類を受け付けたタイミングによって、次のように異なります。

 

  • 毎月1~5日までにSBI証券に到着:翌月26日に初回引き落とし
  • 毎月6日~月末までにSBI証券に到着:翌々月26日に初回引き落とし

 

ID・パスワードの発行と同様、「5日」までにSBI証券に書類が届くと早く運用が始められるので、月末もしくは月初には必要書類を返送することをおすすめします。

 

4.2. SBI証券の総合口座を持っている人がiDeCoを始める方法

すでにSBI証券の総合口座を持っている方は、ログイン後、画面上部のメニューから「iDeCo 確定拠出年金」を選択して、「お申込み(無料)」から資料請求することから始めます。

 

SBI証券でイデコの資料請求をする場所

 

4.3. 他社から移換してSBI証券でiDeCoを始める方法

他社から移換してSBI証券でイデコを始める方法
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

他社のiDeCo口座をSBI証券に変更して始める場合も、SBI証券のサイトより資料請求をするところから始めます。

 

ただしその場合、移換が完了してSBI証券で1回目の掛金の引き落としが実行されるまで2~3ヵ月かかり、その間は掛金を拠出できずに運用も行われないので、本当にiDeCo口座を変更すべきなのかを慎重に判断しましょう。

 

国内株式個人取引シェアNo.1

SBI証券のidecoのweb申し込み

 

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5. よくある質問

SBI証券のイデコに関するQ&A
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

最後に、SBI証券のiDeCoに関するよくある質問に5つ回答します。

Q1. SBI証券のiDeCoは、新NISA(つみたて投資枠)のように「クレジットカード」で掛金を決済できますか?

SBI証券の新NISAには、三井住友カードやOliveフレキシブルペイで毎月の積立額を決済すると、Vポイントが付与される「クレカ積立」のサービスがあります。

 

しかし、iDeCoは口座振替のみとなっており、クレジットカードで掛金の決済はできません。これは、SBI証券に限らず、どこの証券会社でも同じです。

 

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Q2. SBI証券でiDeCoを始めるときにおすすめの「引き落とし口座」はどこですか?

SBI証券のiDeCoで掛金を引き落とすときにかかる手数料は無料です。そのため、SBI証券で口座振替が可能な金融機関であれば、どこを設定しても同じです。

 

しかし、SBI証券の総合取引口座で株式取引をするときのことを考えて、銀行の買付余力を証券口座に自動反映できる「預り金自動スィープサービス」が使える、住信SBIネット銀行設定しておくと便利です。

 

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Q3. SBI証券の「iDeCo専用アプリ」はありますか?

iDeCo専用アプリはありませんが、2019年5月にiDeCoの管理画面がスマートフォンに対応になりました。これにより、外出先でも資産残高や損益状況を確認できるようになり、利便性が高まりました。

 

SBI証券のイデコのスマホ画面イメージ
■iDeCoのスマートフォンの画面イメージ (引用:SBI証券

 

Q4. SBI証券のiDeCoでは、年末調整のときに「掛金を払った証明書」は発行されますか?

SBI証券ではなく、iDeCoの実施機関である国民年金基金連合会から「小規模企業共済等掛金払込証明書」が発行されます。これがないと、年末調整や確定申告のときに所得控除の手続きができません。

 

Q5. SBI証券でiDeCoに関するキャンペーンはやっていますか?

SBI証券では現在、「iDeCo申込フォームリニューアル記念」を実施しています。

 

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6. まとめ

SBI証券のイデコまとめ
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

この記事では、SBI証券のiDeCoについて解説しました。最後にポイントをまとめます。

 

■SBI証券のiDeCoまとめ

 

  • iDeCo加入者数第1位で信頼性が抜群
  • 運営管理手数料が無料
  • 商品ラインナップが充実
  • 低コストで人気の「eMAXIS Slim」シリーズが8本
  • 土日も新規加入に関する問い合わせOK

 

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