老後のお金の不安に備えるために加入者が増えている個人型確定拠出年金(通称:『iDeCo(イデコ)』)。「始めるならどこがいい?」「何を買えばいいの?」という疑問に対して、FP資格を持つ証券会社出身のSGO編集者が、おすすめの金融機関(証券会社・銀行)とおすすめの銘柄・商品(投資信託)を具体的に解説します。
iDeCo(イデコ)おすすめ銘柄・商品と金融機関ランキング【2024年版】

『資産形成ゴールドオンライン』は複数の企業と提携して情報を提供しており、当サイトを経由して申込みがあった場合、各企業から報酬が発生することがあります。しかし、提携の有無などが本ページ内のサービスの評価や掲載順位に関して影響を及ぼすことはありません(提携会社一覧)。

老後に備えた資産形成の手段として有効なのが、個人型確定拠出年金(通称:『iDeCo(イデコ)』)。

 

しかし、

 

「どこの金融機関で始めたらいいの?」

「おすすめの投資信託やネット証券を教えてほしい」

「自分で運用商品を決めるのでハードルが高そう」

 

という悩みや疑問を持っている人も多いはずです。

 

そこで本記事では、iDeCoのおすすめ金融機関(証券会社・銀行)と銘柄を、初心者にもわかりやすく解説します。

 

最後まで読むと、iDeCoを始めようか躊躇していた人でも、自信を持って老後の準備を始められます。

 

はじめに:iDeCo(イデコ)おすすめ金融機関(証券会社・銀行)ランキングTOP5

iDeCo(イデコ)おすすめ金融機関(証券会社)ランキング
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

最初に、iDeCoでおすすめの金融機関(証券会社・銀行)を紹介します。なお、各社の取扱い銘柄数は、2024年11月5日時点のものです。

 

■iDeCoおすすめ金融機関ベスト5

順位 口座 iDeCo
口座数
取扱い
銘柄数
インデックス
ファンドの数
解説を
読む
1位 SBI証券(セレクトプラン※1) 100万 38本 17本 解説へ
2位 楽天証券 86万※2 36本 14本 解説へ
3位 松井証券 1万 40本 25本 解説へ
4位 マネックス証券 非公表 28本 17本 解説へ
5位 イオン銀行 8万 24本 10本 解説へ

※1:SBI証券のiDeCoには「オリジナルプラン」もありましたが、2021年1月で新規受付は中止
※2:2024年6月時点

 

iDeCoを取り扱っている金融機関(証券会社・銀行・生損保)は100以上ありますが、迷ったら、上記から選んでおくことをおすすめします。

 

なお、iDeCoの金融機関の選び方のポイントは、2章で解説します。

 

1. iDeCo(イデコ)とは

個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)とは
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

iDeCo(イデコ)は「個人型確定拠出年金」といい、20歳~原則60歳まで(2022年5月からは一定の条件を満たせば65歳まで)毎月決まった額(5,000円以上1,000円単位)を積み立てて運用し、その成果を60歳以降に受け取る「私的年金制度」です。

 

「拠出時」「運用中」「受給時」の3つの局面で税制優遇を受けることができ、老後資産を作る方法の1つとして注目を集めています。

 

実際、iDeCoの実施機関である国民年金基金連合会の調べでは、加入者は2024年9月末時点で344万人を突破。新NISAと並び、これまで投資をしてこなかった初心者でも始めやすい資産形成の方法の1つとして、多くのマネー雑誌やメディアでiDeCoが取り上げられています。

 

■ニュース

2024年3月24日の日本経済新聞によると、厚生労働省はiDeCoの掛金の「拠出期間」を現状の65歳未満から70歳未満に引き上げることを検討。2025年の通常国会での法案提出を目指すとのことで、将来的に現在より5年間長く運用できるようになる可能性があります。

また、2024年5月22日の日本経済新聞によると、政府は6月にまとめる経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)にiDeCoの掛金の「上限額の引き上げの検討」を明記することを発表。

「加入年齢の引き上げ」と「拠出額の引き上げ」が実現すれば、資産運用の選択肢が増えることになります。今後のニュースに注目です。

 

1.1. iDeCoの主なメリット3つ

メリット
(※写真はイメージです/PIXTA)
 

iDeCoのメリットを3つに絞って解説します。

 

メリット①: 掛金が全額所得控除になる

所得控除
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

iDeCoは、毎月の掛金(積み立てる金額)を全額所得控除にすることができます。つまり、所得税や住民税の「課税所得」からiDeCoの掛金を差し引くことで、その年の所得税と翌年の住民税が安くなります。

 

具体的には、拠出した額に対して大体15~33%を節税できます。

 

たとえば、年収400万円の会社員が月23,000円を拠出した場合、年間で約41,600円の節税が期待できます(ろうきんの『イデコの節税シミュレーター』で試算)。そして、年収が高くなるほど節税効果は高くなります。

 

メリット②: 運用益が非課税になる

運用益が非課税
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

一般的に、株式や投資信託などの金融商品を購入して利益が出ると、売却するときに利益に対して20.315%の税金が課されます。たとえば、10万円の利益が出たら、約2万円が税金で引かれて、手元には約8万円が残ります。

 

しかし、iDeCoで運用して出た利益には課税されず、売却すると10万円の利益が丸々残ります。

 

メリット③: 受取時にも税制優遇が受けられる

老夫婦
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

iDeCoで積み立てたお金は60歳~75歳の間に、次のどちらかの形式で受け取れます(併用も可能)。

 

  1. 一時金(まとめて一度で受け取る形式)
  2. 年金(分割で毎月定期的に受け取る形式)

 

その際、一時金で受け取る場合は「退職所得控除」、年金形式で受け取る場合は「公的年金等控除」が適用されて、税負担が軽減されます。

 

なお、どちらの形式で受け取るべきかは今後のライフプランによって異なるので、iDeCoを始めるときはあまり気にしなくても大丈夫です。

 

 

1.2. iDeCoの主なデメリット3つ

デメリット
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

メリットの次は、iDeCoのデメリットについても把握しておきましょう。

 

デメリット①: 原則60歳まで引き出せない

口座ロック
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

iDeCoはあくまでも「年金」なので、本人が死亡した場合などを除き、原則60歳まで引き出せません。

 

ただし、引き出せると思うと使ってしまいがちなので、このデメリットはお金が貯まる強制力として働き、逆にメリットだと考えることもできます。

 

資金を拘束されたくない場合は、売却していつでも現金化できる新NISAを検討しましょう。

デメリット②: 意外と手数料がかかる

コスト
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

iDeCoは、どの金融機関を選んでも毎月171円(=収納手数料105円+事務手数料66円)の手数料がかかり、年間にすると2,052円(=171円×12ヵ月)のコストになります。

 

そのため、詳細は4章で解説しますが、iDeCoでは信託報酬(投資信託の運用や管理にかかる手数料)が安い銘柄を選び、手数料の負担が少ない金融機関を選ぶことがリターンの最大化につながります。

 

デメリット③: ふるさと納税で寄付できる金額が少なくなる

ふるさと納税
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

これはあまり知られていないiDeCoのデメリットなのですが、iDeCoに加入していると課税所得が下がるため、ふるさと納税の税控除額が少なくなります。つまり、寄付できる金額が減っていしまいます。

 

もし知らないと、ふるさと納税で実質2,000円の負担で済むところを、それ以上の負担をすることになりかねません。

 

そうならないように、『auのiDeCoのふるさと納税シミュレーション』などの無料ツールなどで毎月のiDeCoの掛金を入力し、いくらまでの寄付なら控除額の上限に収まるかを事前にチェックしておきましょう。

 

2. iDeCoの金融機関(証券会社・銀行)の選び方のポイント3つ

ポイント
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

iDeCoは1人1口座しか作れないため、最初の金融機関選びが重要になります。

 

途中で変更することもできますが、手続きに2ヵ月程度かかり、その間は運用がストップしたり、手数料が4,400円もかかったりして、非常に面倒です。

 

そのため、次の3つのポイントを意識してiDeCoを始める金融機関を選びましょう。

 

 

それぞれ解説します。

ポイント①:毎月の「運営管理手数料」が無料かどうか

FREE
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

デメリット②でお伝えしたように、iDeCoは思った以上に手数料がかります。そのため、信託報酬が低いインデックスファンドを選ぶことはもちろん、少しでも手数料が安い金融機関を選ぶことが大切になります。

 

このiDeCoの手数料には、大きく分けて「1. 金融機関に関係なく必ずかかるもの」と「2. 金融機関によって異なるもの」の2つがあります。

 

そして、「2. 金融機関によって異なるもの」のうち、「毎月の運営管理手数料」が無料の口座を選ぶことが最大のポイントです。

 

2.1.1. 必ず発生するiDeCo手数料

iDeCoを始めると必ずかかる手数料には、次のようなものがあります。

 

加入時手数料

国民年金基金連合会に2,829円を支払う(初回のみ)

口座管理手数料

運用期間中、国民年金基金連合会に月105円(掛金の拠出がある場合)、
信託銀行に月66円、毎月合計171円(年間2,052円)を支払う

給付時手数料

積み立てた資産を受け取るときに、振り込みの都度440円支払う

 

 

2.1.2. 金融機関によって異なるiDeCo手数料

金融機関によって異なるiDeCoの手数料には、次のようなものがあります。

 

運営管理手数料

iDeCo口座を開設した金融機関に毎月払う手数料で、最も差がつく項目。
高いところでは月440円(年間5,280円)、30年間加入すると累計158,400円かかる。

移換時手数料

iDeCo口座の変更時にかかる手数料で、金融機関によって無料から4,400円まで様々。

 

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ポイント②:商品ラインナップ

ファンド
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

2つ目のiDeCoの金融機関選びのポイントが、商品ラインナップです。

 

特に、信託報酬が低いインデックスファンドをなるべく多く扱っている金融機関を選んでおいたほうが、より多くの選択肢からあなたの希望に合った銘柄を選ぶことができます。

 

ポイント③:安心してお金を預けられるかどうか(サポート体制など)

コールセンター
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

iDeCoは長期にわたって運用するので、金融機関との付き合いも長くなります。そのため、口座数が多くて支持されていたり、土日祝日も電話によるサポート対応をしていたり、安心してお金を預けることができる金融機関を選ぶことが大切です。

 

次章で紹介するiDeCoおすすめ金融機関の基本情報には「iDeCoコールセンターの電話番号」も記載していので、活用してください。

 

3. どこがいい?iDeCoおすすめ金融機関(証券会社・銀行)5社を紹介

どこがいい?イデコおすすめ金融機関(証券会社・銀行)5社を紹介
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

ここでは、運営管理手数料が無料で、商品ラインナップ、サポート体制などの項目から総合的に判断し、冒頭のランキングでも紹介したiDeCoでおすすめ金融機関(証券会社・銀行)5社のスペックとおすすめ銘柄を紹介します。

 

※本記事では、iDeCoの金融機関を途中で変更することは想定していないので、「移換時手数料」が無料かどうかは判断基準から除外し、「毎月の運営管理手数料」が無料の金融機関だけを対象にしています。

①「SBI証券」は低コストで人気の『eMAXIS Slim』シリーズが最多の8本

SBI証券のイデコトップページ
(引用:SBI証券)

 

■「SBI証券のiDeCo(セレクトプラン)」基本情報

iDeCoの口座数 100万(2024年9月末時点)
口座管理手数料 171円
運営管理手数料 無料
取扱い銘柄数 38本
インデックス型 17本
アクティブ型 12本
バランス型 4本
ターゲットイヤー型 4本
元本確保(保証)型 1本
iDeCoコールセンター

・フリーダイヤル:0120-581-214

・携帯からの場合:03-5562-7560(有料)

・平日・土日:8時~17時

※土日は新規加入に関する内容のみ

 

・SBI証券のiDeCo(セレクトプラン)おすすめポイント

iDeCoの口座数1位のSBI証券には、「セレクトプラン」と「オリジナルプラン」の2つのプランがあります。しかし、後者は2021年1月で新規の受付を停止しているため、これから始める場合は「セレクトプラン」一択になります。

 

セレクトプランでは、業界最低水準の運用コストを目指す運用方針が人気の「eMAXIS Slim(イーマクシス スリム)」シリーズ8本を含む、インデックスファンドを17本も取り扱っているのが特長です。

 

そのため、iDeCoの金融機関と銘柄選びで迷ったら、SBI証券を選んでおけば間違いありません。

 

筆者もiDeCoはSBI証券で運用しており、管理画面が使いやすく、商品ラインナップが充実していて満足しています。直近の資産状況の画面を載せておくので、興味がある方はご覧ください。

筆者のiDeCo資産状況
 
筆者の現在の資産状況
 

また、土日も新規加入に関する問い合わせに応じていて、週末しか時間が取れない人でも安心して始められます。

 

・SBI証券のiDeCoおすすめ銘柄・商品

SBI証券のiDeCoでおすすめの銘柄は、次の7銘柄です(クリックすると詳細が見れます)。

 

 

\人気の「eMAXIS Slim」シリーズが充実/

SBI証券の公式サイトへのリンク

 

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②「楽天証券」はiDeCoの新規加入者が3年連続で第1位

楽天証券のイデコトップページ
(引用:楽天証券)

 

■「楽天証券のiDeCo」基本情報

iDeCoの口座数 86万(2024年6月時点)
口座管理手数料 171円
運営管理手数料 無料
取扱い銘柄数 36本
インデックス型 14本
アクティブ型 13本
バランス型 5本
ターゲットイヤー型 3本
元本確保(保証)型 1本
iDeCo専用ダイヤル

・コールセンター:0120-545-401

・携帯からの場合:0570-000-401(有料)、03-6739-1363(有料)

・平日:10時~19時

・土日祝:9時~17時

 

・楽天証券のiDeCoおすすめポイント

楽天証券iDeCo
(引用:楽天証券)

 

2024年1月26日より、楽天証券楽天・プラスシリーズの「楽天・プラス・オールカントリー株式インデックス・ファンド」と「楽天・プラス・S&P500インデックス・ファンド」の2銘柄をiDeCoの商品ラインナップに追加(参照:2024年1月10日のニュースリリースより)。

 

これまでは世界最大級の資産運用会社バンガード社が運用するファンドにETFを通じて投資できる楽天・バンガード・ファンドの「楽天・全世界株式インデックス・ファンド」「楽天・全米株式インデックス・ファンド」が人気でしたが、さらに低コストの銘柄を選べるようになりました。

 

■楽天証券のiDeCoで選べる「全世界株式」と「米国株式」を比較

投資対象 ファンド名 信託報酬
(税込)
連動する指数
全世界株式

NEW!
楽天・プラス・オールカントリー株式インデックス・ファンド

0.0561%

MSCI オールカントリー・
ワールド・インデックス

楽天・全世界株式インデックス・ファンド

0.192%

FTSEグローバル・
オールキャップ・インデックス

米国株式

NEW!
楽天・プラス・S&P500インデックス・ファンド

0.077% S&P500指数

楽天・全米株式インデックス・ファンド

0.162%

CRSP USトータル・
マーケット・インデックス

 

また、楽天証券のiDeCo口座は主に株式取引を行う証券総合口座とログインIDとパスワードが共通なので、ワンストップで資産管理ができる点もおすすめです(SBI証券も、証券総合口座とiDeCo加入者サイトを「アカウント連携」することでiDeCo口座に都度ログインする必要がなくなります)。

 

さらに、楽天証券のiDeCoは土日もコールセンターが営業しているので、初心者でも安心して始められます。

 

・楽天証券のiDeCoおすすめ銘柄・商品

楽天証券のiDeCoでおすすめの銘柄は、次の4銘柄です(クリックすると詳細が見れます)。

 

 

iDeCo新規加入者数 3年連続1位

楽天証券の公式サイトへのリンク

 

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■一口メモ

SBI証券と楽天証券のどちらのiDeCo口座を開設しようかで迷っている方は、『楽天証券とSBI証券のiDeCoを比較…始めるならどっちがいい?』を参考にしてください。

 

③「松井証券」はiDeCoで保有している投信残高にもポイント付与

松井証券のiDeCo
(引用:松井証券)

 

■「松井証券のiDeCo」基本情報

iDeCoの口座数 1万
口座管理手数料 171円
運営管理手数料 無料
取扱い銘柄数 40本
インデックス型 25本
アクティブ型 5本
バランス型 9本
元本確保(保証)型 1本
iDeCoコールセンター

・フリーダイヤル:0120-957-372

・IP電話からの場合:03-6387-3604

・平日:8時30分~17時

 

・松井証券のiDeCoおすすめポイント

松井証券は、創業100年以上の老舗ながら日本で本格的なインターネット取引を導入した初めてのネット証券です。2022年12月に会社のロゴやサイトを大幅リニューアルし、俳優の山本美月さんをイメージキャラクターに起用。

 

iDeCoでは、本記事で紹介する5社のうち最多の40本の銘柄を取り扱っており、信託報酬はすべて1%以下。インデックスファンドも25本あります。

 

「eMAXIS Slim」と「楽天バンガード」の両方のシリーズを扱っており、商品ラインナップは"SBI証券と楽天証券のいいところ取り"といった感じです。

 

2024年8月1日より「最大1%貯まる投信残高ポイントサービス」の対象口座にiDeCo口座も追加され、特定口座やNISA口座で保有しているファンドに加えて、iDeCoで保有している投資信託にも保有残高に応じてポイントが付与されます。

 

この投信保有ポイントのサービスは他社でも実施していますが、松井証券はiDeCo口座で保有している投資信託も対象になる数少ないネット証券です。

 

貯まった松井証券ポイントは、PayPayポイントやdポイントや、Amazonギフトカードなどを含む3,000種類以上の商品と交換できるので、使い道には困りません。

 

さらに、松井証券はサポート体制が充実しており、HDI-Japan(ヘルプデスク協会)主催の「証券業界における問合せ窓口格付け」において、最高評価の三つ星を「問合せ窓口」と「Webサポート」の両方の部門で13年連続で獲得。

 

150名を超えるオペレーターが在籍しているため、コールセンターに問い合わせたときの待ち時間がほとんどないのが特長です。

 

・松井証券のiDeCoおすすめ銘柄・商品

松井証券のiDeCoでおすすめの銘柄は、次の8銘柄です(クリックすると詳細が見れます)。

 

 

SBI証券と楽天証券の"いいところ取り"

松井証券の公式サイトへのリンク

 

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④「マネックス証券」のiDeCoは4年連続でオリコン顧客満足度第1位を獲得

マネックス証券のイデコ
(引用:マネックス証券)

 

■「マネックス証券のiDeCo」基本情報

iDeCoの口座数 非公表
口座管理手数料 171円
運営管理手数料 無料
取扱い銘柄数 28本
インデックス型 17本
アクティブ型 7本
バランス型 3本
元本確保(保証)型 1本
iDeCoコールセンター

・フリーダイヤル:0120-034-401

・平日:9時~20時

・土曜:9時~17時

 

・マネックス証券のiDeCoおすすめポイント

マネックス証券でも、「eMAXIS Slim」シリーズをはじめとしたインデックスファンドを16本取り扱っています。

 

なかでも注目なのが、高成長が期待できるハイテク企業が数多く上場している「米国ナスダック市場」のNASDAQ100指数に連動する「iFreeNEXT NASDAQ100 インデックス」というファンド(信託報酬0.495%)。

 

iDeCoではマネックス証券でしか買えず、アップルやアマゾン、エヌビディア、テスラ、ネットフリックスなどの高成長企業に投資したい人は特におすすめです。

 

また、マネックス証券のiDeCoは、2023年オリコン顧客満足度®ランキング「iDeCo 証券会社」で、4年連続で総合第1位を獲得。サービスのバランスが優れていて、総合力が高いのが特徴です。

 

・マネックス証券のiDeCoおすすめ銘柄・商品

マネックス証券のiDeCoでおすすめの銘柄は、次の6銘柄です(クリックすると詳細が見れます)。

 

 

「NASDAQ100指数」に唯一投資できる

マネックス証券の公式サイトへのリンク

 

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⑤「イオン銀行」では近くのイオンやオンラインで気軽に相談ができる

イオン銀行のイデコ
(引用:イオン銀行)

 

イオングループのイオン銀行は、銀行系では数少ないiDeCoの運用管理手数料が無料の金融機関です(iDeCoのサービスはみずほ銀行が提供)。

 

近所のイオンに入っているイオン銀行の店舗に直接行っても相談できますが、優先的に案内してくれる「来店予約」サービスを利用することをおすすめします。また、スマホやパソコンで自宅から気軽に相談したい場合は、「オンライン相談サービス」から予約することも可能です。

 

■「イオン銀行のiDeCo」基本情報

iDeCoの口座数 8万
口座管理手数料 171円
運営管理手数料 無料
取扱い銘柄数 24本
インデックス型 10本
アクティブ型 5本
バランス型 8本
元本確保型 1本
おすすめ銘柄・商品

たわらノーロード先進国株式

たわらノーロードバランス(8資産均等型)

iDeCoコールセンター

フリーダイヤル:0120-081-600

携帯からの場合:045-949-6345(有料)

平日:9時~21時

土日:9時~17時

 

 

\全国のイオンにあるイオン銀行で相談できる/

イオン銀行iDeCo(イデコ)解説ページへのリンク

 

4. iDeCo(イデコ)のおすすめ銘柄・商品選びのポイント3つ

iDeCo(イデコ)の銘柄(商品)選びのポイント3つ
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

iDeCoは運用する商品を自分で決める必要があり、初心者がいきなり選ぶのは難しいです。

 

そこでここでは、「資産運用の王道」ともいえる銘柄選びのポイントを3つ紹介します。

 

 

それぞれ解説します。

ポイント①:「元本変動型」を選ぶ

元本確保型と元本変動型のイメージ図
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

iDeCoの商品には、大きく分けて次の2つの運用タイプがあります。

 

  • 元本確保型:定期預金や保険
  • 元本変動型:投資信託(株式型など)

 

そして、iDeCoでは「元本変動型」の投資信託(株式型)を選び、値上がり益を狙うことをおすすめします。

 

なぜなら、デメリット②でもお伝えしたように、iDeCoはどの金融機関で始めても年間コストが最低2,052円かかるため、元本確保型の定期預金(年利0.1%程度)を選ぶと、コスト負けをしてしまうからです。

 

iDeCoはどっちみち原則60歳までは引き出せないので、元本変動型の投資信託(株式型)を選んで途中で株式市場が暴落しても、受取時まで株価が回復する可能性は十分あります。

 

そのため、「損するのが怖い」「暴落が怖い」という理由だけで元本確保型を選ぶと、将来受け取るiDeCoの年金額を増やすチャンスを逃すことになってしまいます。

 

ポイント②:低コストの「インデックスファンド」を選ぶ

インデックスファンドのイメージ図
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

投資信託は、次の2種類の運用タイプに分けられます。

 

  • インデックスファンド:日経平均株価などの株価指数に連動した運用を目指す
  • アクティブファンド:株価指数を上回るパフォーマンスを目指す

 

そして、投資信託の保有コストにあたる信託報酬は、インデックスファンドが0.1~0.2%程度なのに対して、アクティブファンドは1~3%程度と高めです。

 

そのため、長期運用が前提のiDeCoの銘柄選びでは、信託報酬が低いインデックスファンドを選ぶことが鉄則です。

 

「信託報酬が高くても、コスト以上の利益が出ればアクティブファンドでもいいのでは?」と思う人もいるかもしれません。

 

この考え方も一理ありますが、毎月のわずかなコストの差が何十年にもわたって積み重なると、受取時に大きなパフォーマンスの差となって現れます。そのため、インデックスファンドの運用成果は、アクティブファンドを上回るケースが多いとされています。

 

インデックスファンドの優位性を証明するために、会社員がiDeCoで1年目に276,000円(=月23,000円×12ヵ月)の掛金を拠出する場合、ファンドの信託報酬が0.1%と1.5%のケースの1年後の年間コストを比較してみましょう。

 

  • 0.1%の場合:276,000円×0.1%=276円
  • 1.5%の場合:276,000円×1.5%=4,140円

 

ご覧のように、信託報酬が1.4%(=1.5%-0.1%)違うと、1年間の差は3,864円(=4,140円-276円)になります。

 

そして、この信託報酬は「運用金額」に対してかかるため、運用期間が長くなるにつれて運用金額も増えてくると、支払う信託報酬もどんどん膨らんでいきます。

 

そのため、同じ指数に連動するインデックスファンドを選ぶ場合は、信託報酬が低いほうを選ぶことも大切です。

 

ポイント③:「全世界株式」か「米国株式」か「先進国株式」を選ぶ

「全世界株式」「米国株式」「先進国株式」のイメージ図
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

インデックスファンドのなかでも、次の3つの国や地域を投資対象にする投資信託がおすすめです。

 

  • 全世界株式
  • 米国株式
  • 先進国株式

 

なぜなら、iDeCoのような数十年にわたって同じ金額を毎月コツコツ積み上げて運用する方法は、株価チャートが長期で右肩上がりになる可能性が高い商品を選ばないと、最終的には損をしてしまう確率が高いからです。

 

そこで候補に挙がるが、「全世界株式」「米国株式」「先進国株式」の3つ。

 

まずは、1990年1月から2021年11月までの株価の値動きを、米国の代表的な指数であるS&P500(赤色)と日経平均(オレンジ色)のチャートで比べてみましょう。

 

S&P500と日経平均のチャート比較
S&P500と日経平均のチャート比較 (引用:マネックス証券

 

米国の株価は途中で下落しながらも、長期で見ると右肩上りに推移していることがわかります。日経平均と比べると、その差は一目瞭然です。

 

そして、次のチャートが、米国のS&P500(赤色)と、全世界株式(緑色)を比べたものです。

 

S&P500と全世界株式のチャート比較
S&P500と全世界株式のチャート比較 (引用:マネックス証券

 

ご覧のように、どちらも同じような値動きをしながら上昇していることがわかります。

 

では、なぜ米国(S&P500)の株価チャートは右肩上がりなのでしょうか?

 

その理由を簡単に説明すると、米国は移民を受け入れて人口が増加していることが関係しており、労働者が生み出すサービスの価値の合計「GDP(国内総生産)」が大きくなり経済も成長するので、それが株価にも反映されるからです。

 

また、米国にはグーグルやアップルのようなグローバルに活躍して成長する企業が誕生する土壌があるのも要因の1つとされています。

 

そして、「全世界株式」と「先進国株式」は約60%を米国に投資しているので、自然と「米国株式(S&P500指数)」と同じような値動きになるのです。ここがポイントです。

 

一方、日本は少子高齢化で人口の減少が進み、米国のような経済成長が期待しにくく、株価が右肩上がりになりにくいとされています。そのため、同じインデックスファンドでも、日経平均株価のような日本の株式市場の代表的な指数ではなく、海外の株価指数に連動するファンドを選んだほうが優位性が高いとされています。

 

それでは、3つの海外株式のインデックスファンドでは、どれを選べばよいでしょうか?

 

正解はありませんが、米国がこれからも成長し続けると信じる人は「米国株式」。米国を含む世界中の株式を丸ごと買って成長を期待したい人は「全世界株式」。全世界株式のなかから新興国を除きたい人は「先進国株式」を買っておくことをおすすめします。

 

5.【目的別】iDeCo(イデコ)おすすめ銘柄(投資信託)10選

【目的別】イデコおすすめ銘柄(投資信託・ファンド)10選
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

それでは、あなたがiDeCoでどのような運用スタイルを目指したいかの目的別に、先ほどのiDeCoの銘柄選びの3つのポイントをもとに選んだファンドを含む合計10本のおすすめ銘柄を紹介します。

 

その銘柄をiDeCoで選べる金融機関も載せているので、どこでiDeCoを始めるかのヒントにもお役立てください。

 

なお、投資信託の規模(時価総額)を表す純資産などは2024年11月19日時点の数字で、データはウェルスアドバイザー株式会社のものを使用しています。

5.1.【基本】コストを抑えて着実に利益を狙いたい人におすすめの7銘柄

「全世界株式型」「米国株式型」「先進国株式型」のイメージ図
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

まずは、最近の資産形成のトレンドともいえる「全世界株式」「米国株式」「先進国株式」のいずれかのインデックスファンドに投資する場合のおすすめ銘柄を7本紹介します。

 

ただし、無理に複数の銘柄を選ばなくても、1本ですでに分散ができているので、どれか1本を選べば充分です。

 

①「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」

ファンド名 eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)
資産クラス 全世界株式
連動する指数 MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス
基準価額 26,624円
純資産額 4兆7,247.29億円
信託報酬(税込) 0.05775%
トータルリターン +38.89%(1年)、+17.22%(3年)、+19.34%(5年)    
運用会社 三菱UFJアセットマネジメント(旧三菱UFJ国際投信)
ファンドの特色

業界最低水準の運用コストを将来にわたって目指すことで人気の「eMAXIS Slim」シリーズ。
愛称は『オルカン』。日本を含む47ヵ国の先進国と新興国の株式に投資できる。
投資先の割合は、1位がアメリカ、2位が日本、3位がイギリス。
2024年9月に中国株を60銘柄除外(追加2)&インド株を7銘柄追加(除外1)し、構成銘柄の入れ替えを実施。
投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2023のイベントでは、5年連続で1位を獲得。

※表のなかのファンド名をクリックすると、最新の価格やチャートが見れます。

 

iDeCoで買える主な金融機関

松井証券、マネックス証券

 

②「eMAXIS Slim全世界株式(除く日本)」

ファンド名 eMAXIS Slim全世界株式(除く日本)
資産クラス 全世界株式
連動する指数 MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(除く日本)
基準価額 26,975円
純資産額 6,052.24億円
信託報酬(税込) 0.05775%
トータルリターン +39.82%(1年)、+17.47%(3年)、+19.77%(5年)   
運用会社 三菱UFJアセットマネジメント(旧三菱UFJ国際投信)
ファンドの特色 業界最低水準の運用コストを将来にわたって目指し続けることで人気の「eMAXIS Slim」シリーズ。
『eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)』から日本を除く先進国と新興国の株式に投資できる。
投資先の割合は、1位がアメリカ、2位がイギリス、3位がカナダ。
すでに日本の個別株式を保有しており、日本株の資産構成比を高めたくない人におすすめ。
投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2023」のイベントでは、5位にランクイン。

※表のなかのファンド名をクリックすると、最新の価格やチャートが見れます。

 

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SBI証券、松井証券

 

③「楽天・プラス・オールカントリー株式インデックス・ファンド」

ファンド名 楽天・プラス・オールカントリー株式インデックス・ファンド
資産クラス 全世界株式
連動する指数 MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス
基準価額 13,740円
純資産額 2,538.01億円
信託報酬(税込) 0.0561%
トータルリターン +38.45%(1年)     
運用会社 楽天投信投資顧問
ファンドの特色

2023年10月27日より運用が開始された全世界株式ファンド。愛称は『楽天・プラス・オールカントリー』。
『eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)』と同じ「MSCI」をベンチマークにしているので、
同ファンドとほぼ同じ値動きをする。購入できるのは楽天証券のみ。
なお、最近話題のインド株式には『iシェアーズ・コア MSCI エマージング・マーケット ETF』を通じて投資。

楽天証券の「投信残高ポイントプログラム」の対象で、ポイント還元率は年率0.017%。

※表のなかのファンド名をクリックすると、最新の価格やチャートが見れます。

 

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楽天証券

 

④「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」

ファンド名 eMAXIS Slim米国株式(S&P500)
資産クラス 米国株式
連動する指数 S&P500指数
基準価額 32,768円
純資産額 6兆0,492.89億円
信託報酬(税込) 0.09372%
トータルリターン +45.08%(1年)、+21.11%(3年)、+23.51%(5年)    
運用会社 三菱UFJアセットマネジメント(旧三菱UFJ国際投信)
ファンドの特色

業界最低水準の運用コストを将来にわたって目指し続けることで人気の「eMAXIS Slim」シリーズ。
S&P500インデックスマザーファンドへの投資を通じて、米国企業500社に投資する。
投資先の割合は、1位がアップル、2位がマイクロソフト、3位がアマゾン。
投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2023のイベントでは、3位にランクイン。

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SBI証券、松井証券、マネックス証券

 

⑤「楽天・プラス・S&P500インデックス・ファンド」

ファンド名 楽天・プラス・S&P500インデックス・ファンド
資産クラス 米国株式
連動する指数 S&P500指数
基準価額 14,586円
純資産額

3,632.43億円

信託報酬(税込) 0.077%
トータルリターン +45.05%(1年)
運用会社 楽天投信投資顧問
ファンドの特色

2023年10月27日より運用が開始された米国株式ファンド。愛称は『楽天・プラス・S&P500』。
『eMAXIS Slim米国株式(S&P500)』と同じ「S&P500指数」をベンチマークにしているので、
同ファンドとほぼ同じ値動きをする。購入できるのは楽天証券のみ。
楽天証券の「投信残高ポイントプログラム」の対象で、ポイント還元率は年率0.028%。

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楽天証券

 

⑥「ニッセイ外国株式インデックスファンド」

ファンド名 ニッセイ外国株式インデックスファンド
資産クラス 先進国株式
連動する指数 MSCIコクサイ・インデックス
基準価額 43,161円
純資産額 7,906.85億円
信託報酬(税込) 0.09889%
トータルリターン +41.24%(1年)、+18.63%(3年)、+21.01%(5年)、+14.2%(10年)
運用会社 ニッセイアセットマネジメント
ファンドの特色 2013年12月10日に設定され、同タイプのファンドとしては長い運用実績をもつ。
日本を除く世界の主要先進国の株式に投資できる。
投資先の割合は、1位がアメリカ、2位がイギリス、3位がカナダ。
投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2023のイベントでは、2位にランクイン。

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⑦「eMAXIS Slim先進国株式インデックス」

ファンド名 eMAXIS Slim先進国株式インデックス
資産クラス 先進国株式
連動する指数 MSCIコクサイ・インデックス
基準価額 32,677円
純資産額 8,516.08億円
信託報酬(税込) 0.09889%
トータルリターン +41.26%(1年)、+18.69%(3年)、+21.04%(5年)
運用会社 三菱UFJアセットマネジメント(旧三菱UFJ国際投信)
ファンドの特色 業界最低水準の運用コストを将来にわたって目指し続けることで人気の「eMAXIS Slim」シリーズ。
日本を除く世界の主要先進国(22ヵ国・地域)の株式に投資できる。
投資先の割合は、1位がアメリカ、2位がイギリス、3位がカナダ。
投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2023」のイベントでは、6位にランクイン。

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SBI証券、松井証券、マネックス証券

 

5.2. 積極的に利益を狙いたい人におすすめの2銘柄

新興国株式型のイメージ図
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

資産形成の基本は「全世界株式」「米国株式」「先進国株式」のインデックスファンドを毎月定額でコツコツ買うことですが、もっとリスクを取って積極的にリターンを狙いたい人もいるはずです。

 

ここでは、そのような人におすすめの「新興国株式」と「アクティブファンド」の銘柄を1本ずつ紹介します。

 

ちなみに「新興国株式」とは、ブラジルやロシア、インド、中国などの「BRICs(ブリックス)」と呼ばれる、高い経済成長率が期待される新興国に投資するファンドのこと。ただし、先進国と比べて経済や政治が安定しておらず、株価の上下の幅も大きいため、「ハイリスク・ハイリターン」の投資になりがちな点はご注意ください。

 

また、株価指数を上回るパフォーマンスを目指す「アクティブファンド」は、企業のリサーチ費用やファンドマネージャーの人件費がかかるため、インデックスファンドより信託報酬が高い点は留意しておきましょう。

 

ただし、新興国株式やアクティブファンドにiDeCoの掛金を全額配分するのはリスクが高すぎます。

 

「全世界株式」「米国株式」「先進国株式」のインデックスファンド1本を主軸にして、リターンを高めるためのスパイス的な役割で、新興国株式もしくはアクティブファンドを10~20%の配分比率で組み入れることをおすすめします。

 

⑧「eMAXIS Slim新興国株式インデックス」

ファンド名 eMAXIS Slim新興国株式インデックス
資産クラス 新興国株式
連動する指数 MSCIエマージング・マーケット・インデックス
基準価額

15,811円

純資産額 1,738.70億円
信託報酬(税込) 0.1518%
トータルリターン +28.45%(1年)、+8.55%(3年)、+11.03%(5年)
運用会社 三菱UFJアセットマネジメント(旧三菱UFJ国際投信)
ファンドの特色

業界最低水準の運用コストを将来にわたって目指し続けることで人気の「eMAXIS Slim」シリーズ。
これから成長が期待できる24ヵ国・地域(ロシアは除外)に投資することで、高いリターンを目指す。
投資先は、1位が中国、2位がインド、3位が台湾。

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SBI証券、松井証券、マネックス証券

 

⑨「ひふみプラス」

ファンド名 ひふみプラス
資産クラス 国内外株式
連動する指数 アクティブファンドなのでなし
基準価額 58,661円
純資産額 5,615.91億円
信託報酬(税込) 1.078%
トータルリターン +15.13%(1年)、+3.5%(3年)、+8.43%(5年)、+10.64%(10年)
運用会社 レオス・キャピタルワークス
ファンドの特色

テレビ東京の経済番組『ガイアの夜明け』にも登場した、藤野英人ファンドマネージャーが中心となって運用する「ひふみ投信」シリーズ。
国内外の上場株式を主要な投資対象にして、市場価値が割安と考えられる銘柄を選別して長期投資を行う(日本株の比率は約87%)。
信託報酬1.08%はアクティブファンドのなかでは安いほうで、投資信託の買付ランキングでは上位に入ることが多い人気ファンド。
投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2023」のイベントでは、10位にランクイン。

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5.3. 安定的な値動きを好む人におすすめの銘柄

バランス型ファンドのイメージ画像
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

ここまで紹介した9銘柄は、株式だけに投資する「株式型」でした。

 

株式投資のリスクを軽減するためには、株式とは異なる値動きをする債券やREIT(不動産投資信託)などの資産を組み入れて「資産分散」するのがセオリーと言われています。

 

そこでおすすめなのが、1本のファンドで株式や債券など複数の資産に投資できる「バランス型ファンド」。

 

株式型のインデックスファンドほどのリターンは期待できませんが、バランス型のほうが値動きが緩やかなので、「株式市場の値動きを気にせずに、ミドルリスク・ミドルリターンで運用したい」という人には特におすすめです。

 

ここでは、1銘柄を紹介します。

 

⑩「eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)」

ファンド名 eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)
資産クラス バランス型
連動する指数 バランス型なのでなし(合成指数)
基準価額 16,767円
純資産額 3,116.20億円
信託報酬(税込) 0.143%
トータルリターン +19%(1年)、+7.76%(3年)、+8.24%(5年)
運用会社 三菱UFJアセットマネジメント(旧三菱UFJ国際投信)
ファンドの特色

業界最低水準の運用コストを将来にわたって目指し続けることで人気の「eMAXIS Slim」シリーズ。8つの資産
「国内株式」「先進国株式」「新興国株式」「国内債券」「先進国債券」「新興国債券」「国内REIT」「先進国REIT」
に12.5%ずつ均等に投資(ロシアは除外)するのが特徴で、ミドルリスク・ミドルリターンの運用成績を目指す。
投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2023」のイベントでは、9位にランクイン。

※表のなかのファンド名をクリックすると、最新の価格やチャートが見れます。

 

iDeCoで買える主な金融機関

SBI証券、松井証券、マネックス証券

 

6. iDeCoでおすすめしない商品は「元本確保型」の定期預金

イデコでおすすめしない商品は「元本確保(保証)型」の定期預金
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

繰り返しになりますが、iDeCoはどの金融機関を選んでも口座管理料が毎月171円(年間2,052円)かかるため、金利が0.1%程度しかつかない「元本確保型」の定期預金を選ぶと、コスト負けをしてしまいます。

 

ただし、iDeCoの節税効果を考慮すると、定期預金を選んでもトータルでお金が減るケースは稀です。

 

そのため、次のような人には元本確保型の定期預金でもいいでしょう。

 

「下手に投資信託を選んで、大きく元本割れするよりはマシ」

「親から株式投資には絶対に手を出してはいけないと言われている」

 

投資に対する価値観は人それぞれで異なり、正解はありません。しかし、先述したように、iDeCoの受け取りまでは数十年あり、もし途中でマイナスになっても回復するまで時間は充分にあります。

 

そのため元本変動型の株式型のインデックスファンドで積極的に値上がり益を狙い、将来受け取る年金額を最大化することを強くおすすめします。

 

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7. おすすめ証券会社で実施中のiDeCoに関するキャンペーン

プレゼントボックス
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

本記事で紹介したiDeCoでおすすめの金融機関のうち、ネット証券4社(SBI証券、楽天証券、松井証券、マネックス証券)で今月実施しているiDeCoのキャンペーンを紹介します(マネックス証券は実施なし)。

 

■実施中のiDeCoに関するキャンペーン

 

特典だけでiDeCo口座を決めるのはおすすめしませんが、以前から気になっていた証券会社があれば、この機会にキャンペーンを利用して始めましょう。

 

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8. よくある質問

イデコおすすめ銘柄と金融機関(証券会社・銀行)に関するQ&A
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

最後に、iDeCoのおすすめ銘柄と金融機関に関するよくある質問に5つ回答します。

Q1.「iDeCoはおすすめしない」という意見があるのはなぜですか?

iDeCoは原則60歳まで引き出せず、使い勝手が悪いと思っている人もいるようです。しかし、iDeCoはあくまでも老後資金を貯めるための「私的年金」なので、簡単に売却できて引き出せてしまうと意味がありません。

 

一方、新NISAなら、いざというときはいつでも売却できるうえ、翌年に非課税の投資枠が復活するので使い勝手が優れています。

 

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Q2. iDeCoのおすすめの受け取り方は?

iDeCoで積み立てたお金の受け取り方には3種類あり、受け取り方によって税金が異なります。退職金の有無やその他の所得の状況にもよるので、受け取る年齢が近づいたら意識しましょう。

 

詳しくは、auアセットマネジメントの『iDeCoで積み立てたお金の受け取り方』を参考にしてください。

 

Q3. 50代におすすめのiDeCo銘柄はありますか?

50代はiDeCoの受取開始年齢までの期間が短いので、株式市場が暴落すると、相場が回復するのを待てずに元本割れした状態で受け取ることになるリスクがあります。そのため、株式市場の影響をダイレクトに受ける「株式型」1本での運用はおすすめしません。

 

株式と反対の値動きをする「債券型」を組み合わせたり、1本の投資信託で株式や債券など複数の資産に分散できる「バランス型」1本に絞ったりして、いざというときのリスクを軽減することが大切です。

 

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Q4. iDeCoの掛金はいくらから始めるのがおすすめですか?

掛金は上限いっぱいに設定したほうが節税額も大きくなりますが、無理のない範囲内で決めましょう。

 

ただし、お金がないという理由でやらないより、最低額の5,000円でもいいので捻出して、まずはiDeCoを始めてみることが大切です。そして、給料が増えるなどして生活に余裕が出てきたら、増額を検討しましょう。

 

ちなみに、ろうきんの『iDeCo節税シミュレーター』(無料)を使うと、掛金がいくらの場合は所得税と住民税の負担をいくら軽減できて、受取時に運用益がいくらになるかを簡単にシミュレーションできます。

 

Q5. iDeCoは公務員にもおすすめですか?

2015年9月に公務員の「共済年金」はなくなり、民間企業の会社員と同じ「厚生年金」に統一されました。これにより、公務員の年金は実質的に減ることになりました。

 

そのため、将来受け取る公的年金を補完するためにも、iDeCoは公務員にもおすすめです。2017年から公務員もiDeCoに加入できるようになり、月額12,000円まで掛金を拠出できます。

 

9. まとめ

イデコおすすめ銘柄と金融機関(証券会社・銀行)まとめ
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

この記事では、iDeCoでおすすめの銘柄と金融機関(証券会社・銀行)について解説しました。

 

最後に、冒頭でも紹介したおすすめ金融機関の比較表を載せておくので、整理にお役立てください。

 

■iDeCoおすすめ金融機関ベスト5

順位 口座 iDeCo
口座数
取扱い
銘柄数
インデックス
ファンドの数
1位 SBI証券(セレクトプラン※1) 100万 38本 17本
2位 楽天証券 86万※2 36本 14本
3位 松井証券 1万 40本 25本
4位 マネックス証券 非公表 28本 17本
5位 イオン銀行 8万 24本 10本

※1:SBI証券のiDeCoには「オリジナルプラン」もありましたが、2021年1月で新規受付は中止
※2:2024年6月時点

 

iDeCoは「節税投資の王様」と言われるように、本来払うべき税金を国が免除してくれる非常にお得な制度です。

 

この記事がきっかけでiDeCoを始めて、あなたの老後の不安が少しでも軽減したら幸いです。

 

\iDeCoの口座数No.1/

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