楽天証券の個人型確定拠出年金(通称『iDeCo(イデコ)』)のメリットや始め方、手数料、全36商品の一覧とおすすめ銘柄、20代・30代・40代・50代向けの参考ポートフォリオ(資産配分)、お得なキャンペーン情報などを、FP資格を持つ証券会社出身のSGO編集者が解説します。
楽天証券のiDeCo(イデコ)…全36商品とおすすめ銘柄、始め方を解説

『資産形成ゴールドオンライン』は複数の企業と提携して情報を提供しており、当サイトを経由して申込みがあった場合、各企業から報酬が発生することがあります。しかし、提携の有無などが本ページ内のサービスの評価や掲載順位に関して影響を及ぼすことはありません(提携会社一覧)。

老後の資産形成への意識の高まりから、加入者が増えている個人型確定拠出年金(通称『iDeCo(イデコ)』)。

 

しかし、いざ始めようと思ってもiDeCoは1人1口座しか作れないため、どこの金融機関で申し込みをすればいいのかわからず、躊躇している人も多いはずです。

 

そこでおすすめなのが、iDeCoの新規加入者数が3年連続で1位の楽天証券(2022年3月30日時点)。

 

「楽天証券のイデコってどうなの?」

「楽天証券で始めるとしたら、おすすめの銘柄は?」

「楽天証券のイデコでは、楽天カードも使えるの?」

 

という疑問をお持ちの方でも、楽天証券でiDeCoを自信を持って始められるように解説していきます。

 

初心者にも使いやすいと評判

楽天証券の公式サイトへのリンク

 

はじめに:iDeCo(イデコ)とは?…口座選びのポイントも解説

 iDeCo(イデコ)の概要と口座選びのポイント
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

iDeCo(イデコ)は「個人型確定拠出年金」といい、20歳~原則60歳まで(2022年5月からは一定の条件を満たせば65歳まで)毎月決まった額(5,000円以上1,000円単位)を積み立てて運用し、その成果を60歳以降に受け取る「私的年金制度」です。

 

「拠出時」「運用中」「受給時」の3つのタイミングで税制優遇を受けることができ、老後資産を作る方法の一つとして注目を集めています。実際、iDeCoの実施機関である国民年金基金連合会の調べでは、加入者は2024年10月末時点で346万人を突破。

 

新しいNISA(新NISA)と並び、これまで投資をしてこなかった初心者でも始めやすい資産形成の方法の一つとして、多くのマネー雑誌やメディアでiDeCoが取り上げられるようになりました。

 

■ニュース

2024年12月よりiDeCo制度の法改正が行われました。ポイントは2つ。

1つ目は、iDeCoの加入時に必要だった「事業主の証明書」が廃止され、勤務先への記入依頼が不要になった点。

2つ目は、確定給付型企業年金(DB)などの他制度に加入している会社員や公務員のiDeCoの掛金の上限が月12,000円から20,000円に引き上げられた点。

これらの改正により、iDeCoの利便性が向上し、より取り組みやすくなりました。

 

ただし冒頭でお伝えしたように、iDeCoは1人1口座しか作れず、変更するには手間がかかるため、最初の口座選びが重要になります。

 

そこで大切になってくるのが、毎月の運営管理手数料が無料の金融機関を選ぶこと。

 

高いところでは毎月440円かかるので、無料と有料のところを比べると、1年間で5,280円、30年間で158,400円ものコスト差になります。このように、iDeCoは60歳や65歳までの長期運用が前提となるため、ランニングコストを徹底的に削減することが資産を増やすポイントです。

 

次の記事では、iDeCoの口座選びや銘柄選びのコツについて基本から解説しているので、最初に目を通してから本記事をお読みいただくと、より理解が深まります。

 

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1. 楽天証券のiDeCo基本情報と3つのおすすめポイント

(楽天証券公式YouTubeチャンネル『iDeCoやるなら楽天証券!そもそもの仕組みや魅力、楽天証券が人気な理由を分かりやすく3分以内にズバッと解説!』)

 

まずは、楽天証券のiDeCoの基本情報を見てみましょう。

 

■「楽天証券のiDeCo」概要

iDeCoの口座数 86万(2024年6月時点)
加入時手数料 2,829円 ※共通
口座管理手数料

171円(掛金を拠出)、66円(掛金を拠出しない)

運営管理手数料 無料
移換時手数料 4,400円
給付時手数料 440円(振込の都度)
取扱い銘柄数 36本(2024年12月2日時点)
インデックスファンド 14本
アクティブファンド 13本
バランス型 5本
ターゲットイヤー型 3本
元本確保型 1本

主なおすすめ銘柄

・「楽天・プラス・オールカントリー株式インデックス・ファンド」

・「楽天・プラス・S&P500インデックス・ファンド」

・「たわらノーロード先進国株式」

・「セゾン・グローバルバランスファンド」

掛金の引落日

毎月26日(土日祝日の場合は翌営業日)

iDeCo専用ダイヤル

フリーダイヤル:0120-545-401

携帯からの場合:0570-000-401(有料)

受付時間:8時30分~17時(平日)、9時~17時(土日祝)

 

そして、楽天証券のiDeCoのおすすめポイントは、次の4つ。

 

 

それぞれ解説します。

1.1. 低コストで運用できる環境

低コストで運用できる環境
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

iDeCoは国の年金制度の一種なので、金融機関が自由に手数料を決めることはできません。

 

しかし、「運営管理手数料」は金融機関が独自に決められる数少ない手数料で、楽天証券の運営管理手数料は無料となっています。高いところでは毎月440円かかるので、20年や30年運用すると、大きなコストの差になります。

 

また、楽天証券のiDeCo口座管理手数料は171円(掛金を拠出している場合)で、これは主要ネット証券と同じ水準。

 

さらに、資産形成の鉄則は徹底的なコスト削減だと言われるなか、楽天証券のiDeCoでは信託報酬が低いインデックスファンドを12本取り扱っているのも特長です(商品一覧は2章で紹介)。

 

・信託報酬…投資信託の運用や管理にかかる手数料のこと。運用金額に対してかかるため、期間が長くなるにつれて支払う額も増える。
・インデックスファンド…日経平均株価などの「指数」に連動するように設計された投資信託のこと。

 

このように、楽天証券のiDeCoには低コストでiDeCoを運用できる環境が整っています。そのため、iDeCoの口座選びで迷ったら、楽天証券を選んでおけば利益が削られるのを最小限に抑えることができます。

 

iDeCoの「運営管理手数料」が無料

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1.2. 総合口座とログインIDが共通

楽天証券のイデコ管理画面のサンプル
楽天証券のiDeCo管理画面のサンプル (引用:楽天証券)

 

多くの証券会社では、通常の株式取引をする「総合口座(または一般口座)」と「iDeCo口座」のログインIDやパスワードは別々です。

 

しかし楽天証券の場合は、1つのIDでどちらの口座にもログインできます(SBI証券も、証券総合口座とiDeCo加入者サイトを「アカウント連携」することでiDeCo口座に都度ログインする必要がなくなります)。つまり、証券資産と年金資産を一元管理できるので、自分の資産状況を簡単に把握することができます。

 

iDeCoとNISAの口座を同じ金融機関にすることもできるので、楽天証券なら株式投資も含めて1つのIDですべての商品の運用が可能になります。

 

1.3. 楽天Koboで無料で読めるマネー本が増える

おすすめマネー本
(引用:楽天証券)

 

楽天証券の総合口座を持っているユーザーは、おすすめのマネー本を電子書籍「楽天Kobo」で無料で読むことができます。そして、楽天証券のiDeCo口座もしくはNISA口座を持っていると、無料で読めるマネー本が増量されます。

12月の無料書籍(一部)
 
12月の無料書籍
 

楽天Koboのタブレット端末を持っていなくても、アプリをダウンロードすればスマホで読むこともできるのでご安心ください。

 

さらに、楽天証券のiDeCoもしくはNISAユーザーに限り、『日経マネー』をはじめとした厳選されたマネー雑誌を毎月3冊まで無料で読むことができます。

無料で読めるマネー雑誌のラインナップ
 
無料で読めるマネー雑誌のラインナップ
 

こちらは「楽天マガジンアプリ」から読む形になります。隙間時間を活用し、投資のスキルアップを図りましょう。

 

1.4. 土日祝日も電話で問い合わせ可能

楽天証券のイデコ専用ダイヤル(コールセンター)のイメージ図
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

楽天証券にはiDeCo専用ダイヤル(コールセンター)があり、土日祝日も電話で問い合わせに応じてくれます。

 

そのため、平日は仕事で忙しい会社員や公務員、自営業の方でも、楽天証券なら土日に専門知識を持ったスタッフに直接質問ができます。

 

何十年と付き合うようになるかもしれない金融機関なので、疑問を解消して納得した状態でiDeCoを始めましょう。

 

■楽天証券 iDeCo専用ダイヤル

 

  • フリーダイヤル:0120-545-401
  • 携帯からの場合:0570-000-401(有料)
  • 受付時間:8時30分~17時(平日)、9時~17時(土日祝)

 

土日祝日も電話で気軽に質問できる

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2. 楽天証券のiDeCo(イデコ)全36商品の一覧

楽天証券のイデコ全32商品の一覧
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

この章では、楽天証券のiDeCoで積立設定できる全36商品(2024年12月2日時点)を紹介します。

 

カテゴリーごとに分類して信託報酬(年率)が低い順に並べているので、迷ったら一番上の銘柄を選んでおけば、コストの心配をせずに済みます(インデックスファンドには「〇(マル)」を付けています)。

 

また、ファンド名をクリックすると、その投資信託の目論見書(投資信託の説明書のようなもの)や価格、チャートなどの情報が見れるので、気になる銘柄はチェックしてみてください。

 

最初は何が書いてあるのかわからないかもしれませんが、全部理解する必要はありません。自分が稼いだ大切なお金を投資するわけですから、まずは興味を持つことが大切です。

 

■楽天証券のiDeCo商品一覧

資産クラス インデックス
ファンド
ファンド名 信託報酬
(税込)
国内株式

たわらノーロード日経225

0.143%

三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンド

0.176%
 

iTrust日本株式

0.913%

 

コモンズ30ファンド

1.078%

 

フィデリティ・日本成長株・ファンド

1.683%

 

MHAM日本成長株ファンド〈DC年金〉

1.705%

国内債券

たわらノーロード国内債券

0.154%

 

明治安田DC日本債券オープン

0.66%

国内REIT

三井住友・DC日本リートインデックスファンド

0.275%
 

野村J-REITファンド(確定拠出年金向け)

1.045%

全世界株式

楽天・プラス・オールカントリー株式インデックス・ファンド

0.0561%

楽天・全世界株式インデックス・ファンド

0.192%
 

iTrust世界株式

0.913%

 

キャピタル世界株式ファンド(DC年金つみたて専用)

1.085%
 

ラッセル・インベストメント外国株式ファンド(DC向け)

1.463%

 

セゾン資産形成の達人ファンド

1.54%

米国株式

楽天・プラス・S&P500インデックス・ファンド

0.077%

楽天・全米株式インデックス・ファンド

0.162%
 

農中〈パートナーズ〉長期厳選投資おおぶね

0.99%
先進国株式

たわらノーロード先進国株式

0.09889%

新興国株式

インデックスファンド海外新興国(エマージング)株式

0.374%

海外債券

たわらノーロード先進国債券

0.187%

たわらノーロード先進国債券〈為替ヘッジあり〉

0.22%

インデックスファンド海外新興国(エマージング)債券(1年決算型)

0.374%

 

みずほUSハイイールドファンド〈DC年金〉

1.54%

海外REIT

三井住友・DC外国リートインデックスファンド

0.297%

コモディティ  

ステートストリート・ゴールドファンド(為替ヘッジあり)

0.895%

バランス型  

楽天・インデックス・バランス(DC年金)

0.162%

 

セゾン・グローバルバランスファンド

0.58%

 

三菱UFJ DCバランス・イノベーション(KAKUSHIN)

0.66%

 

投資のソムリエ〈DC年金〉

1.21%

 

三井住友・DC世界バランスファンド(動的配分型)

1.292%

ターゲット
イヤー型
 

楽天ターゲットイヤー2030

0.8275%

 

楽天ターゲットイヤー2040

0.8375%

 

楽天ターゲットイヤー2050

0.8375%

元本確保型  

みずほDC定期預金

 

 

iDeCoの商品ラインナップが充実

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■補足

「ターゲットイヤー型」とは、退職年をゴールに設定し、最初は株式を中心とする積極的な運用を行い、年を経るごとに少しずつ債券の割合を増やしてリスクを下げていくファンドのことです。楽天証券では、退職する西暦に応じて3本のターゲットイヤーのなかから選ぶことができます。

 

3. 楽天証券のiDeCoおすすめ銘柄と年齢別の参考ポートフォリオ

楽天証券のイデコおすすめ銘柄と年齢別の参考ポートフォリオ
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

楽天証券のiDeCoでは、全36本(2024年12月2日時点)の商品のなかから1本もしくは複数を選んで掛金(積立額)の割合を決めることができます。

 

ここでは、おすすめ銘柄や20代・30代・40代・50代向けの参考ポートフォリオ(資産配分)を、あなたが目指す運用スタイルごとに紹介します。

 

なお、純資産やトータルリターンの数字は、ウェルスアドバイザー株式会社の2024年12月18日時点のデータです。

 

3.1. 株式で積極的に値上がり益を狙いたい方

「全世界株式」「米国株式」「先進国株式」のイメージ図
(※写真はイメージです/PIXTA)
 

まだ20代や30代で若く、積極的に値上がり益(キャピタルゲイン)を狙いたい場合は、株式に100%投資する「全世界株式」「米国株式」「先進国株式」のなかから1本を選ぶことで、利益を最大化できる確率が高まります。

 

世界経済は米国を中心に今後も成長が続くとみられているため、全世界に満遍なく投資をすることで、その恩恵を受けられる「全世界株式」に投資することは、理にかなっているといえます。

 

また、「全世界株式」や「先進国株式」は約60~70%を米国に投資しているので、ほぼ同じ値動きをする「米国株式型(S&P500指数など)」に絞って投資する方法も有効だと考えられています。

 

米国がこれからも成長し続けると信じられる人は「全世界株式」より信託報酬が若干安い「米国株式型」でいいかもしれませんが、20年後や30年後の世界情勢はわかりません。そのため、「全世界株式」もしくは「先進国株式」を選んで投資する国を分散させておいたほうが安心だと筆者は考えます。あとは好みの問題となります。

 

以上を踏まえ、楽天証券のiDeCoで株式型の投資信託で積極的に運用したい人向けのおすすめ銘柄を3本紹介します。

 

・「楽天・プラス・オールカントリー株式インデックス・ファンド」

ファンド名 楽天・プラス・オールカントリー株式インデックス・ファンド
資産クラス 全世界株式
連動する指数 MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス
基準価額 14,090円
純資産額 2,745.60億円
信託報酬(税込) 0.0561%
トータルリターン +28.82%(1年)     
運用会社 楽天投信投資顧問
ファンドの特色

2023年10月27日より運用が開始された全世界株式ファンド。愛称は『楽天・プラス・オールカントリー』。
『eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)』と同じ「MSCI」をベンチマークにしているので、
同ファンドとほぼ同じ値動きをする。購入できるのは楽天証券のみ。
なお、最近話題のインド株式には『iシェアーズ・コア MSCI エマージング・マーケット ETF』を通じて投資。

楽天証券の「投信残高ポイントプログラム」の対象で、ポイント還元率は年率0.017%。

※表のなかのファンド名をクリックすると、最新の価格やチャートが見れます。

 

・「楽天・プラス・S&P500インデックス・ファンド」

ファンド名 楽天・プラス・S&P500インデックス・ファンド
資産クラス 米国株式
連動する指数 S&P500指数
基準価額 14,981円
純資産額

3,967.15億円

信託報酬(税込) 0.077%
トータルリターン +36.72%(1年)
運用会社 楽天投信投資顧問
ファンドの特色

2023年10月27日より運用が開始された米国株式ファンド。愛称は『楽天・プラス・S&P500』。
『eMAXIS Slim米国株式(S&P500)』と同じ「S&P500指数」をベンチマークにしているので、
同ファンドとほぼ同じ値動きをする。購入できるのは楽天証券のみ。
楽天証券の「投信残高ポイントプログラム」の対象で、ポイント還元率は年率0.028%。

※表のなかのファンド名をクリックすると、最新の価格やチャートが見れます。

 

・「たわらノーロード先進国株式」

ファンド名 たわらノーロード先進国株式
資産クラス 先進国株式
連動する指数 MSCIコクサイ・インデックス
基準価額 36,080円
純資産額 7,339.25億円
信託報酬(税込) 0.09889%
トータルリターン +31.71%(1年)、+19.03%(3年)、+20.27%(5年)
運用会社 アセットマネジメントOne
ファンドの特色

外国株式パッシブ・ファンド・マザーファンドへの投資を通じて、
主として海外の金融商品取引所に上場している日本を除く主要先進国の株式に投資する。
投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2023」のイベントでは、8位にランクイン。

※表のなかのファンド名をクリックすると、最新の価格やチャートが見れます。

 

 

3.2. 値動きが異なる資産に分散投資をして安定した値動きを目指したい方

ポートフォリオのイメージ図
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

株式型の次は、2008年のリーマンショックや2020年のコロナショックのような世界的な大不況で株価が暴落するリスクをなるべく回避したい人向けの方法です。

 

具体的には、株式と値動きが異なる「債券」や「REIT(不動産投資信託)」など複数の資産に分散投資をすることで、世界中の株価が下落したときのダメージを抑えることができます。しかし、世界的に株価が上昇したときの値上がりも緩やかになるので、一長一短があります。

 

そのため、株式に100%投資するファンドで高いリターンを狙うより、安定した値動きでそこそこの利益を目指すことを重視したい人に資産分散はおすすめです。

 

しかしここで問題なのが、どの銘柄に掛金の何%を投資するかの「配分比率」を決めること。運用成績は受取時の価格に左右されるので、配分比率に正解はありません。あとから変更はできますが、正解がないものを初心者がいきなり自分で決めるのは難しいです。

 

そこでここでは、楽天証券が紹介している参考ポートフォリオ(資産配分のこと)を20代・30代・40代・50代の年齢別に紹介します(出典:楽天証券公式サイト「iDeCo商品の選び方」)。

 

まずは真似から始めて、自分が納得するポートフォリオを見つけましょう。

 

・20代向けの楽天証券iDeCo参考ポートフォリオ

20代向けの楽天証券イデコ参考ポートフォリオ
(引用:楽天証券)

 

 

債券は組み入れず、国内と海外のREITを合計50%組み入れて高いリターンを目指します。

 

・30代向けの楽天証券iDeCo参考ポートフォリオ

30代向けの楽天証券イデコ参考ポートフォリオ
(引用:楽天証券)

 

 

30代は年金の受取開始までまだ20年以上あるため、株式を中心に積極的に値上がり益を狙います。

 

ターゲットイヤー型なら、2050年に退職を目指す「楽天ターゲットイヤー2050」が候補になります。

 

・40代向けの楽天証券iDeCo参考ポートフォリオ

40代向けの楽天証券イデコ参考ポートフォリオ
(引用:楽天証券)

 

 

株式やREITに加えて、債券や安全資産といわれる金(ゴールド)を組み入れることで、「攻め」と「守り」のバランスを意識したポートフォリオです。

 

ターゲットイヤー型なら、2040年に退職を目指す「楽天ターゲットイヤー2040」が候補になります。

 

・50代向けの楽天証券iDeCo参考ポートフォリオ

50代向けの楽天証券イデコ参考ポートフォリオ
(引用:楽天証券)

 

 

50代はiDeCoの受け取りまでの年数が短いので、株式やREITで積極的に利益を狙う一方、バランス型も組み入れて、全体のリスクをコントロールしたポートフォリオにします。

 

ターゲットイヤー型なら、2030年に退職を目指す「楽天ターゲットイヤー2030」が候補になります。

 

 

3.3. 1本のファンドで手間なく分散投資をしたい方

バランス型ファンドのイメージ図
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

複数の資産を1本ずつ選んで分散投資をする方法も有効ですが、ここで問題になるのが、商品の価格が上がったり下がったりするうちに、最初に設定した掛金の配分比率のバランスが崩れてしまうこと。

 

値上がりした商品の掛金の配分比率を下げ、値下がりした商品の比率を上げて調整(=「リバランス」という)するのがセオリーなのですが、手動で実行するのは面倒で難しいと感じるい人は多いはずです。

 

そこでおすすめなのが、1本で株式や債券、REITなどの複数の資産に投資できる「バランス型ファンド」。面倒なリバランスを定期的に自動で実行してくれるので、投資未経験者でも安心です。

 

楽天証券のiDeCoで取り扱っているバランス型ファンドでは、次の「セゾン・グローバルバランスファンド」がおすすめです。

・「セゾン・グローバルバランスファンド」

ファンド名 セゾン・グローバルバランスファンド
資産クラス バランス型
連動する指数 バランス型なのでなし(合成指数)
基準価額

26,653円

純資産額

5,216.67億円

信託報酬(税込) 0.56%
トータルリターン +16.43%(1年)、+10.81%(3年)、+11.1%(5年)、+6.83%(10年)
運用会社 セゾン投信
ファンドの特色

世界最大級の運用会社バンガード社の8本のETFを通じて国内外の株式と債券に50%ずつ投資をし、
価格が上下するのに合わせて比率の見直し(リバランス)を行い、リスクを抑えながら安定したリターンを目指す。
投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2023」のイベントでは、14位にラインクイン。

※表のなかのファンド名をクリックすると、最新の価格やチャートが見れます。

 

バランス型も株式型ほど高いリターンは期待できません。しかし、値動きが緩やかになるため、株価が暴落しても精神的に耐えることも可能なので、手間をかけずに着実に資産を増やしたい人にはおすすめです。

 

iDeCoの新規加入者数 3年連続1位(2022年3月30日時点)

楽天証券の公式サイトへのリンク

 

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4. 楽天証券でiDeCoを始める3つの方法

楽天証券でイデコを始める3つの方法
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

ここでは、楽天証券でiDeCoを始める方法を3つ紹介します。

4.1. 新規で楽天証券のiDeCo口座を開いて始める方法

新規で楽天証券のイデコ口座を開いて始める方法
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

楽天証券でiDeCoを新規で始める流れは、次の通りです。

 

■楽天証券でiDeCoを始める手順

 

  1. 楽天証券のサイトから申込書類を請求する
  2. 申込書類を返送して審査を受ける
  3. 到着書類を確認する
  4. ログインして掛金の配分指定をする

 

補足しながら順番に解説します。

STEP1:楽天証券のサイトから申込書類を請求する

楽天証券で通常の株式取引を行う総合口座を持っていない方や、他社でiDeCoをしていない方は、楽天証券のサイトから加入者情報を入力し、申込書を請求するところから始めましょう。後日、「申込書類」と「ガイドブック」が送られてきます。

 

■補足

2021年より、iDeCoの加入申込や移換の手続きがウェブで完結できるようになりました。書面での申し込みと比べて早く手続きが完了するので、PCやスマホの操作に慣れている方は、WEB申込ページから加入申し込みをしましょう。

 

STEP2:申込書類を返送して審査を受ける

申込書類が届いたら、必要事項を記入して返送しましょう。

 

必要書類が多く、ここでiDeCoの申し込みを諦めてしまう方もいるようですが、楽天証券の公式サイトには申込方法に関する動画も用意されているので、参考にしてください。

 

なお、証券会社の総合口座(もしくは一般口座)だけの開設なら早くて2~3営業日で完了します。しかし、iDeCoに加入するには実施機関である「国民年金基金連合会」の審査が必要で、どこの金融機関でも口座開設まで1~2ヵ月程度かかります。

 

そのため、iDeCoでの運用を始めたい時期に合わせて、余裕を持って加入申し込みをしましょう。

 

STEP3:到着書類を確認する

iDeCoの加入審査に通過すると、次の書類が郵送されてきます。中身を確認しましょう。

 

書類 発送元
①個人型年金加入確認通知書 国民年金基金連合会

②口座開設のお知らせ

JIS&T社

③コールセンター/インターネットパスワードの設定のお知らせ

 

STEP4:ログインして掛金の配分指定をする

郵送された「加入者口座番号」と「JIS&T社のパスワード」でJIS&T社専用サイトにログインして、掛金の配分指定をしましょう。なお掛金の引き落としは、毎月26日(土日祝日の場合は翌営業日)です。

 

4.2. 楽天証券の総合口座を持っている人がiDeCoを始める方法

楽天証券の総合口座を持っている人がイデコを始める方法
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

楽天証券の総合口座をすでに持っている人は、ログイン後、画面上部のメニューの「確定拠出年金 iDeCo」から「申込」を選択して、申込書類を請求することから始めます。

 

iDeCoの審査にはやはり1~2ヵ月程度かかるので、早めに申し込みましょう。審査に通過すると、「加入者口座番号」や「JIS&T社のパスワード」が書かれた各種書類が送られてきます。

 

「加入手続き完了メール」が届くと初期設定ができるようになるので、楽天証券のウェブサイトからログインして進めてください。なお、掛金の配分指定はJIS&T社専用サイトから行います。

 

4.3. 他社から移換して楽天証券でiDeCoを始める方法

他社から移換して楽天証券でイデコを始める方法
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

他社のiDeCo口座を楽天証券に変更して始める場合も、楽天証券のサイトから申込書を請求するところから始めます。

 

必要事項を記入して返送し、審査が完了すると、次の書類が郵送されてきます。なお、前の運営機関で運用していた商品は売却され、現金化された状態で楽天証券のiDeCo口座に移換されます。

 

書類 発送元
①移換完了通知書 JIS&T社

②口座開設のお知らせ

③コールセンター/インターネットパスワードの設定のお知らせ

④お取引報告書

 

ちなみに、iDeCo口座の変更が完了して楽天証券で1回目の掛金の引き落としが実行されるまで2~3ヵ月かかり、その間は掛金の拠出ができずに運用も行われません。空白の期間が生じてしまうので、本当に変更する必要があるのかどうかを慎重に判断しましょう。

 

iDeCoの「運営管理手数料」が無料

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5. 楽天証券のiDeCoでは楽天カードで「楽天ポイント」は貯まる?

楽天経済圏
(引用:楽天グループ)

 

さて、楽天といえば、楽天市場をはじめとした楽天グループの様々なサービスを利用することで楽天ポイントが貯まる「楽天経済圏」があることで知られています。

 

楽天証券の投信積立でも、毎月の積立額を楽天カードで決済すると、銘柄によって0.5~1%のポイントが還元されます(NISA口座も対象)。

 

それでは、楽天証券のiDeCoでも楽天ポイントが貯まる仕組みはあるのでしょうか?

 

答えは、ありません。iDeCoの掛金の支払方法は、楽天証券に限らずどこの金融機関でも銀行口座からの引き落としのみとなっています。ちなみに、楽天証券でiDeCoの掛金を引き落としをするには、楽天銀行がおすすめです。

 

楽天証券と楽天銀行の口座を連携(=「マネーブリッジ」)すると、楽天銀行からの入出金が24時間可能になったり、楽天銀行での普通預金残高300万円以下の部分の金利が0.18%(税引前)になったり、様々なメリットがあります。

 

楽天銀行との相性が抜群

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6. よくある質問

Q&A
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

最後に、楽天証券のiDeCoに関するよくある質問に10個回答します。疑問はすべて解消しておきましょう。

Q1. 楽天証券のiDeCo口座に移換後、資産が反映されないのはなぜですか?

前の運営機関で運用していた資産が現金化されて楽天証券の画面で確認できるようになるには、「移換完了通知書」を受領後1ヵ月~2ヵ月(金融機関によっては3ヵ月)ほどかかるからです。

 

Q2. 楽天証券のiDeCoの掛金の引落口座として、楽天銀行を設定できますか?

楽天銀行も利用できます。その他には、都市銀行、地方銀行、第二地方銀行、信託銀行(三菱UFJ信託銀行、みずほ信託銀行、三井住友信託銀行)、ゆうちょ銀行、信用金庫、信用組合、労働金庫なども指定できます。

 

Q3. 楽天証券のiDeCoで楽天ポイントがつかないのはなぜですか?

iDeCoは年金の一種で運営主体は国なので、独自のサービスを展開しにくいなどの理由が考えられます。

 

Q4. 楽天証券のiDeCoの申し込みはキャンセルできますか?

原則として、Web申込完了または申込書類の返送後のキャンセルはできません。ただし、新たな掛金の拠出を停止したり、他社に変更したりはできます。

 

Q5. 楽天証券でiDeCoとNISAを併用できますか?

楽天証券に限らず、iDeCoとNISAは併用可能です。

 

Q6. 楽天証券のiDeCoとふるさと納税は併用できますか?

iDeCoとふるさと納税も併用可能です。しかし、iDeCoの掛金は所得控除となり課税所得が下がるため、ふるさと納税の還付・控除限度額も少なくなります。つまり、寄付できる金額が少なくなります。

 

すでにiDeCoで運用を始めていて、年末などに駆け込みでふるさと納税もする場合は、『auのiDeCoのふるさと納税シミュレーション』などの無料ツールを使って毎月のiDeCoの掛金を入力し、いくらまでの寄付なら控除額の上限に収まるかを調べることをおすすめします。

 

Q7. 楽天証券のiDeCoは公務員でも加入できますか?

2015年10月に公務員の共済年金は厚生年金に統合され、2017年より公務員もiDeCoに加入できるようになりました。

 

Q8. 楽天証券のiDeCoでは資産がどれくらい増えるかをシミュレーションできますか?

楽天証券の「節税シミュレーション」のツールを使うと、職業や年齢、年収などの条件を入力するだけで簡単に節税額や運用益を試算できます。

 

Q9. 楽天証券のiDeCoでは米国ETFの「VTI」に投資できますか?

「VTI」は、お笑い芸人の厚切りジェイソン氏が投資をして話題になった米国のETF(上場投資信託)のこと。iDeCoではETFに投資できませんが、VTIに投資している「楽天・全米株式インデックス・ファンド」を選ぶことで、iDeCoでも間接的に投資できます。

 

Q10. 楽天証券ではiDeCoのキャンペーンはやっていますか?

楽天証券では現在、iDeCoに関して「iDeCo加入がもっと簡単に!総額150万円の制度改正記念キャンペーン」を実施中です。

 

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7. まとめ

楽天証券のイデコまとめ
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

この記事では、楽天証券のiDeCoについて解説しました。最後にポイントをまとめておきます。

 

■楽天証券のiDeCoまとめ

 

  • iDeCo新規加入者数は3年連続で1位
  • 低コストで運用できる環境が揃っている
  • 無料で読めるマネー本が増える
  • 土日祝日も電話で問い合わせ可能
  • 楽天ポイントは貯まらない

 

楽天証券はiDeCoに限らず、資産運用を始めるときにもおすすめのネット証券です。口座を開設して、老後の不安を軽減するための第一歩を踏み出しましょう。

 

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