(※写真はイメージです/PIXTA)

真面目な公務員の弟と、ギャンブル依存の兄。父親はついに兄を見限りますが、それでも兄の素行は変わりません。子どものいない弟夫婦は億単位の資産を築きましたが、弟は、自分に万一のことがあったら相続問題に兄が食い込み、妻が大変なことになると気が気ではありません。実務士である曽根惠子氏(株式会社夢相続代表取締役)が、実際に寄せられた相談内容をもとに解説します。

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ギャンブル依存の兄は、父の財産を食い散らし…

今回の相談者は50代男性の香川さんです。ギャンブル依存のある2歳上の兄のことで相談に見えました。

 

 

兄の浪費行動は学生時代からで、ギャンブルで負けたり、高額な商品を衝動買いしたりしては両親に泣きつき、就職してからも親への無心はしょっちゅうでした。消費者ローンの返済を肩代わりさせたことも、一度や二度ではありません。

 

たびたび繰り返される兄の行動に呆れた父親は、「これまでの借金は帳消しにしてやるが、その代わりお前は勘当だ。相続で何かもらおうなどと思うな!」と申し渡し、実際に家庭裁判所で遺留分放棄の手続きもさせていました。

 

香川さんの父親は代々の地主で、かなりの資産家です。また、勘当した兄のこともあってすでに遺言書を準備しており、都内一等地にある広い自宅は、同居する香川さんが相続することが親族間でも決まっています。兄は父親の財産に対して遺留分放棄していることから、特段の問題はなさそうでした。

 

しかし、こうした状況でもなお兄は「金に困っている」と母親に泣きつき、ときには香川さんの仕事帰りを待ち伏せるといった困った行動に出るのでした。

 

母親は兄を突き離せず、自分の年金や預金を切り崩して渡しているようです。そのため、いつまでたっても兄の行動に改善の余地が見られません。そして先日、「職場の最寄り駅でお兄さんを見かけたような気がする」という妻の言葉を聞いて戦慄し、なんとか対処しなければと、筆者の事務所に訪れたということでした。

 

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本記事は、株式会社夢相続が運営するサイトに掲載された相談事例を転載・再編集したものです。

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