(※写真はイメージです/PIXTA)

研究者としてのキャリアを維持するため、あえて事実婚を選択していた夫婦。不幸なことに夫は40代の若さで病に倒れ、急逝してしまいます。しかし、未入籍の妻は夫の相続人になれず、自宅マンションの夫の持分は姑のものとなってしまいます。相続実務士である曽根惠子氏(株式会社夢相続代表取締役)が、実際に寄せられた相談内容をもとに解説します。

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研究者カップルの人生設計に生じた、想定外の問題

今回の相談者は、40代の大学教員の山本さんです。事実婚だった夫が亡くなったことで、共有名義で購入したマンションの相続に悩み、筆者のもとを訪れました。

 

有名大学の研究者としてキャリアを築いている山本さんは、同じく研究職の夫と10年前に共有名義でマンションを購入しました。頭金として同額の貯金を出し合い、各自でローンを組んでいます。当然、持分も半分ずつです。

 

 

山本さんご夫婦は30代で出会いました。お互いにキャリア重視の人生設計で、お子さんを持つ予定もなかったため、仕事に都合がいいよう、事実婚を選択しました。周囲の理解もあり、これまで大きな問題を感じたことはなかったそうです。

 

ところが今年のはじめ、体調不良を感じた夫が病院に行くと、深刻な病気が発覚しました。治療に努めましたが、山本さんの看護のかいもなく、あっという間に亡くなってしまったのです。

 

しかし、そのあとの手続きが大変でした。山本さん夫婦は事実婚で、夫も遺言書を残していないため、夫の相続人は、夫の母親(父親はすでに逝去)になるのです。

 

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本記事は、株式会社夢相続が運営するサイトに掲載された相談事例を転載・再編集したものです。

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