(※写真はイメージです/PIXTA)

「ひざの痛み」は放置すれば歩行困難にもなりかねない危険な症状です。初期から進行期であれば運動によって症状を改善させられますが、コロナ禍により身体を動かす機会がめっきり減ってしまったという人も少なくないでしょう。足を動かさなくなるとひざ周りの筋力が低下してしまい、関節の安定性が悪くなり、ひざの負担が増えて痛みが強くなるという悪循環に陥ります。ひざ痛が悪化しやすい状況だからこそ押さえておきたい知識を見ていきましょう。

ひざ治療の最終手段は「人工関節」だが…

Q4. 人工関節をひざに入れる場合、金属アレルギーの人に影響はありますか?

⇒A. 手術前のアレルギー検査で金属アレルギーが判明した場合は、一般的な人工関節は使えないため、金属ではないセラミックなどの素材の人工関節を使うようになります。

Q5. 骨粗鬆症の人でも人工関節の手術はできるのでしょうか?

⇒A. 基本的に手術は可能です。手術前の画像検査や骨密度検査で、明らかに骨粗鬆症と分かる状態のときには、骨粗鬆症の治療を併用しながら手術を行います。また、術前の検査では大丈夫だと判断されたものの、手術中に思った以上に骨がもろくなっていることが分かった場合は、術式を変えるなどして慎重に手術を行うなど、臨機応変に対応しますので問題ありません。

Q6. インソール(足底板)を使用したほうがいいですか?

⇒A. 足底板(そくていばん)は靴の中に入れて使用するもので、足にあるアーチを足底板により調整し、足や体を効率的に働かせる作用があります。歩行や運動時の痛みを解消させるだけでなく、足がうまく機能することで、下半身のみならず上半身の動きを変化することもできます。体の使い方を変化させるので効率的な歩きやスポーツにおけるパフォーマンスの向上にもつながります。

 

私のクリニックでは入谷式インソールを取り入れています。これは単に足の形を採るだけでなく、解剖学、運動学を基に足や歩きを評価し、痛みの原因を解消するために、足をどのように誘導するのが最もいいかを確認しながら作成するものです。有資格者である理学療法士が作成し大きな成果を上げています。

次ページ人工関節は患者によっては「再手術」が必要

※本連載は、松田芳和氏の著書『ひざ革命 最期まで元気な歩行を可能にする再生医療』(幻冬舎MC)より一部を抜粋・再編集したものです。

ひざ革命 最期まで元気な歩行を可能にする再生医療

ひざ革命 最期まで元気な歩行を可能にする再生医療

松田 芳和

幻冬舎メディアコンサルティング

ひざ痛の予防から再生医療まで。 人生100年時代を豊かに生きるための「ひざ寿命」の延ばし方を徹底解説。 昨今、「健康寿命」の重要性が問われています。 人生100年時代といわれて久しいですが、その生活の質を左右す…

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