人工関節は、患者によっては「再手術」が必要
Q7. 人工関節の耐久年数はどれくらいですか?
⇒A. 患者さんの生活スタイルによって変わってきますが、一般的には20~25年くらいといわれています。近年は人工関節の材質の改良や手術手技の向上によって人工関節の耐久年数が延びており、劣化による再手術の可能性は低くなっています。
しかし、60代で手術を行った場合は、計算上は再び手術が必要になる可能性があり、80代になったときに再手術となると体に負担がかかるため、体力や気力の面を考慮して慎重に判断する必要があります。
ただ、若い頃にケガをした人や関節リウマチなどで40~50代で手術を行うことがあり、そうなると高い確率で再手術が必要となります。
Q8. 人工関節を入れたときに日常生活で注意することはありますか?
⇒A. 退院してからしばらくの間は膝に強い負担のかかる動作は控えましょう。重いものを持ち運んだり、階段の上り下りなどをする際は手すりや杖を使用するのがいいでしょう。手術して3ヵ月も経つと多くの場合は日常生活動作に大きな支障は生じなくなります。それまでは無理せずにリハビリや運動療法を行いましょう。
痛みがなくなり、筋力も回復すれば軽めのスポーツは可能です。ゴルフなどを楽しむ方も少なくありません。ただ、テニスやスキーなど急に動いたり止まったりする動きは膝に大きな負担がかかりますので控えたほうが良いでしょう。
松田 芳和
まつだ整形外科クリニック 院長
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