(※写真はイメージです/PIXTA)

「持続可能な」という言葉がトレンドとなり、一人歩きしているようにも見える昨今。起業家や経営者は「事業計画」を立案する際に、やはりESGやSDGsの視点を取り入れる必要があるのでしょうか。※本連載は、井口嘉則氏の著書『事業計画書の作り方100の法則』(日本能率協会マネジメントセンター)より一部を抜粋・再編集したものです。

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事業計画書にSDGsに視点を入れる必要はあるか?

近年、ESG投資やSDGs対応が叫ばれるようになりました。ESGというのは、Environment(環境)、Society(社会)、Governance(企業統治)の頭文字をとったもので、企業活動において環境への配慮、社会的責任や社会貢献を視野に入れる、透明性と倫理観の高い企業統治を行うことが重視されるようになり、株式に投資をする投資家がそうした面での企業の対応を重視した銘柄選びをするようになっているということです。

 

主だった投資家がESG投資を行うようになると、そうした面を重視しない銘柄の株価が低迷するということにもなりかねませんので、企業側もESG面を重視した経営を行うようになりつつあります。

 

また、国連が提唱している持続的発展のための17の項目として、SDGsへの対応も求められるようになってきています。1.貧困をなくそう、2.飢餓をゼロにから始まり、17.パートナーシップで目標を達成しようまで17項目ありますが、このうち自社の事業に関係する項目について新たな取り組みを行ったり、一定の目標を設定したりする企業が増えています。

 

事業計画での対応方法としては、何段階かのレベルがあるかと思います。

 

レベル0:SDGsについては特に触れない

 

レベル1:マッピング…自社の取り組みとSDGsの項目との対応関係を公表するレベル

 

レベル2:新規施策あり…中期計画等で新たにSDGs関連で取り組む施策があるレベル。例えば、5.ジェンダー平等を実現しようということで、女性役員や管理職者を増やす等の取り組みを行う等です。

 

レベル3:分野別KPI設定…例えば、7.エネルギーをみんなにそしてクリーンに に関連して、自社が消費するエネルギーに占めるクリーンエネルギーの比率について目標設定する等の取り組みがこれに相当します。

 

レベル4:重要経営課題に…例えば、使い捨て紙おむつを生産する会社が、ゴミを減らすために自社の製品がリサイクルできるようにする取り組みを行う等はこうした例でしょう。

 

レベル5:最優先…例えば、生産過程でCO2を大量に排出するメーカーが、次期中期経営計画でCO2排出削減を最優先経営課題に設定する等がこれに相当すると考えられます。

 

このように、ESG対応やSDGs対応のレベルはいろいろありますが、元々企業は周りの環境や社会があって成り立つ存在ですから、これから事業計画を立案する際には、こうした視点は欠かせないものとなるでしょう。

 

出所:外務省「「持続可能な開発目標」(SDGs) について」2019年1月
[図表1] 出所:外務省「「持続可能な開発目標」(SDGs) について」2019年1月

 

ポイント
事業計画書にはESG、SDGsの視点を忘れず

 

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事業計画書の作り方100の法則

事業計画書の作り方100の法則

井口 嘉則

日本能率協会マネジメントセンター

経営環境が激変する最悪シナリオを乗り切る「事業計画書」の立て方・作り方とは? 「ビジョン・戦略立案フレームワーク」で何を/どの段階で行うかがわかる“これからの”実践教科書。 コロナ禍にあっても、事業計画の立…

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