住宅価格上昇の中で、住宅政策は引き続き厳しい状況
全国100都市平均住宅価格は一貫して上昇しており、国家統計局全国70主要都市新築住宅価格統計でも、8割程度の都市で前月比上昇を記録し続けている。不動産投資も高い伸びを維持している。この背景として、以下のような要因が指摘されている(7月5日付中国銀行「中銀研究」他)。
①個別の地域事情。例えば、広州など高学歴若年層を中心に人口流入が著しい都市では住宅需要が強く、それを新型コロナ対策としての金融緩和で供給された高い流動性が支えている。都市化が進む地域では世帯規模の縮小、世帯数の増加が住宅需要の増加をもたらしている。
②不動産企業は住宅販売促進で頭金や仮受金を増やし、それを投資の資金源にしており(1〜5月投資資金源の39%、前年同期比8%ポイント増)、銀行融資など伝統的資金調達が制限される状況下でも(6月末の銀行不動産融資残高50.8兆元、前年同期比9.5%増で、伸び率は2018年末20%から傾向的に鈍化。次ページ図表4参照)、投資が堅調に推移。
③購入側が将来の購入制限を予想して前倒し購入に動いている。
住宅価格上昇が続くなか、当局は「房住不炒」、つまり「住宅は住むもので投機するものではない」との方針を繰り返し強調しており、業界を取り巻くマクロ政策環境は次のように引き続き厳しい。
①2021年1〜7月、全国各都市が打ち出した市況抑制策は380、特に7月は66と2021年に入ってから単月で最高を記録。抑制策を導入する都市は1線、2線級の大都市だけでなく、地方都市にも及んでいる(8月16日付界面)。
②住宅政策を所管する住房城郷建設部(住建部)が4月、広州や合肥など5都市幹部に「約談」と呼ばれる事情聴取・指導を通じ、市況抑制策徹底を指示。その後、約談の対象を小地方都市にも広げているもよう。地方政府主体だった抑制策に、中央が直接関与する姿勢を示したものとして注目されている。
③3月、銀行保険監督管理委員会(銀保監会)、人民銀行(PBC)、住建部が共同通知を発出。経営資金用途で受けた融資資金の住宅市場への流入取り締まり強化。資金借入者の違反特定、融資の削減・回収などの措置を導入。2021年上期の違反摘発件数1420社、2149名、罰金総額11.55億元(銀保監会)。
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