急増する中国債券デフォルト…「重災区」と化した不動産業界 (※写真はイメージです/PIXTA)

2020年、これまで中国経済を牽引していたはずの不動産企業に、債券デフォルトが続出。その背景には、不動産業界が抱える累積債務や政府の不動産市況抑制策などがあった。デフォルトリスクは今なお高いままだが、その実情はどうなっているのだろうか。最新の数値を読み解きながら、現状と今後について考察する。本稿は筆者が個人的にまとめた分析・見解である。

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不動産企業のデフォルト増加、4つの背景

ここでは、2021年5月10日掲載の記事『中国債券デフォルトの急増で、不動産業界が陥る「混迷」』で焦点を当てた、不動産のその後を検証する。業界や債券市場を巡る環境が厳しいなか、デフォルトリスクは引き続き高い。

 

2021年上期、信用債全体のデフォルトは32社、85本、984億元で2020年同期を上回る。産業別では運輸、通信、電子など15業種に及び、分散化の傾向がみられる一方、不動産関連は192億元と最もデフォルト額が大きく「重災区」と呼ばれている。これまで中小私企業中心だったが、トップ50に入る秦禾など、次第に大手に波及し、7月以降も、四川大手の藍光発展などでデフォルトが発生している(8月19日付国家金融発展実験室研究評論他)。

 

不動産企業のデフォルト増加の背景として、以下が指摘できる。

 

①マクロ景気減速や業界を囲む政策の影響から、収益力が大幅に低下。

②銀行融資を含め、リファイナンスが難しくなっている。

③関連企業による資金占用、多額の担保や売掛金など企業のガバナンス欠如。

④不動産以外への経営多角化に伴う過剰投資。

 

以下、①、②を中心に具体的状況を見る。

 

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1976年、大蔵省入省。1990年、アジア開発銀行理事代理、2000年、香港理工大学中国商業センター客員研究員。2003年、アジア開発銀行研究所総務部長、2006年以降、財務省神戸税関長、財務省財務総合政策研究所次長、財務省大臣官房政策評価審議官、2010年から大和総研常務理事等の要職を歴任。 2015年、NWB(日本ウェルス)の独立取締役に就任。一橋大学卒。香港中文大学普通話課程修了。

著者紹介

連載コロナ禍から回復の中国経済が背負う「中国債券デフォルト」の危機

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