(※画像はイメージです/PIXTA)

「中学受験は算数で決まる」という言葉を聞いたことはありませんか。入試は合計点で決まります。算数1科目で合否が決まるわけではありません。では、なぜ中学受験は算数で決まるといわれているのでしょうか。※本連載は安浪京子氏、おおたとしまさ氏の著書『中学受験の親たちへ 子どもの「最高」を引き出すルール』(大和書房)から一部を抜粋し、再編集したものです。

受験科目の算数にはある特徴がある

入試は合計点で決まります。算数1科入試でない限り、算数だけで合否が決まるわけではありません。しかし、どの家庭も算数の勉強にもっとも時間を費やすことになるのは紛れもない事実です。なぜなら算数には、次のような特色があるからです。

 

〇必須科目である
一般入試の場合、算数を免除する学校はありません。

 

〇配点が高い
入試の配点は「国:算:理:社=100:100:100:100」のような4科均等型、「国:算:理:社=100:100:50:50」のような国算重視型に分かれます。さらに、算数1科入試も増えており、算数に重きを置く学校が増えています。

 

〇合格者と不合格者の得点差がもっとも大きい
合格者と不合格者の得点差がもっとも大きいのが算数です。ただし、算数が非常に難しい年は、算数が得意な子でもあまり点数がとれず、点差が開かないこともあります。

 

〇特殊である
小学校で勉強する「算数」、中学受験で出題される「受験算数」、中学校以降で勉強する「数学」はまったく異なります。方程式では解けない問題もたくさんあります。

 

〇取り組みの差が出やすい
特殊であるがゆえ、前提となる知識や考え方を知らなければ手も足も出ません。そのため、どの分野も新規事項を理解し、さらにそれを使えるように定着させる努力が必要です。

 

「算数が負担で他科目に手が回らないから、ウチは2科受験で」と早々に決めるご家庭もありますが、2科受験か否かを最終的に決めるのは6年生の秋以降にして、それまでは4科(関西の一部の学校は3科)すべてを勉強することを強くおすすめします。なぜなら、勉強しておかないと中学に入ってから理科と社会の授業についていけず、大変なことになってしまうからです。

 

さて、算数はすべての問題において計算が必要です。

 

「計算力をつけるには公文とそろばん、どちらがいいでしょうか?」とよく相談されますが、4年生までならばどちらでもいいですし、必ず必要なわけでもありません。公文にもそろばんにも通っていないのに、きちんと計算力がついている子もたくさんいます。

 

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中学受験の親たちへ 子どもの「最高」を引き出すルール

中学受験の親たちへ 子どもの「最高」を引き出すルール

安浪 京子 おおた としまさ

大和書房

中学受験では、親が子どもをサポートしようと一生懸命になるほど、無意識に子どもと一体化し、中学受験の迷信に縛られて子どもを追い詰めてしまいがちだ。子どもの人生は合格発表の瞬間に終わるわけではない。大人が子どもの受…

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