「ペットボトルに手をそえるとフタがカタカタ動く」のはなぜ? ※画像はイメージです/PIXTA

わが子を難関私立中学に進学させたい親は、合格のためにどの程度の知識が求められるか、自身で体感してみることも有益です。ここでは科目を理科に絞り、中学受験に必要な学習内容とその難易度を、有名塾の講師が作成した参考書をもとに紹介します。今回は化学の「水の性質」です。※本記事は、『中学受験「だから、そうなのか!」とガツンとわかる 合格する理科の授業 地学・化学編』(実務教育出版)から抜粋・再編集したものです。

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「水」「空気」はすべての生物が生きるために必要なもの

化学のスタートは、水からです。みんなは「3・3・3の法則」って言葉を聞いたことがあるかな? 人間は空気がないと3分、水がないと3日、食べ物がないと3週間しか生きられないということを表したものです。先生もよく「生物は飢えよりも渇きに弱い」という話をしますが、同じ意味だね。空気は次回扱うので、まずは水について話していきますよ。

 

水は日常生活の様々な場面に登場します。先生はさっきパスタをゆでるために、お鍋に入れた水をコンロで加熱しました。ゆでている麺がクルクルまわっているのを見るのは好きなんですが、グツグツ沸くまで待つのは嫌いです。だって、ものすごい時間がかかりますからね。

 

試しに、天ぷら油を鍋に入れて加熱すると、ビックリするくらい早く温度が100℃まで上がります。つまり、水は「温まりにくい」のです。

 

でも、水に文句を言うわけにはいきません。

 

水は、この星に生命を誕生・進化させただけではなく、住みやすい気候も提供してくれているからです。現在の地球の平均気温が15℃くらいで安定しているのは、水が「温まりにくく冷めにくい」からなのです。

 

そんな水は、じつは「ものすごい変わり者」でもあります。「温まりにくく冷めにくい」という性質だけではなく、「固体、液体、気体という三つの状態を目にすることができる」「氷が水に浮(う)く」「表面張力が大きい」といった性質はどれもとても珍(めずら)しいものなのです。

 

水はあまりにも身近に存在するので、そう聞いてもみんな「へぇ~、そうなのか」としか思えないでしょう。

 

 

最初に断っておきたいのですが、先生はこれらの性質を覚えてほしいと思ってここに書いたわけではありません。これらは「覚えるのではなく、気づく」ことだからです。

 

水に限(かぎ)らず、これから勉強する「化学」現象の多くは、みんなの身の回りに存在していることです。そのことに気がつき、これまで何気なく見ていた日常に起こる現象を理解することが化学の勉強の本質なのです。

 

そのことを意識しながら、本格的に学習を開始していきましょう!

 

★化学の深掘り★

水の表面張力が大きいのは、水の集まろうとする力(凝集力:ぎょうしゅうりょく)が高いから。

水や空気は「複数のもの」の集合体

水や空気は、長いあいだ“一つのもの”と思われてきました。

 

でも、いまでは空気はたくさんの気体の集合体であり、水は水素と酸素でできたものだと知られています。

 

もう少しくわしく言えば、「水分子」は「水素原子2個」と「酸素原子1個」が結合してできた化合物です。

 

水分子は近くの水分子同士で引きつけ合っています。「水素結合」と呼ばれる非常に強い結びつきです。この結びつきがとても強かったので、長いあいだ水は“一つのもの”と思われていたのです。

 

★化学の深掘り★

水分子のなかの酸素原子と、となりの水分子のなかの水素原子が引きつけ合います。

 

中学受験専門塾ジーニアス 

東京都出身。中学受験を経て早稲田実業学校中等部、高等部卒。早稲田大学卒業後、中学受験専門塾ジーニアスの設立メンバーとして参画。講師、生徒、保護者から理科のスペシャリストとして信頼が厚い。「疑問を持った時に頭は回転する」をモットーに、「なぜそうなるのか?」という根幹から考えることで暗記量を抑え、初見の問題にも対応できる現場思考力を養う授業を展開している。

著者紹介

連載 【中学受験】合格する理科の授業

中学受験「だから、そうなのか!」とガツンとわかる 合格する理科の授業 地学・化学編

中学受験「だから、そうなのか!」とガツンとわかる 合格する理科の授業 地学・化学編

立木 秀知

実務教育出版

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中学受験「だから、そうなのか!」とガツンとわかる 合格する理科の授業 生物・物理編

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