「初期微動継続時間」から震源までの距離を計算しよう
この初期微動継続時間を利用して、おおよその震源までの距離(きょり)を求めることができます。たとえば、ある地点で初期微動継続時間が10秒あったとします。震源からこの地点までの距離が何kmなのか、計算してみましょう。
わかりましたか?
震源からある地点までの距離は、P波でもS波でも同じです。
距離が一定の時、速さとかかる時間の比は逆比ですから、下のようになります。
よって、8km/秒×10秒=80kmが震源からの距離です。
グラフで表すと、下図のようになります。
地震にともなって起こる現象には、なにがある?
●津波
海溝型の地震のときに、海底が隆起(りゅうき)あるいは沈降(ちんこう)して起こることがあります。
●液状化現象
地面のなかに水が多い地域(地盤がゆるい地域)で起こるときがあります。
地学のミニCOLUMN
私たちの目には、地表に水が出てくる現象として見えますが、それではこの現象をきちんと理解したとは言えませんよ。コップに水を含ませた砂を入れても、そのまま見ているだけではなにも変化は起こらないでしょう。でも、これをトントン揺らすと、軽い水は上に、砂は下に移動して分離します。液状化現象もこれと同じです。地震の力で、軽いものが上に、重いものが下に並べ直された結果、水が上に土が下に移動したんですね。私たちは地面を基準として見ているので、水が出てくるように見えます。
立木 秀知
中学受験専門塾ジーニアス
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