元気がなくてもいい、元気が湧くのを待つ
▼浅く生きる人=ポジティブ変身中毒になっている
プラス思考信仰、ポジティブ発想は世界中を包んでいます。
ただ世の中には、思いどおりにいかないこと、心底つらくなることで満ちあふれています。 また、なにもなくても「どよよ~ん」と感情が曇りっぱなしの日も続いたりします。
そういう場合、
ポジティブ。
ネガティブ。
あなたはどちらを選ぶの? と問われている気がしませんか。
じっさい、そんなに自動的にポジティブにはなれないものです。「わかってはいるけど無理」というときがほとんどです。
ネガティブ路線でもいいのです。
私の講演、研修でもモチベーションマネジメント(やる気・気力)をテーマにしています。 そこで必ずお伝えすることは、やる気や気力が萎えたときは、あわてて無理に上げないことが大事ということ。
そして「あぁ、自分は今、気分が落ちているんだな。やる気が出ないんだな」と受け止めてあげること。
リーダーは常に明るく、元気で、モチベーションも高くというイメージを強く刻まれますが、それがミドルにはつらくのしかかってきます。
やっぱり前向きになれないときや気力がしぼむときもあります。「元気がなくてもいい」と自分にOKを出してあげると楽になります。
南国のエメラルドブルーの海もあれば、漆黒のような沼もあるのが大自然です。
それぞれに特性があるのです。
福島県の裏磐梯の五色沼、それは神秘的で引き込まれるような美しさがあります。
沼は沼なりの魅力があります。その魅力のあり方を探してみるのも一興です。
人にも哀、憂、恨、消そうとしても消せない感情もあるのです。
いろいろな感情を味わい尽くすと人間的な深みが出てきます。
そしてまた自然と元気が出てくるときをゆっくりと待ちましょう。
松尾一也
株式会社ルネッサンス・アイズ