(※写真はイメージです/PIXTA)

住宅金融支援機構が公表しているデータによると、コロナ禍の現在、25人に1人が住宅ローンの返済に問題を抱えていると分かっています。もし払えなくて延滞してしまった場合、どうなるのか…。深刻化する住宅ローン問題について、クラッチ不動産株式会社代表取締役の井上悠一氏が解説します。

住宅ローンの支払いが厳しい…延滞したらどうなるか?

延滞とは、住宅ローンの支払いが遅れることをいいます。延滞すると、①優遇金利が適用されなくなる、②遅延損害金を請求される、③ブラックリストに載せられる、といったペナルティが課せられます。

 

①優遇金利が適用されなくなる

 

住宅ローンの金利には「店頭金利」と「適用金利」という2種類があります。店頭金利とは、各銀行が独自に決めている金利のことで、いわば定価のようなものです。適用金利とは、店頭金利から割引をしたあとの金利のことで、この割引を優遇金利といいます。

 

例えばA銀行の店頭金利が2.475%、優遇金利が2.005%の場合、適用金利は2.475%-2.005%=0.470%となります。

 

仮に3000万円を返済期間25年で借り入れた場合で比較すると、店頭金利だと毎月の返済額は11万9000円、総返済額は4254万円になります。

 

一方、適用金利であれば毎月の返済額は9万円、総返済額は3218万円となり、適用される金利が違うだけで、毎月の返済額で2万9000円、総返済額で1036万円も変わってくるのです。

 

住宅ローンのほとんどは優遇金利の適用を受けているので、店頭金利から優遇金利を差し引いた金利が適用されています。しかし、延滞をすれば、この優遇金利の適用は外されてしまいますので、金利がはね上がり、毎月の返済額や総返済額が増えてしまうことになります。ただでさえ返済が厳しいのに、返済額が増えれば、住宅ローンの返済を続けていくことは不可能に近くなってしまいます。

 

②遅延損害金を請求される

 

遅延損害金とは返済が遅れたことに対するペナルティ、罰金のようなもので、返済日の翌日から支払完了までの日数分、支払いが遅れた元金について所定の利率(遅延損害金年率)で計算された遅延損害金が発生します。

 

多くの住宅ローンの遅延損害金の利率は14.0~14.6%程度で定められていますので、ここでは14.6%でシミュレーションしてみます。

 

●遅延損害金の計算式

 

遅延損害金=遅延した元金×(遅延損害金年率÷365日)×遅れた日数

 

例えば、9万円の返済が20日遅れた場合の遅延損害金は次のようになります。

 

9万円×(14.6%÷365日)×20日=720円

 

20日で720円なので1日あたり36円の遅延損害金が加算されていくことになります。「なんだ、36円か」と軽く考えていると、知らない間に何千円、何万円にも膨れ上がっていることもありますので、注意が必要です。

次ページ「ブラックリスト」とは一体?入る境目はどこか

※本連載は、井上悠一氏の著書『あなたを住宅ローン危機から救う方法』(幻冬舎MC)より一部を抜粋・再編集したものです。

あなたを住宅ローン危機から救う方法

あなたを住宅ローン危機から救う方法

井上 悠一

幻冬舎メディアコンサルティング

住宅ローンの月々の返済が滞ると、金融機関から住宅ローンの一括返済を求められます。 しかし、そもそも月々の返済ができなくなっているわけですから一括返済などできるはずがありません。 そうなると裁判所の決定により自宅…

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録
会員向けセミナーの一覧