介護のプロとして伝えたい…高齢親の「住まいの選択肢」7つ ※画像はイメージです/PIXTA

親御さんの退院後の住まいは、入院中に考えておくとよいでしょう。介護事業を運営する株式会社アテンド・代表取締役の河北美紀氏が、介護を想定した「退院後」について解説します。※本記事は、書籍『身近な人の介護で「損したくない!」と思ったら読む本』(実務教育出版)より抜粋・再編集したものです。

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麻痺や後遺症が残ったら…1日も早く住まいの準備を

治療のおかげで命は助かったものの、体の麻痺や後遺症が残ったまま退院することになった場合、どうしたら良いでしょうか。

 

親がいままで住んでいた家でひとり暮らしを続けられるのか、真剣に考えなくてはなりません。高齢者施設への入所を検討した方が良いケースもあれば、仮に比較的軽い後遺症ですんだとしても、介護保険の対象となる住宅改修や福祉用具の準備が必要です。また、自宅に介護できる家族がいるかどうかも重要なポイントです。

 

退院日が決まっているため結論は先送りできません。

 

親の入院中に今後の住まいについても、なるべく早急に家族で話し合っておきたいものです。介護におけるキーパーソンを決めたうえで、兄弟が交代で親の介護を通いでするのか、子どもの家に引っ越してもらうのか、リハビリ入院を数ヵ月してから自宅復帰を目指すのかなども相談しましょう。

 

特に、親の賃貸マンションを引き払うことになったら、大量の荷物整理や家具の廃棄処理などで時間がかかり大変です。しかし、今後の介護生活を考えると、家賃やその他諸経費を最低限に抑えておきたいのは当然です。結論が決まったら、1日も早く準備を始めましょう。

「退院後の住まい」7つのパターン

退院後の住まいについては、大まかに分けて次の7つのパターンがあります。だいたいのイメージができたら、ご本人とキーパーソン、ご家族でよく話し合ってみてください。

 

①自宅(通い)

 

後遺症が軽ければ、福祉用具の利用や住宅改修により自立した生活が可能です。後遺症や麻痺が重い場合であっても、日中も自宅に家族がいたり、介護サービスを利用できたり、家族による通いの介護ができるなら、在宅介護が可能です。

 

②バリアフリーの部屋などに引っ越し(通い)

 

親と同居したくても部屋にゆとりがなかったり、お互いの生活スタイルの変化を避けたい場合は、新しい住まいを探しましょう。キーパーソンが通える範囲の距離に引っ越しをするのも良い選択です。

 

親がひとり暮らしをする場合は、携帯電話を持ってもらう、定期的に時間を決めて連絡する、ひとりになる時間に介護サービスを入れるなど、リスクを減らしましょう。広い部屋は必要なく、むしろ少し狭くてつかまるところが多い部屋の方が、高齢者には使いやすいです。

 

③子どもと同居(呼び寄せ介護)

 

家庭がある場合は、親を呼び寄せる前に夫婦でしっかり話し合いましょう。メリットは新たな家賃がかからないことです。親が年金受給者であれば、教育費など資金援助をしてくれる可能性もあります。一方、現役世代と高齢者では生活のペースが違うため、お互い気がねなく暮らせるよう、最初に「生活のルール」を決めておくことをおすすめします。

 

④特別養護老人ホーム(比較的安価な施設で、終(つい)の棲家と言われる)

 

ほぼ寝たきりで、常時見守りが必要な場合は、自宅へ帰ることなくそのまま施設に入所する場合もあります。また、それほど介護の手間がかからなくても、高齢のご夫婦だけで住んでいる場合は「老々介護」になることから、施設を選ぶケースも少なくありません。費用面は、有料老人ホームなどよりも一般的には負担が少なくてすみます。その分入所希望者が多いので、順番待ちになる可能性があります。

株式会社アテンド 代表取締役 

2013年介護事業を運営する株式会社アテンド代表取締役就任。

母体のデイサービスは、2017年株式会社ツクイ(東証一部上場企業)主催の介護コンテスト横浜会場にて最優秀賞受賞。

8年間父の介護をした経験と、江戸川区介護認定審査会委員を務めた経験をもとに介護保険外サービス『冠婚葬祭付き添いサービス』を拡大。

メディア実績は、厚生労働省老健事業「サービス活用販促ガイド」、週刊ダイアモンド、シルバー新報、東京都「キャリアトライアル65」、経済界など複数。

著者紹介

連載介護のプロが教える「介護費用節約」ノウハウ

身近な人の介護で「損したくない!」と思ったら読む本 介護のプロが教える介護保険120%活用マニュアル

身近な人の介護で「損したくない!」と思ったら読む本 介護のプロが教える介護保険120%活用マニュアル

河北 美紀

実務教育出版

日本における要介護者数は06年で425万人→12年で545万人と、6年で100万人以上増えています。 しかし、これまでの介護本の著者はジャーナリストが多く、現役のプロ介護職や介護事業所経営者が書いた本はほとんどありませんで…

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