※画像はイメージです/PIXTA

介護事業を運営する、株式会社アテンド・代表取締役の河北美紀氏が「損をしないための“老人ホーム”の選び方」について解説します。※本記事は、書籍『身近な人の介護で「損したくない!」と思ったら読む本』(実務教育出版)より抜粋・再編集したものです。

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無数の老人ホームから、“自分に合う施設”を見つけたい

2000年に介護保険がスタートしてから20年以上がたち、それ以前までは「うば捨て山」などと言われるほどネガティブな存在だった老人ホームも、ここ最近では非常にメジャーなものになってきています。新聞はもちろん、ここ最近ではテレビコマーシャルなどでも、老人ホームの広告を見かけることも少なくありません。

 

介護を必要とする方々にとってさまざまな情報が手に入りやすくなっている一方、その情報の中から、自分や家族にとって本当に必要な情報をどう取拾選択するかが課題といえます。

 

介護保険の施行と時期を同じくして、世の中では当たり前のように個人個人がスマートフォンやパソコンを持つ時代となりました。インターネット環境の普及とともに、老人ホームを探したり調べたりするのも、検索サイトを使って調べることが珍しくなくなりました。

 

老人ホーム業界においても、一般住宅の検索サイトと同じように老人ホーム検索を目的としたさまざまなポータルサイトが作られ、誰でも簡単に情報を得ることが可能になりました。

 

その反面、個人が手にできる老人ホームの情報が膨大になり、初めて施設を探す人にとっては、良し悪しの判断が難しくなっています。そこで登場したのが、老人ホームなどの高齢者施設を紹介してくれる老人ホーム紹介事業者です。

 

正確には、2000年に介護保険がスタートする前から、首都圏では数社の老人ホーム紹介センターといわれる紹介事業者が存在していました。

 

しかし、民間の有料老人ホームが爆発的に増え出した2005年以降から、老人ホーム紹介事業者も徐々に増え始め、2021年現在では全国で約400社程度の老人ホーム紹介事業者が存在します(出典:2020年厚生労働省老健局 高齢者向け住まい等の在り方に関する調査研究委員会発表資料)。

 

ここでおすすめするのが、この老人ホーム紹介事業者を上手に利用してさまざまな情報を精査し、自身で集めた情報と照らし合わせながら、できるだけ希望に近い老人ホームを探す方法です。老人ホーム紹介事業者の具体的な利用方法はこのあと詳しく説明します。

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身近な人の介護で「損したくない!」と思ったら読む本 介護のプロが教える介護保険120%活用マニュアル

身近な人の介護で「損したくない!」と思ったら読む本 介護のプロが教える介護保険120%活用マニュアル

河北 美紀

実務教育出版

日本における要介護者数は06年で425万人→12年で545万人と、6年で100万人以上増えています。 しかし、これまでの介護本の著者はジャーナリストが多く、現役のプロ介護職や介護事業所経営者が書いた本はほとんどありませんで…

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