1―はじめに~ワクチン接種が進む中で、接種後にやりたいことは?
日本国内で新型コロナウイルスのワクチン接種が加速度的に進んでいる。ワクチンを少なくとも1回接種した人数は総人口の3割を、2回接種は2割を超えている(7月13日時点)※。
※NHK「日本国内のワクチン接種状況」https://www3.nhk.or.jp/news/special/coronavirus/vaccine/progress/
コロナ禍の出口が見え始めた中で、消費者はワクチン接種後に何をしたいと考えているのだろうか。本稿では、ニッセイ基礎研究所が7月上旬に実施した「第5回新型コロナによる暮らしの変化に関する調査※」のデータを用いて、その状況を捉えていきたい。
※調査時期は2021年7月、調査対象は全国に住む20~74歳の男女、インターネット調査、株式会社マクロミルのモニターを利用、有効回答2,582。
2―ワクチン接種後にやりたいこと~圧倒的に多いのは国内旅行、次いで外食、友人と会う、ショッピング
全体で圧倒的に多いのは「国内旅行」(53.1%)であり、次いで、「外食」(36.8%)、「友人と会う」(36.6%)、「店舗でのショッピング」(27.5%)、「帰省・離れて暮らす家族と会う」(22.4%)、「映画館など屋内レジャー施設の利用」(22.1%)、「飲み会・会食」(20.1%)と続く[図表1]。
なお、「海外旅行」は16.3%にとどまり、国内旅行とは36.8%ptもの差がある。7月下旬からワクチンパスポートの受付が始まり、国際的な往来が順次再開されていく見込みとはいえ、現在のところ、各国の対応や感染状況は様々であり、まずは現実的に実現可能な身近なところから外出型の消費行動を再開する消費者が多いようだ。
また、「特にない」は12.8%、「ワクチン接種を考えていない」は7.2%を占める。