(写真はイメージです/PIXTA)

長男は東京大学に現役合格、次男は京都大学に現役合格、長女はロンドン大学UCLに現役合格……母学アカデミー代表の河村京子氏の書籍『教えない子育て 正解のない時代に「実践できる子」を育てる』(日本法令)から一部抜粋・編集し、子どもが素直に宿題を始める言葉選びについて解説していきます。

子どもの失敗にカッとなってしまう時の考え方

目の前で、子どもがテーブルの上にお茶をこぼしました。ちょうどテーブルに置いてあった自分の仕事用の資料がびしょ濡れになりました。そんな時には、誰でもカッとなります。

 

つい、「なんてことするの!」「台無しじゃない!」と言ってしまっても、仕方がないのかもしれません。

 

人間はカッとなると視野が狭くなります。つまり、目の前のことしか見えなくなるのです。

 

この場合、お茶をこぼした子どもとびしょ濡れになった仕事の資料しか見えなくなります。そうすると、怒りはますます大きくなります。「この資料を作るのに何時間もかかったのに」「この資料を作り直すのには何時間もかかる」こう思い出すと、絶望感にも襲われます。

 

しかし、果たして子どもはわざとやったのでしょうか。決してわざとではありません。私だってお茶をこぼすことはあります。自分で作った資料をなくしてしまうこともあります。でも誰からも怒鳴られることはありません。自分のやったことの責任を、自分で取るだけです。

 

子どもだからという理由だけで、悪気もないのに怒られてしまう子どもは、ちょっとかわいそうですね。

 

そんな時には、天井から子どもを見るイメージをしてみてください。視野が狭くなっていると、子どもとびしょ濡れの資料しか見えませんが、天井から見ると怒っている自分自身も見えます。

 

般若のような顔をした自分は見たくないものです。もしそう思えたら、怒りはすっと引くでしょう。私はカッとなった時には、そうやって、天井から自分を見ることにしています。そうすると不思議なことに怒りは静まるのです。

 

ただし、いきなりトラブルが起きた時に自分自身を天井から見るのは難しいです。だから普段から練習することをおすすめします。例えば、我が子と楽しく遊んでいる時、そっと天井から自分たちを見てみましょう。

 

親子で仲良くおままごとで遊んでいる姿は、とても美しく微笑ましいものです。そんな平和な時に自分を天井から見る練習をしていると、いざという時、自由に天井にのぼることができるようになりますよ。

 

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教えない子育て 正解のない時代に「実践できる子」を育てる

教えない子育て 正解のない時代に「実践できる子」を育てる

河村 京子

日本法令

教えないからこそ、自分で考え、自分で行動する子に育つ! 教えれば教えるほど、子どもが自分で考える機会を奪っている!? 新しい時代に生きる子どもたちを、どう育てていけばよいのか。答えのない時代を生き抜くためには「…

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