(写真はイメージです/PIXTA)

長男は東京大学に現役合格、次男は京都大学に現役合格、長女はロンドン大学UCLに現役合格……母学アカデミー代表の河村京子氏の書籍『教えない子育て 正解のない時代に「実践できる子」を育てる』(日本法令)から一部抜粋・編集し、子どもの能力を伸ばすために河村氏がやっていた2つのことを紹介します。

最近問題になっている「ヘリコプターペアレンツ」とは

子育て中の親の役目はたくさんありますが、子どもの能力を伸ばすためには、手出し口出しはあまりしないほうがよいと思います。

 

最近は「ヘリコプターペアレンツ」という言葉があります。常に子どもの頭上から子どもを見張って、子どもが困った時には、ヘリコプターからロープを垂らして降りて助けるように、子どもに手出し口出しをする親だそうです。

 

一見子ども思いのよい親のように思えますが、子どもが自分自身で困難を乗り越える前に親が助けてしまうと、子どもが成長するチャンスを奪ってしまいます。

 

だからといって、親が子どもを放置して何もしないと子どもは学ぶことができません。そのバランスが難しいところです。

 

私は、子どもの能力を伸ばすために、親ができることは2つあると思っています。

 

1.情報を集めること

2.環境を整えること

 

子ども自身の能力がどれだけ高くても、園児や小学生の間は自分で情報を集めることはできません。だから親が適切な情報を集めて、子どもに提供する必要があります。

 

現代は情報が多すぎる時代です。「情報を探す」というよりも、「たくさんの情報の中から必要な情報だけをピックアップする」能力が必要になります。あれもいいこれもいいとたくさん情報を集めすぎて、そのすべてを子どもにやらせようとすると、子どもが重圧に押しつぶされてしまいます。

 

そうならないために、親がするのは情報を集めて子どもの前に出すまでで、やるかやらないかを決めるのは子ども自身にさせてあげましょう。

 

そして次は「環境を整える」です。

 

もし、隣町で子どもの好きそうなイベントを見つけたとします。そこへ連れて行き、一緒に参加し、連れて帰ることが必要です。参加費が必要であれば、それも親が用意しなければなりません。

 

もしそれが、毎週参加する習い事であれば、親の時間的経済的負担は増えます。しかしそういった環境が整わないと、子どもは参加することができません。

 

子どものための情報を見つけた時には、「環境を整えることができるかどうか」を確認してから子どもに提案するようにしましょう。

 

私自身、3人の子どもたちのためにいろいろなイベントやキャンプや勉強会などの情報を集めました。子どもたちに提案して、子どもが「やる」といったものも、「やらない」といったものもあります。

 

「算数オリンピックというのがあるけど、参加してみない?」という提案をした時、2人の息子たちは即座に、「参加する!」と乗り気でした。それから毎年、算数オリンピックに参加するのを楽しみに準備をしていました。

 

娘にも同じ提案をしましたが、1回参加したきり、「来年からは参加しない」と言ったので、その後、娘は参加していません。最終的に娘は大学の数学科に進んだので、その時(小学2年生)の自分の選択を後悔しているようですが、後悔先に立たずです。私自身は、娘の選択を応援するだけのスタンスですから後悔はありません。

 

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教えない子育て 正解のない時代に「実践できる子」を育てる

教えない子育て 正解のない時代に「実践できる子」を育てる

河村 京子

日本法令

教えないからこそ、自分で考え、自分で行動する子に育つ! 教えれば教えるほど、子どもが自分で考える機会を奪っている!? 新しい時代に生きる子どもたちを、どう育てていけばよいのか。答えのない時代を生き抜くためには「…

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