子どもに「振り回されない子育て」
■親ハンドル・子ハンドル
あなたは運転免許を持っていますか? 車を運転しますか? 運転免許を取るためには、交通法規や運転技術を学び、試験を受けて合格しなければなりません。
無免許で運転をすると事故を起こす可能性が高いし、交通は大混乱になります。今、私たちが交通事故もほとんどなく、安全に運転できるのは、運転免許がなくては車の運転ができない法律があるからです。
子育てには免許はありません。しかし、母親になって毎日子どもとつきあい、愛情を持って子育てをすると、自然と子育てのスキルが身につきます。
子どもは目の前の快・不快だけで、やる・やらないを判断しますから、子どもにすべてを任せると大変なことになります。
「宿題は嫌だ、やらない」
「ご飯の前でも、今おやつを食べたいから食べる」
「お手伝いは嫌だ、ゲームはずっとやっていたい」
こんな子どものわがままに振り回されることになります。子育てをする時に、親がハンドルを握ると安全な子育てができます。しかし、子どもがハンドルを握ると無免許運転ですから暴走します。事故になってしまうかもしれません。
では、子育ての最初は、どちらがハンドルを握っているでしょうか。実は、最初は子どもがハンドルを握っています。だから赤ちゃんが泣いたら夜中でも、お母さんは起きてあやさなければなりません。
人混みや電車の中でも、子どもは構わず泣き出します。そうすると親は必死で泣きやませなければなりません。子どもに振り回されっぱなしで大変な生活になります。子どもが赤ちゃんの時にはそれも仕方がありません。
でもずっと子どもがハンドルを握ったままだと、親はこの先もずっと振り回されっぱなしになります。高校生になった我が子に、「フロ、メシ、カネ!」と命令されたら嫌ですよね。
子どもが高校生になっても子どもハンドルのままだと、親はほとほと疲れることになります。そうならないためにも、早めに親がハンドルを握ることをおすすめします。
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