学校で無駄な時間を過ごす必要はない
実は、これは学校の勉強にまったくついていけないときも同じです。学校は、生徒個々の能力に合わせて授業を進めることは不可能ですから、学校の授業レベルから遅れている生徒は、授業を聞いてもちんぷんかんぷんです。
もし私がその立場だったら、きっと先生に次のように交渉すると思います。
「今の私には授業についていけるだけの学力がありません。ですから、学校の授業中に基礎の勉強をさせていただきたいのですが、内職を許してもらえないでしょうか」
授業についていけない人も、東大受験対策に専念したい人も、学校で無駄な時間を過ごす必要はないのです。
とはいえ、学校にいい先生がいるなら、大いに頼るべきです。学校の先生の中には、東大受験には熟知していなくても、教科を教える能力に長けている人がいます。そういった先生にはどんどん質問をして勉強を教えてもらいましょう。
わからない部分を教えてもらうとき、優秀な先生は非常に頼りになります。
■正しい「やり方」を見つけるのに「根性」は不要
親の学歴はDNA的に子どもに遺伝するわけではありません。
何度も繰り返すように、東大合格はテクニックしだい。親が東大を卒業していて、自分が知っている東大合格法を子どもに伝えていれば、子どもも必然的に東大に合格しやすくなる。ただ、それだけのことです。
親が東大を卒業していなくても、最適なやり方さえ見つければ、東大合格の確率は上がります。しかし、東大を卒業していない親に限って、子どもを東大に進学させようとするときにスパルタ式になりがちです。ここに大きな問題があります。
子どもを東大に合格させたいと考える親が犯す間違いのほとんどが、根性主義への傾倒です。
根性主義一辺倒の親は、子どもに苦手科目があったとき、それを克服するように強要します。苦手科目の克服を強要されると、9割の子どもはその科目を嫌いになりますし、結果的にますます苦手になります。
東大合格には、不得意科目の克服よりも、得意科目を伸ばすほうが有効であるのを知らないのです。
ただし、予備校の先生による面白くてわかりやすい授業を聞いて、不得意科目が急に得意になることはあり得ます。そういった方法を模索することを否定しているわけではありません。それも、受験テクニックのひとつです。