(※画像はイメージです/PIXTA)

おひさまクリニックセンター北の院長、性差医療専門医・清水一郎氏の書籍『ストップthe熟年離婚』より一部を抜粋・再編集し、熟年離婚や死別が、男女それぞれにどのような影響をもたらすのか見ていきます。

 

少子化が急速に進んでいるのです。世界の先進国に共通した現象です。日本では女性1人が生涯に産む子どもの平均数が1975年に2人を切って以後、減少傾向が続き、2015年には1.45人となりました。

 

このため、人生100年における子育て期間の割合が結果として少なくなったのです。言いかえれば、性役割分担の中心的対象であった子育てを実感しないで過ごす日々が確実に長くなったということになります。しかも、男性の長時間労働が少しずつですが改善傾向にあり、男女の賃金格差や労働参加率の格差も次第に縮小しています。男性だけが稼ぎの担い手ではないのです。

 

退職すればなおさら、いつまでも家事・育児・介護を女性だけが分担する理由も根拠も希薄になってきています。

人生100年時代では、「60代で引退」とはならない

「人生100年時代」のフレーズを浸透させた話題作『LIFE SHIFT 100年時代の人生戦略』(2016年)では、これまでの人生が20代までの教育、60代までの仕事、それ以後の引退という3ステージで、同世代が足並みを揃えて一斉に行進していたと説明。人生100年時代になれば、60代で引退とはならないのです。

 

現役で働く期間が延び、著しい社会・科学環境の変化にともないひとつのスキルだけで一生稼げる時代ではなくなりつつあるとしています。だからこそ、学び直しの学習を重ねながら、複数のキャリアを渡り歩いて実践するライフ・シフトを勧めています。

 

ライフ・シフトにはまだ適した訳語がありません。あえて訳すならば、「人生の変身・変革」でしょうか。時代環境をくみ取りながら、長い人生を生き抜くために自分に適した変身・変革を実践していくことです。こうした長い人生の変身・変革挑戦は、日々の生活に輝きをもたらし、本人だけでなくパートナーさえも活き活きとさせるはずです。夫婦相互の共同作業になるからです。

 

特にライフ・シフトのための学び直し学習に対して、2017年内閣府が「人生100年時代構想会議」を設置し、改革の柱にしようとしています。

 

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次ページ「社会人の学び直しの必要性」が浸透しなかった理由

本記事は幻冬舎ゴールドライフオンラインの連載の書籍『ストップthe熟年離婚』(幻冬舎MC)より一部を抜粋したものです。最新の法令等には対応していない場合がございますので、あらかじめご了承ください。

ストップthe熟年離婚

ストップthe熟年離婚

清水 一郎

幻冬舎メディアコンサルティング

夫や妻に対して積もったイライラ、そしてある日訪れる、熟年離婚の危機。人生100年時代と言われる今、残りの人生を有意義に過ごすための方法とは。統計データを基に夫、妻の攻略法を徹底解説。夫婦間で起きる問題と、その対処…

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