(※画像はイメージです/PIXTA)

女性の活躍が推進されている時代でありながら、多くの女性が出産や育児をきっかけに働くことを諦めている今の日本。その理由として、保育園を巡る問題が挙げられます。今回は、ベビーシッター事業、保育園事業、病院内保育園委託事業、企業主導型保育園のFC事業、人材育成・派遣・紹介事業などを展開する株式会社マザーグース代表取締役の柴崎方恵氏が、子育てに取り組みやすい仕事環境について解説していきます。

「仕事」と「子育て」の両立…主な支援制度

子育てをするうえでのハードルは制度を整えることでカバーできることもあります。仕事と子育ての両立支援の制度として、代表的なものには、次のようなものがあります。

 

・短時間勤務制度
・所定外労働の制限
・子の看護休暇制度
・フレックスタイム制度
・年次有給休暇の1時間単位での取得
・在宅勤務制度
・リモートワークの導入
・保育料の補助
・病児ベビーシッター法人契約

 

厚生労働省の「令和元年度雇用均等基本調査」によると、短時間勤務制度については7割近くの会社が導入しています。また、所定外労働の制限についても6割の企業が導入しているということが明らかになっています。その期間は、約半数が3歳未満であるものの、小学校入学以降も利用可能としている会社も約半数存在します。

 

在宅勤務やリモートワークの導入については、図らずもコロナ禍において多くの人が経験することになり、これまでよりも利用しやすい制度設計がされていくでしょう。

 

このほかにも、両立を支援するための制度を独自に整えている会社もあります。ポーラ・オルビスホールディングスでは、キャリアのブランクをできるだけ短くできるように、職場復帰手当を出しています。

子育て、キャリア…優先したいものは人それぞれ

三菱UFJリサーチ&コンサルティングの「労働者アンケート調査(平成30年度)」によれば、復職・再就職を考えるうえで、「就業継続よりも、無理なく子育てができること」を優先する人が3割である一方、「復職後も、できるだけ早くキャリアアップができること」を優先する人も1割弱存在します。

 

子どもとの時間を少しでも長く確保したいと考えて育児休業を目いっぱい利用したいという人もいれば、キャリアのためにブランクを少しでも短くして早く復帰したいという人もいるのです。そこで、早く職場に復帰する人には手当を出しているのだといいます。

 

例えば、産後6ヵ月で復職すると、1歳半までは毎月5万円、3歳までは1万円の手当が付くという具合です。この金額の手当が付くと、せっかく働いているのに、給料が保育料に消えてしまう心理的なストレスが軽減されます。

 

育児にかかる経費の援助をしている会社は、数としては多くありませんが、一定数存在しています。

 

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出産・育児による離職ゼロを実現!企業がつくる保育園

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柴崎 方恵

幻冬舎メディアコンサルティング

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