(※画像はイメージです/PIXTA)

女性の活躍が推進されている時代でありながら、多くの女性が出産や育児をきっかけに働くことを諦めている今の日本。その理由として、保育園を巡る問題が挙げられます。今回は、ベビーシッター事業、保育園事業、病院内保育園委託事業、企業主導型保育園のFC事業、人材育成・派遣・紹介事業などを展開する株式会社マザーグース代表取締役の柴崎方恵氏が、子育てしながら働きやすい企業の特徴を解説していきます。

「子育てしながらでも働きやすい」会社の条件は…

子育てしながら働きやすい環境は、次の三つに集約することができます。

 

・同じワーキングマザーとしての立場から相談に乗ってくれる存在がいること

・子育てしながら働くことについて、上司や同僚の理解があること

・子育てしながら働くうえで、会社の実情に沿った制度があり機能していること

 

子育てしながら働きやすい会社には、長い年月をかけてでき上がった制度もあれば、ど
この会社でもすぐに取り入れられるような工夫もあります。上記の特徴を備えた会社が、実際にどのような取り組みをしているのか、実例を見ていきましょう。

不安を事前に解消できる「育休復帰プログラム」

まずは、「育休復帰プログラム」を導入しているオイシックス・ラ・大地株式会社の取り組みを紹介しましょう。

 

このプログラムは、同社の女性社員が実際に育休から復帰したときの経験を踏まえてつくられているのだそうです。そのため、この会社で働きながら子育てをしていくうえで、どのようなハードルが現れるのかを、事前に知って心の準備をすることができます。

 

同社では4月から復職する社員が多いことから、年明けくらいから「復職者ランチ会」を行って、復職者同士の横のつながりをつくったり、会社の様子を把握したりする機会としてきました。

 

また、研修という形で、育休明けに困りがちな問題への対処法のアナウンスもしています。

 

内容としては、環境の変化による母親自身の体調管理、子どもの体調不良による仕事の中断についてや、復職後の家族への不満の対処法などが含まれています。

初期場復帰の際に「復職式」を開催するワケ

同社は育児休業を取得した社員が職場に復帰する際には「復職式」を開催しています。

 

これは、育児休業を経て会社に戻ってきてくれたことへ、会社からの感謝を伝える場です。復職する社員は配属先の部署のメンバーからのメッセージも入っている「復職証書」を受け取ります。復職者が目に見える形で職場から歓迎されていると実感することで、職場の人間関係に対する不安も軽減されることでしょう。

 

復職して間もなくは、子育てと仕事を両立させようと無理しがちです。

 

そのため、復職式の場では「育休前とまったく同じように働くことを求めていない」というメッセージを社長の口から伝えているのだそうです。こうした一言が会社のトップから発せられると、張り詰めていた社員の心も軽くなります。

 

復職式という機会に、自分の復帰が歓迎されていることを知ります。

 

そして、会社は自分のことを大切に思ってくれているのだということをそれぞれの社員が実感するので、結果的に、仕事へのモチベーションを高く保ちつつ、その会社で長く働いていくことにつながります。

 

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出産・育児による離職ゼロを実現!企業がつくる保育園

出産・育児による離職ゼロを実現!企業がつくる保育園

柴崎 方恵

幻冬舎メディアコンサルティング

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