働きながら「ワンオペ育児」をしている女性が多い
女性の社会進出に伴って、この数十年の間に育児や家事をこなす男性が日本でも増えて
きました。それでも、まだまだ女性が担う割合が高いことを示す調査があります。
働きながら育児をする女性を対象にリンナイが行った調査(2019年)によると、働く母親の7割弱が「自身がワンオペ育児の状態になっていると感じる」と回答しています。
ワンオペ育児とは、育児を一人で行うこと。育児だけでも大変なのに、仕事をしながら、
ほぼ一人で育児も家事もするというのは大きな負担になります。また、自分とパートナーの育児分担の割合を尋ねる質問では、育児の約8割を女性が担っているという結果になっています。
この調査の対象となったアメリカ、ドイツ、スウェーデンでは女性が担う割合は6割程度という結果になっています。もちろん、日本でも育児に積極的に参加している男性もいます。しかし、国際的な比較をしてみると、日本ではまだまだ女性が育児の多くを担当しているということが分かります。
4割超が体の疲れが取れないと回答…疲弊する母親たち
三菱UFJリサーチ&コンサルティングが2019年に行った調査によると、育児にかける時間を尋ねる質問について、正社員の男性は、育児について「まったくしていない」あるいは「30分未満」と答えた人が2割でした。さらに、「保育所等への送り」や「保育所等への迎え」については4割程度の人がまったくしていないと回答しています。
朝、朝食の支度をし、子どもを起こし、朝食を食べさせ、身支度をさせて、保育園に送り、それから出社して、保育園からの呼び出しの電話におびえながらも短時間勤務で大量の仕事をこなし、やっと勤務時間が終わったと思ったら急いで保育園に迎えに行き、夕食の支度をして、食べさせ、お風呂に入れ、歯を磨いてやり、寝かしつける。そのあとに家事をこなし、時には持ち帰りの仕事をこなす……。
子育てしながら働くお母さんの1日は、ざっと書き出しただけでも、ぐったりしてしまうようにハードです。前述のリンナイの調査では、母親の育児の悩みとして4割以上が「体の疲れが取れない」と答えています。家族のために睡眠時間を削って仕事に家事に育児にと奮闘し、疲弊する女性たちの姿が浮かび上がってきます。
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