預貯金、不動産、保険など…資産の洗い出しを
退職の際に受け取るものは、退職金だけとは限りません。
会社によっては、社内預金制度、社内積立金、財形貯蓄を行っています。公務員の場合は、共済預金などの制度もあります。
これらも、一度チェックしておきましょう。
退職時の受け取り方法も大事なポイントです。非課税になるのか。利子は退職金控除に入れられるのか。そういったさまざまな条件で手取り額も変わってきますので、確認しておきたいところです。
さて、老後資金にはもちろん資産も含まれています。
この機に資産の総ざらいをしましょう。
銀行や郵便局の口座に預けてある普通預金、定期預金は、残高を書き出します。
投資関係も総額をまとめます。国債や社債の金額や、株式や投資信託は現在の評価額を計算します。証券会社から年間取引報告書が送られてくるはずですので、その数字を参考にしてください。
また、不動産を持っている人は、売却すると仮定した場合の価格を割り出します。おおまかな数字でかまいません。ネットで検索しても、ある程度の参考価格はわかります。
一方、不動産を貸している場合は毎月の家賃収入になります。
意外に思うかもしれませんが、生命保険も資産の一部です。といっても、ここで資産と見なすのは、60歳以降にまとまった金額が確実に受け取れるタイプです。いわゆる、貯蓄型の保険を指します。
ですから、掛け捨ての医療保険のように「入ってはいるけれど、もらう機会があるかどうかわからない」ものは省きます。
終身保険などは、60歳以降の解約返戻金の額を書き入れます。個人年金保険であれば、受け取るであろう年金額を書いてください。
こうしてすべてを洗い出せば、自分の資産状況を把握することができます。これを元に今後の資産計画を立てればいいわけです。
長尾 義弘
ファイナンシャルプランナー