どの年代でも「お金」に対する不安が消えない理由2つ
多くの人は老後に対して不安を持っています。恐らく老後に不安を感じない人はあまりいないでしょう。では一体何が不安なのか?
理由はさまざまですが、誰にも共通するのは「お金」です。
一般的に老後の三大不安と言われるのが「健康」「お金」「孤独」ですが、このうち、健康についての不安はある程度の年齢になってから出てくる不安です。なぜなら若いうちは元気ですから、それほど健康には気を遣わないもので、だいたい50代ぐらいになり、身体のあちこちに悪い部位が出てくる頃からこの不安は大きくなります。
さらに「孤独」を感じる人は少なく、自分が実際に“老後”と言われる年齢になってから、もっと具体的に言うと、定年退職した後に初めて実感する人が多いのです。結局、人間は自分がその状況に直面しないと、なかなか問題を実感できるものではないことがよくわかります。
ところが「お金」に対する不安は全世代的にあります。しかもこれは老後の生活に対してだけでなく、どの年代でもお金の不安は感じているのです。だからと言って誰もが常にお金に困っていたり、生活できなかったりするわけではありませんが、お金の不安は消えません。
この理由はどうしてなのでしょう?
筆者は二つの理由があると思っています。まず最初の理由は、「先のことがわからない」という不安です。例えば、サラリーマンであれば「今は働いて給料をもらっているけど、会社の業績が悪化してリストラになってしまったらどうなるだろう?」とか、「現役時代はともかく、定年になったら年金だけで生活できるのだろうか?」という不安です。
特に老後の不安が最も大きい理由は、誰にとっても経験したことがない未知の世界だからです。だって現役の人で「かつて私は一度75歳だったことがある」という人は一人もいません。誰もがこれから行く世界なのです。「人間にとって最大の不安とは『わからないことに対する不安』である」というのは不変の真実でしょう。
そんな先のことがわからない不安を、マスコミや金融機関はおおいに煽ります。これがお金に対する不安の二つ目の理由です。
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