「思い立ったが吉日」は正しいのか?
■明日でいいことは今日やらない
これは意外に思われるかもしれない。多くの成功哲学本などで、思い立ったが吉日、今日できることを明日に延ばすな、という類の名言が取り上げられているのをあなたも見たことがあるだろう。だけど、こういった言葉を表面的に捉えてしまうと、僕のような普通の人間は自分を果てしなく追い込むことに成りかねないのだ。
ショートスリーパー型の人間で、相当情熱のあるスーパーマンなら確かにこの考え方で成功しているのだろうけど、そうでない人にとってはますますその日の業務量が増え、必要以上の責任を感じて残業時間が増える一方になってしまう。
たまに定時で帰ろうとすると、「今日やることは全部終わったのか?」と聞いてくる上司もいると思う。そういう上司に限って、終わったと説明しても、「あれが終わってないじゃないか、これはここまでやらないと……」などと言われることもあるだろう。その価値観というか、仕事に対する考え方の違いで現場が嫌になった人もいるかもしれない。
そんな人に声を大にして言いたい、スマートゼネコンマンは、明日でいいことは明日やるんだって!
そもそも、建設現場は最初から工期が決まっている。天災や地中障害など、相当な理由がない限りその工期が遅れること(=残業)は許されない。最初の契約の時点で、工期が遅れたら賠償金を払うことを決められているし、何より会社としての信頼を失ってしまうからだ。言い換えると、ある建物を完成させるために、最初に工期という「時間」を約束して、それを守ることを前提に商品を完成させるというプロセスなのだ。
約束をやぶる人が信頼されないように、建設業においては信頼を得るために「時間を守る」ということはとても大切だ。
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