(※写真はイメージです/PIXTA)

これまでのアパート経営は、ある意味「受け身」でも問題なく行えるものでした。しかし、人口減少や経済の停滞といった厳しい状況下において、アパート経営で勝ち残れるかどうかは、オーナー自身の能動性にかかっているといえます。自ら考え、工夫し、行動を起こすという「攻める経営」が必要なのです。業界を取り巻く厳しい現況を専門家が分かりやすく解説します。

自主管理と管理委託、それぞれのメリット・デメリット

では、今後のオーナーさんの経営方法(管理運営方法)に関する選択肢としてはどのようなものがあるのでしょうか?

 

一つめは、自主管理です。

 

これは、自分でアパートを経営するということです。ラーメン店を経営する場合に、自分で店に立って店長として自ら経営(マネジメント)するということです。

 

アパート経営で言えば、下記の業務をすべて自分で行うというもので、専業の地主さん等はこの形式で経営されている方も少なくありません。

 

①入居者募集業務

募集依頼/リフォーム

②建物管理業務

点検/改修/清掃

③既存入居者対応業務

クレーム・要望対応/提案/家賃集金・督促・追い出し

 

時間的、精神的な余裕がある方にとっては、自主管理は管理費がかかりませんので有効であると言えます。ただし、いままでのように、ただ受け身でアパート経営をしているだけでは今後は生き残っていけませんので、工夫を自ら勉強し能動的に実践していく必要があります。

 

二つめは、管理委託(経営委託)です。

 

これは、本業が別にあってそもそも物理的に対応できない方や、アパート経営の専門知識・ノウハウを持った専門家に委託することで、アパートの収益性を高めたいという考え方に立ちます。

 

先ほどのラーメン店の例で言えば、自らは店に立たず、自分の代わりに店を経営してくれる店長を雇うということです。そして自らはオーナーに徹し、現場の実務を任せている店長からの報告に従って重要なポイントのみを判断する。要するに、経営のアウトソーシングです。

 

二つのどちらが良い悪いということではありません。

 

自主管理であれば、自らの経営力を高める必要がありますし、管理委託であれば、自らのために利益を最大化してくれる有能な管理会社を見つける必要があるということです。

 

[図表3]自主管理と管理委託のメリット・デメリット

 

 

大谷 義武
武蔵コーポレーション株式会社 代表取締役

 

太田 大作
武蔵コーポレーション株式会社 専務取締役

 

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※本記事は、『空室率40%時代を生き抜く!「利益最大化」を実現するアパート経営の方程式』(幻冬舎MC)より抜粋・再編集したものです。

[増補改訂版]空室率40%時代を生き抜く!「利益最大化」を実現するアパート経営の方程式

[増補改訂版]空室率40%時代を生き抜く!「利益最大化」を実現するアパート経営の方程式

大谷 義武,太田 大作

幻冬舎メディアコンサルティング

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