「住宅トラブルのない建物」を手に入れるには
欠陥住宅をつかまないためには、事前に建築や契約について一通り勉強して注意点を把握し、第三者の専門家のアドバイスを受けて正しい契約を行い、基礎工事、上棟時、引渡時には第三者の建築士に立ち会ってもらうことが重要です。
しかし、思い込みと現実とのギャップはまだまだ深いようですし、質問も後をたえません。
欠陥住宅をつかまないための契約時における注意点をまとめました。
住宅購入の失敗回避は、なにより「あせらない」こと
Q1:これから建築契約をしようとしています。まず先に、何に注意をしたらいいでしょうか?
A1:家を買ったり建築したりするときは、何か決断する原因があることが多いと思います。そのため、長年構想を温めてきた人も、急に必要に迫られた人も、性急になりがちです。まずその「せいた気持ち」を落ち着けて下さい。
あらためて情報を調べたり、知人の話を聞いたり、目の前に見えたものが素晴らしく感じられても、ちょっとブレーキをかけてください。あせらないこと。それが建築で失敗しないために大切です。
Q2:どの業者と契約するか悩んでいます。業者を選ぶ基準はありますか?
A2:絶対に欠陥住宅を建てない業者がいたらな、と思います。しかし、現実を見ると、そのような業者を探すのは大変むずかしいことです。欠陥住宅は、有名な全国的住宅メーカーから地域の業者まで、様々な業者で発生しています。最近はセンスがいいコピーライターが多数いますから、人にやさしいとか、自然志向とか、家族のふれあいとか、心に訴えかけてきます。けれど、宣伝はしょせん宣伝でしかありません。
業者を選ぶ基準、難しいテーマですね。ところで、みなさんも感じたことはあると思いますが、建売住宅と注文住宅、それぞれ別の個性がある建築です。では、建売住宅と注文住宅の両方を扱っている業者に、注文住宅を発注するのはどうでしょうか。
その業者は、自分のところは扱い量が多いから材料が安く入るので、割安に品質のいいものを提供できると言うでしょう。でも、その業者の建築スタイル・建築の品質基準・下請けの技術が建売住宅の世界に固定されているとしたら、注文住宅でありながら建売住宅のような建築になってしまいます。ですから、注文住宅は注文住宅の業者に頼むべきでしょう。
Q3:コンクールに入賞した有名な建築士に依頼しようと思います。大丈夫ですよね?
A3:コンクールはコンクールの基準であって、実際の建築と相違するような気がします。コンクールに入賞し、著書も出版されている建築士の設計が、建築確認で80箇所も訂正させられた例があります。建築主との対話を謳い文句に設計するという建築士もいます。それなのに、通常の監理ができていなかったり、困ったものです。だから「ブレーキ」をかけてください。コンクールの勲章や謳い文句は、飾りなのだと。
建築士の実力を知るには、その建築士が設計・監理したものを見せてもらうしかありません。建築士を選ぶ時には、巷の評判を聞いたり、少なくとも2~3件はその建築士の作品を見たりした上で、「やはりこの人に依頼したい」と確信がもてたら頼むべきでしょう。
注目のセミナー情報
【減価償却】11月20日(水)開催
<今年の節税対策にも!>
経営者なら知っておきたい
今が旬の「暗号資産のマイニング」活用術
【国内不動産】11月20日(水)開催
高所得ビジネスマンのための「本気の節税スキーム」
百戦錬磨のプロが教える
実情に合わせたフレキシブルな節税術