購入した不動産に欠陥が!「注文住宅・建売住宅・マンション」それぞれの場合の対応策

購入した不動産に欠陥があることが判明した場合、その物件が注文住宅なのか、建売なのか、マンションなのかによって対処法もそれぞれ違ってきます。ここでは、不動産の種類ごとに整理しながら、具体的な対応を見ていきます。特定非営利活動法人建築Gメンの会理事長で一級建築士の大川照夫氏が解説します。

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欠陥住宅を購入してしまったら、慌てず専門家に相談を

もし欠陥住宅をつかんでしまった場合は、あわてずに次の手を打ちましょう。

 

どんな欠陥(=瑕疵、契約不適合)がどこにあるのか、そのためにどのような損害が施主にもたらされているのかを専門家に調査を依頼し、調査報告書を作成してもらい、それを契約当事者(業者、売主など)に渡して、瑕疵補修請求をします。

 

問題があるなと感じたときは、素人判断をせずに専門家に相談しましょう。

 

(※写真はイメージです/PIXTA)
(※写真はイメージです/PIXTA)

業者とは口約束ではなく「書面のやりとり」が鉄則

 1. 欠陥住宅の種類 

 

欠陥住宅を大きく二つに分類すると、法令違反の建築と契約内容に違反した建築とにわかれます。実際の建築紛争では、法令違反を建築主(施主)が指示したとういう弁解が、業者からされることも多いですが、二つの側面から考えればよいでしょう。

 

建築紛争において、法令違反建築と契約内容違反建築の、どちらを立証するのが困難かといえば、契約内容違反の立証です。法令は勝手に改変できない基準であるのに対して、契約内容は当事者の合意で決定されるから、なにが最終決定か不明確な場合も生じてきます。

 

建築上のトラブルを少なくするためにも、業者とは書面でやり取りするのがよいでしょう。

 

 2. 瑕疵担保責任 ・契約不適合責任 

 

マンション・戸建て住宅を問わず、保証はどんな住宅にも設けられています。その保証のことを、建築では「瑕疵担保責任」といいます(民法改正により2020年4月1日以降に締結した契約では「契約不適合責任」といいます)。契約書にかかれている「瑕疵担保(契約不適合担保)」の項目で、瑕疵担保期間(契約不適合担保期間)とその適用内容を確認しましょう。

 

瑕疵担保期間は、「民法」と「住宅の品質確保の促進等に関する法律(=品確法)」によって定められています。民法では、木造で5年、鉄筋コンクリート造で10年と定めてますが、実際には1~2年で契約しているケースがほとんどです(民法よりも契約が優先されます)。

 

2020年4月1日以降に締結した契約の契約不適合担保期間について、民法では、契約不適合を知ったときから1年以内に通知することが必要です。契約不適合担保期間は契約により短縮可能で、建築関連7団体の民間連合が作成した工事請負契約約款では、構造に関係なく引渡しから原則2年、建築設備の機器、室内装飾、家具、植栽などは1年となっています。

 

品確法では、住宅の構造耐力上主要な部分または雨水の浸入を防止する部分に対して、引渡したときから10年間となっています(ただし、2000年4月1日以降に契約した物件に適用される)。

 

また、マンション、建売住宅など不動産業者から購入した場合、「宅地建物取引業法(宅建業法)」により、引渡しから2年以上となっているので、注意してください。

 

マンション・戸建て住宅の場合も、瑕疵(契約不適合)担保期間内の補修は、売主もしくは請負業者に請求することが可能ですから、住みはじめて気づいた「欠陥」を、保証期間内に無償でなおしてもらいましょう。

 

多くの人が「欠陥だ」と気づくころには、保証期間が過ぎてしまっていることは珍しくありません。

 

隠れた欠陥を保証期間内にみつけるためにも、第三者の専門家による1年目点検、2年目点検を実施することをお勧めします。

注文住宅:「調査報告書」をもとに契約当事者へ交渉

 3. 注文住宅の場合 

 

注文住宅で欠陥をみつけた場合、①契約書にかかれている「瑕疵(契約不適合)の担保」の項目で瑕疵担保期間(契約不適合担保期間)とその適用内容を確認し、②欠陥(=瑕疵)がどこにどのような状態で存在しているか書面で作成し、③契約当事者(売主、工務店など)に補修などを請求します。
なお、②の部分に関しては、素人にはみつけることが困難であることが多いため、第三者の専門家に調査して調査報告書を作成してもらい、その調査報告書をもとに交渉して下さい。

 

注意すべきことは、補修工事をするにあたり直し方を指示しないことです。

建売住宅:引渡し後なら、まず不動産会社に修理を要求

 4. 建売住宅の場合 

 

建売住宅は、一般的には不動産業者が販売しています。建売住宅の引渡し後に欠陥を発見したら、まずは売主である不動産業者などに欠陥部分の補修、損害賠償などを要求します。

 

万一、売主が補修に応じないなどのトラブルになった場合、専門家にみてもらって不適切な部分をピックアップし、写真と報告書を用意して、地方自治体の宅地建物取引業保証協会または不動産保証協会の窓口(各自治体に必ずある)に苦情申し立てをしましょう。保証協会では、販売した不動産業者に代わって、あなたの補修費用や賠償金を支払ってくれるのが建前となっています。

 

【保証協会のシステム】

 

消費者の申込み⇒相談受付⇒苦情解決申し出相談⇒指導・調停による解決

 

●解決不能⇒弁済業務へ移管⇒認証審査⇒認証され弁済(もしくは認証拒否)

 

〈注意事項〉

 

①「申込み」できる場所は不動産無料相談所または地方本部(各都道府県)。

 

②相談方法は、電話、郵便、FAXによる相談については「受付」致しません。弁済業務については、順位を確保する事が大事なこと。したがって、来所して押印することが必要。

 

③代理人による苦情解決申し出については、委任状が必要。

 

④保証の範囲は、加入会員(加入している不動産業者)1社に対して1,000万円を最高限度として弁済に応じる。

 

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棲建築事務所 代表取締役
特定非営利活動法人建築Gメンの会 理事長 一級建築士

1949年生まれ。明治大学工学部建築学科在学中より中村幸安氏(元建築Gメンの会顧問)に師事、卒業後は民間建築設計事務所に就職。設計監理のかたわら、専門家として欠陥マンションなどの被害者の会を支援する。

1980年に棲建築事務所を設立。主に建物の鑑定・調査を行い現在までに法定鑑定を含め取り扱った件数は1000件を超える。2000年設立時から建築Gメンの会に参加。2003年理事長に就任。

著者紹介

連載建築Gメン発!マイホーム購入で絶対後悔したくない人の「欠陥住宅」の見抜き方

本記事は、「欠陥住宅問題に取り組む第三者検査NPO - 建築Gメンの会」のウェブサイト(https://www.kenchiku-gmen.or.jp/)から転載・再編集したものです。

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