筑波こどものこころクリニック院長/小児科医の鈴木直光氏は著書『新訂版 発達障がいに困っている人びと』のなかで、発達障がいとどのように向き合うべきか語っています。本記事では、発達障がいの子どもの特徴や、実際の診断の様子を紹介します。

発達障がいと思春期による反抗期が重なったときは

高校はフレックススクールでも良かったのですが、結局、通信制に入りました。宿題もきちんとこなし、自ら薬を飲み、いつしか外来ではマスクを外して普通に会話ができる状態にまでなりました。食事もきちんと食べており、体重も増えました。

 

うつ病や自律神経失調症とともに、自閉スペクトラム症の症状も落ち着いてきたので、外来は4カ月に1回程度のペースになりました。相変わらず深夜2時に寝て朝6時に起きるペースですが、昼まで寝なくなってきたのです。

 

Dさんのケースでは、地道に外来で薬を処方しながら患者さんやその母親と向き合っていくことによって症状が改善されたのです。もちろん薬の効果もあったのでしょうが、きちんとお互いのことを別々に外来に呼んで聞いてあげたことが良かったように感じています。

 

お互いの仲をサポートしてあげることで、相性も良くなり一緒に買い物に行けるまでになったというわけです。自分以外の人間と関わる、いつも行動する範囲以外に行くというのは、不登校のお子さんにとっては大きな一歩であり、Dさんの治療におけるターニングポイントであったと思います。

 

発達障がいと思春期による反抗期などが重なると、親御さんもお子さんとの接し方に不安を覚えることがあるでしょう。そんな時は、お子さんの主治医にその悩みを打ち明けてみてください。専門医であるならば、いろいろと細かなアドバイスをもらえることでしょう。

 

 

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鈴木 直光

筑波こどものこころクリニック院長・小児科医
小児神経学会認定医博士(医学)

 

 

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本記事は幻冬舎ゴールドライフオンラインの連載の書籍『新訂版 発達障がいに困っている人びと』より一部を抜粋したものです。最新の税制・法令等には対応していない場合がございますので、あらかじめご了承ください。

新訂版 発達障がいに困っている人びと

新訂版 発達障がいに困っている人びと

鈴木 直光

幻冬舎メディアコンサルティング

発達障がいは治療できる 診断、対処法、正しい治療を受けるために 書版が出版されてから4年、時代の変化を踏まえて最新の研究データを盛り込み、大幅な加筆修正を加え待望の文庫化。 “「発達障がい」は治療ができない…

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