82歳の高齢者「何もせず1ヵ月で3kg減」…疑うべき病気は?

がん、糖尿病、嚥下困難、胃ろう、認知症、独居うつ、褥瘡など、様々な病気の知識を持っている方は多くても、実際に患者の声を耳にする機会はほとんどありません。国民健康保険坂下病院名誉院長の髙山哲夫氏が現役医師の目線から高齢患者の声をお届けする本連載。今回は、1ヵ月で体重が3kg落ちてしまった場合、どんな病気が考えられるのか見ていきましょう。

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「自分の体重」正確な数値を把握している患者は少ない

「変わらないと思います」

 

体重について尋ねた私に対しこんな答えが返ってくることが多い。

 

「変わらないって前は何キロでしたっけ」

「そんなに変わっていないと思うんですけれど」

 

やはり具体的な数値は返って来ません。気を利かせたスタッフが素早く体重計を用意し乗って頂きます。

 

「あれー。変わっていないと思ったけれどいつの間にか増えている」

 

筆者は診察時に必ず体重をチェックします。特に糖尿病や脂質異常の患者さんの場合には欠かすことはありません。毎回尋ねることですが何故か明確な答えが返って来ません。特に肥満している女性の方にこの傾向が強い。理想とギャップのある自己体重を認めたくないのでしょうか。

「体重」は増えても減っても何らかの異常が生じている

体重の変動はとても貴重な健康のバロメーターです。増えても減ってもそれは身体に何らかの異常が生じていることを意味しています。

 

減っても増えても「異常」が生じている(画像はイメージです/PIXTA)
減っても増えても「異常」が生じている(画像はイメージです/PIXTA)

 

例えば急激な体重増加は体内の水分増加を意味しています。遠からず呼吸が苦しくなる心不全症状の出現や腎臓機能障害の悪化、肝機能障害の悪化などに結びついて来ます。もっとも過食の覚えのある方はこの類ではありません。

 

一方、急激な体重減少も身体の異常の重要な信号です。減量目的の食事療法や運動療法をやったことがないのにやせて来た。今までと同じように食事しているのに何故か体重が減って来たというのは、危険信号なのです。糖尿病の悪化もあるでしょうし、エネルギーを消耗させる疾患が生じている可能性があります。

 

一番注意しなければいけないことは体内のどこかに悪性腫瘍が増殖した可能性があることです。

1か月で3kg減ったが、主治医から神経質だといわれ…

「体重が1か月で3kg減ったのです。主治医の先生にそのことを言ったのですが、年のせいだ、あなたは神経質すぎると言われました」

 

その日受診された82歳のマツダさんは元来細身な方です。それにしても1か月に3kgの減少は減り過ぎです。前回受診された時に受けられた血液検査の結果を見せて頂きます。体重減少に結びつくような血液の異常はありません。唯たった一つ血糖値が245と高い値を示しています。過去のデータを見ます。今まで一度も血糖値が高かったことはありません。今回だけです。

 

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本記事は幻冬舎ゴールドライフオンラインの連載の書籍『新・健康夜咄』(幻冬舎MC)より一部を抜粋したものです。最新の法令等には対応していない場合がございますので、あらかじめご了承ください。

新・健康夜咄

新・健康夜咄

髙山 哲夫

幻冬舎メディアコンサルティング

最新医療機器より大切なものは、患者さんを想う心――。著者のところには、がん、糖尿病、嚥下困難、胃ろう、認知症、独居うつ、褥瘡など、様々な病気をもつ高齢の患者さんがやってくる。地域の高齢な患者さんの声に真摯に耳を…

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