葬儀や法事のときに気になることの一つである「お布施はいくら包めばよいか?」。お布施は読経や戒名に対するお礼ととらえがちですが、本来は僧侶を通じて本尊にお供えするものです。そのため決まった金額というものはありません。しかし、お寺や僧侶とのお付き合いは長期間にわたって続くため、お布施はお互いに納得できる金額を渡したいものです。そこで今回はお布施の相場に焦点を当てていきます。さらにお布施と相続税との関係についても解説していきます。

葬儀のお布施は「相続税の対象から控除」できる

葬儀のお布施はその他の葬儀費用とあわせて相続税の対象から控除することができます。

 

葬儀のお布施は主に読経料と戒名料からなり、お布施とは別にお車代や御膳料も手渡すことがありますが、いずれも相続税の対象から控除することができます。特に戒名料は高額になることが多いため、相続税の対象から控除できることはぜひ覚えておきましょう。

 

葬儀以外では、納骨式のお布施も相続税の対象から控除することができます。ただし、初七日以降の法要のお布施は控除できません。

 

■相続税の対象から控除できる

:葬儀のお布施(戒名料、お車代、御膳料も含む)、納骨式のお布施

■相続税の対象から控除できない

:初七日以降の法要のお布施

 

初七日の法要は、繰り上げ法要として告別式と火葬に続いて行うことが多くなっています。葬儀と一連のものとして控除対象に含める考え方もありますが、分けて考えておくほうが無難です。

 

一般的にお布施に対してお寺から領収書は発行されないので、渡した金額はメモしておきます。近年は相続税の申告に必要であることを伝えれば領収書を発行してくれるお寺もあります。

先に税理士に相談しておくという方法も

もし、相続税がかかることがすでに分かっているのであれば、先に相続税に詳しい税理士に相談しておいても良いでしょう。

 

相続税の控除対象となるものの領収書を確実に集めたり金額を控えておくことは難しいものです。予め相談しておくことで、取っておくべき領収書や控えておくべき金額を把握しておくことができます。

 

 

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本連載は、税理士法人チェスターが運営する「税理士が教える相続税の知識」内の記事を転載・再編集したものです。

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